モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

きらめき、輝き

2022-07-06 23:11:37 | 大人 日本画


坂本  岩絵具・顔彩・パール/パネルに和紙

毎晩エアコンの稼働具合(?)に悩んでいます、ナツメです。今日は月曜大人クラスの坂本さんの日本画をご紹介します!

ふわっと広がる花びらが幻想的な作品。石の濡れた部分が濃い色になるように、岩絵具は画材の中でも特に乾く前と乾いた後の色の差が激しく扱いが難しく、葉の色のイメージが少し違ったから直します、などと坂本さんもその都度何度も根気強く修正を繰り返し描かれました。その甲斐あって、疎密の関係や花と背景のコントラストなど、構図から色の関係までを隅々までよく考えられて描かれた作品なのが伝わってきます!表現の面では、一枚一枚の花びらの薄さや、特有の柔らかい形が繊細に描かれています。周囲の葉の描写を最低限に留め、花の方で情報量に差をつけているため、白〜ピンクの柔らかい色の変化や質感の書き込みが引き立っています。

パールを花びらの部分に全面的に使っているので、写真の様に真正面から見ると白く見えるのですが少し角度を変えると光が反射して綺麗に輝くようになっています!マットで落ち着きのある岩絵具のテクスチャの中にパールがきらめいている様子が、描画した部分だけでなく質感の面でもさりげなく華やかさを出しています。また、実は葉脈も金色なのですが、パールの光沢と質感が合っているため花が開くような中央から外へと伸びていく流れが作られていて、空気の広がりまで感じさせます。坂本さんご本人は「白だと思って使ってみたら光沢の出る絵の具で意外でした」と仰っていたのですが、画角によって変わる表情を楽しめる醍醐味がありますね!ぜひ通路の壁など、目線が変わるような場所へ飾って下さいね!

コメント
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