モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

こだわりの作品

2023-03-07 23:57:14 | 学生


明莉 中1 岩絵具・顔彩・金泥/パネルに和紙

今年も自分は花粉症じゃないと念じながら生活したいと意気込んでいます。ホノカです。
今回のブログでは学生クラスの明莉の日本画をご紹介します。

まず作品を見て思うのは、彩度の高い色と、低い色。明度の高い色と低い色。それぞれのバランスがとても良いですね!色選びも、緑と赤の補色同士の関係ではありますが、彩度を落とした組み合わせにすることで大人っぽさと、緑一辺倒になりがちな自然の作品が締まった印象になっています。
全体は塗り重ねられ重厚感がある中に、明るい光の当たっている葉があることで、コントラストが生み出され、重量が重たい印象にならず、風が吹いたらなびく植物らしさが表現されています。右上の部分は白のように見えますが、金泥が塗られているため、光を反射して白っぽくなっています。ここも全体に光が降らせるのではなく、スポットを絞って強い光を差し込んでいることで、葉のしげる中に光が差し込む情景がより鮮烈になっているように思います。

また、参考にした写真は実の部分にピントが合っていたため、後ろの方にある葉はぼやけていました。写真のように全体がぼや〜っとした描き方は非常に難しいですが、こちらの作品では葉をシンプルに描くことで、実の部分に目が向き自然と葉が後ろに見えるように描かれています。
そしてこの作品は写真よりもぐっと彩度を落として描かれているのですが、その中でも色の選び方であったり、影に埋もれている部分を作るなどのアレンジに明莉のセンスを感じます。元の写真からは想像のつかなかったミステリアスな雰囲気をまとっていて素敵です!

明莉のじっくり作品に向き合って自分の満足できる所まで頑張れる力、見習いたい部分です。完成までおつかれさまでした!

コメント
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