箕輪 油彩
岩田です。本日は、箕輪さんが描いた油彩をご紹介します。
箕輪さんは、今回ご紹介する2点の作品が油彩としては初めてですが、描いていくプロセスが至って基本に忠実で同時に様々な工夫もしています。今までの経験に紐付いたスキルの高さが伺えます。
こちらの作品は、布の中に彩度差、明度差を上手く使って空間を演出しており、個々のモチーフの中にも様々な色を使っているので見飽きることがありません。全体的に魅力が多く、見ごたえがありますね。
ザクロは、前作でリンゴを描いた時のハイライトの描き方を踏襲し、質感やそのみずみずしさが出ています。しかしながら一番手前の葡萄は、下からの反射光を描くなどして、もっと質感や潤いのようなものを表現して欲しいと思います。奥の水差しも色は綺麗ですが、注ぎ口の金属のシャープさ、錫の風合いや軽やかさが更に出ていると良いです。
前述した最初に描いたリンゴと白い布の作品は、一度大竹先生が非常に長い文章を使ってブログで紹介しています。
部分をクローズアップしながら、リンゴのハイライトは、一度置いたホワイトの上に赤色をグレーズしていたり、白い布の中にリンゴの色を反映させるだけでなく、意外なほどに多様な色が置かれていたり、又、壁の色に補色を使っているなど、かなり詳細に解説してくれているので、こちらも是非ご覧になってください。
リンゴの作品もユーチューブ上で見てみると、布の手前には筆致を活かした表現がなされ、更に大竹先生の指摘にもあるように、台の下方の影の部分は、ただ黒を置いただけではないのが認識できます。同じ布の中にも空間を意識して色を変化させているのが分かるでしょう。
油絵具という中々一筋縄ではいかない素材を使って、初めてで良くここまで描くことができたなっー!というのが率直な感想。合間を縫ってデッサンを描いていることも一因かもしれませんね。
ユーチューブでは、画面に絵を近づけながら詳しく解説しています。是非ご覧ください!
箕輪さんの作品紹介YouTubeはこちら