春遠し穀倉地帯はまだ真白
胸張って俺らはなまら標準語と
方言いいし青年のゐる
・・・・・・・・・・・
ほのかな日差しの中、萱草(かんぞう)の花のような笑い声が風に乗る。
丘を上がってくるのは、衣服にくわを荒縄で縛り付け、おけを手にする2人の娘。
詩人は思わず口にする。「曠原(こうげん)の淑女よ あなたがたはウクライナの 舞手のやうに見える」。
宮沢賢治が、「曠原淑女」を作ったのは1924年(大正13年)のことだ。
ウクライナの情景に接した経緯は不明だが、「ヨーロッパのパン籠」と呼ばれた大穀倉地帯である。
故郷の農家の女性を異国の地の踊り子に例えたのも、そこに理想の農業の姿を見いだしたからなのだろう。
「新たな時代は世界が一の意識になり生物となる方向にある」と信じた賢治である。
幸せの大地と称賛したウクライナの景色が荒れ果て、人命も財産もないがしろにされる今日の惨状を目の当たりにしたら、何と思ったであろうか。
ロシアによるウクライナ侵攻からきょうで1年となる。停戦の見通しは立たず、むしろ戦線は拡大の傾向にある。
一刻も早く戦火に終止符を打つため、国際社会は結束して事態の収拾に当たらねばならない。
停戦を目指すには安全保障の条件や領土の帰属を巡る協議で難航必至だが、人命を最優先に交渉を始める時ではないか。
賢治はうたうように書いている。「風よたのしいおまへのことばを もっとはっきり この人たちにきこえるやうに云(い)ってくれ」。
その願いはきっと今も変わらないだろう。(北海道新聞卓上四季2023.2.24より)
・・・・・・・・・・・
大義無き戦いを続けているロシアとウクライナ。
とは言っても見過ごすことのできない戦争!
どう考えてもやっぱり他人の国を脅かすロシアに負がある。
プーチンよ!自国民をも殺してまで、そんな戦争をする意味があるのだろうか?
~~~~~~~~~~~
1958(昭和33)年2月24日に、現:TBSの前身にあたるラジオ東京で、国産初のテレビ映画となった『月光仮面』の放送が始ったことにちなんで記念日が設けられております。
月光仮面のTV放送は日本のヒーロー番組の元祖と目されており、時代劇や探偵活劇の要素を組み合わせた作風の特撮番組は、覆面などの容姿も大きな話題となりました。
わが家の弟たちも三輪車に乗り、眼鏡をかけ、風呂敷を背負いまねて遊んでいました。
あの頃はまだ車も少なかったので道路で遊んでいました。
今の子たちは身体を使って遊ぶなんてことはしなくなりましたね。
すっかり時代が変わってしまった感があります。