十三夜 ぽつんと地球を 照らしをり
(お月様は古代から地球のあかりでしたね)
1879(明治12)年10月21日、アメリカの発明家トーマス・エジソンが日本・京都産の竹を使って実用的な白熱電球を完成させたことへの偉業を称えて、日本電気協会や日本電球工業会などが記念日に制定しております。
アメリカでも電気記念日として制定されており、例年10月21日を中心に日本やアメリカではあかりのある生活のありがたみを再認識し、上手に使うことで積極的に・省エネ・節電を追求していくことが提唱されております。
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照明の歴史
- 石器時代:焚火など。
- 先史時代:焚火、松明(たいまつ)など。
- 古代~:古代では、屋外ではかがり火、松明(たいまつ)など。
- 屋内ではオイルランプによる照明が主流だった。
- 植物油をランプ(現代人が見るとまるで「ソース入れ」のような形状の容器)に入れて、とがった口から「こより」や「紐」状の芯を差し込んで点灯するだけでよい。
- 長時間使用して油が減ったら、明りはつけたまま、上の蓋を持ち上げて油を補給すればよく、一晩中使い続けることも簡単であり、 消灯は芯の先端の光っている部分を単純に吹き消せば消える。
- 植物油は、植物を絞って得ることができ調達が比較的容易であり、(動物油などと比べて)匂いもあまり気にならず、扱いやすい。
- 地中海世界ではオリーブの栽培がさかんであったのでオリーブオイルの調達が容易であった。
ろうそくは古代にも一応は存在はしたが、実際にはほとんど使われておらず、ヨーロッパで広まり、使用する人が増えたのは、あくまで中世以降のことである。
ろうそくというのは、一本一本作るのにかなりの手間がかかるので、職人の労賃が加算されるわけで値段が高くなりがちで、利用者から見ると明りをともす単位時間あたりの費用(コスト)がオイルランプに比 べて相当に高くなりがちである。
- 中世~ルネサンス期:ひきつづき屋外では松明、屋内ではオイルランプなど。
- ヨーロッパでは中世あたりからろうそくも普及した。
日本の中世や江戸時代:日本では野外ではたとえば松明、庭園では灯籠、提灯は庭園でも玄関でも屋外を 移動する時でも使われた。
屋内では行灯やろうそくなど。
行灯は和紙が張ってある照明具であるが、きわめて単純で、扱いやすいものだった。
ただし、行灯は(西洋のオイルランプとは違って)和紙を張ってある木枠なので、ちょっとした不手際で 火災が起きてしまった。
江戸時代には何度も町を焼き尽くす大火が発生したが、その中には、行灯使用時の不手際の類が原因だっ たと記録に残っているものがある。
近代:ランプの風除けにガラスが用いられるようになり、ガスを利用したガス灯なども利用されるようになった。
1870年代以降:電気が利用できるようになり、白熱電球など電気を利用した光源(電灯)の使用が始まる。
蛍光灯は1938年に実用化されたが、 はじめは、高価だったため軍用のみに使用された。
1950年代以降は一般家庭でも一部で使用されるようになった。
ヨーロッパでは夜は暗めなのが好まれオレンジがかったムーディーな(雰囲気の良い)光がとても好ま れ、蛍光灯のような強烈な光はかなり嫌われる傾向がある。
まだ貧乏だった当時の日本人は雰囲気どころではなかったので夜間でもあくせくと仕事をするために照度 の高い蛍光灯を使うことを好んだので蛍光灯は日本では広まった。
インドなど、まだ貧しい国では、今でも雰囲気を軽視し、蛍光灯を好む。
1980年代以降:蛍光灯の他、施設や店舗用では発光効率の高いHIDランプなどが使用されるようになった。
2010年代以降:新たな照明として、施設や家庭などで白熱電球に比べて環境負荷が少なく発光効率の高いLED証明が使用されるようになってきており、蛍光灯は一般照明としての使用はかなり控えられるようになってきている。
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電球が出来てわずか142年、それまでの長い歴史はきっと大変なことだったと思います。
私は子供の頃、ランプのほや磨きをさせられました、ほやの中には小さな手しか入らなかったので、ほや磨きは子供の仕事でした。