昨日(25日)、米軍の原子力空母ジョージ・ワシントンが横須賀基地に入港した。原子力空母が初めて日本の基地を母港とすることに反対の声が上がり、抗議行動が行われる中での入港だった。全長333メートルというのは東京タワーを横倒しした長さなのだが、その巨大さは岸壁に接岸した航空写真からでも伝わってくる。新聞やテレビの報道を見ていると、日本が「世界で唯一の被爆国」であり、原子力を動力源としていることで、原子炉の事故や放射能汚染の危険性が強調されている。軍事機密の壁に阻まれて運用実態さえ把握できず、いったん事故が発生した時の被害の大きさを考えれば、原子炉や放射能汚染の危険性を強調して反対することは重要だろう。ただ、そのような被害者の視点からの反対だけでいいのだろうか。
ジョージ・ワシントンの艦載機はイラクやアフガニスタンへの攻撃にも参加しており、その軍事行動の範囲は西太平洋からインド洋、中東にいたる広大な地域である。それが日米安保条約の「極東条項」を大きく逸脱しているのは言うまでもない。そもそも、攻撃用戦闘機を載せて海洋を移動する航空母艦は、帝国主義的な侵略思想によって生み出され、支えられている。だからこそ米国も日本も、中国海軍の空母保有に神経をとがらせているのだ。自国を防衛するだけなら沿岸警備や近海警備用の艦船で十分であり、航空母艦など必要ない。動力源が石油であれ原子力であれ、米軍の空母が日本の港を母港にすること自体がおかしいのである。日米安保条約が日本の安全を守るどころか、むしろ市民を危険にさらし、アメリカの世界的な侵略戦争を支えるものとなっている現実こそ、もっと批判されるべきだ。
ジョージ・ワシントンの入港にあわせるように、横須賀を地盤とするブッシュの忠犬・小泉が政界引退を表明するというおまけまで付いたが、この男が即座に賛意を表明した米軍のイラク侵略戦争によって、どれだけのイラク住民が犠牲になったか。ネットで全国紙の関連記事を読んでいると、反対運動とのバランスをとるという「公平性」をタテマエにして、「軍都」横須賀の歴史や雇用・経済効果、原子力空母の安全性などを書いているのが目立つ。その一方で、航空母艦という巨大な侵略兵器を受け入れ、支えている日本の加害性、戦争加担への責任を問う記事は見当たらない。
どれだけきれいごとを並べようと、米軍がベトナムやアフガニスタン、イラクでやってきたことは、侵略と大量殺戮以外の何ものでもない。それに加担している(させられている)自分たちの姿をまず直視しなければならない。それはまた、アメリカの「属国」でしかない日本のみじめな姿を直視することでもある。
ジョージ・ワシントンの艦載機はイラクやアフガニスタンへの攻撃にも参加しており、その軍事行動の範囲は西太平洋からインド洋、中東にいたる広大な地域である。それが日米安保条約の「極東条項」を大きく逸脱しているのは言うまでもない。そもそも、攻撃用戦闘機を載せて海洋を移動する航空母艦は、帝国主義的な侵略思想によって生み出され、支えられている。だからこそ米国も日本も、中国海軍の空母保有に神経をとがらせているのだ。自国を防衛するだけなら沿岸警備や近海警備用の艦船で十分であり、航空母艦など必要ない。動力源が石油であれ原子力であれ、米軍の空母が日本の港を母港にすること自体がおかしいのである。日米安保条約が日本の安全を守るどころか、むしろ市民を危険にさらし、アメリカの世界的な侵略戦争を支えるものとなっている現実こそ、もっと批判されるべきだ。
ジョージ・ワシントンの入港にあわせるように、横須賀を地盤とするブッシュの忠犬・小泉が政界引退を表明するというおまけまで付いたが、この男が即座に賛意を表明した米軍のイラク侵略戦争によって、どれだけのイラク住民が犠牲になったか。ネットで全国紙の関連記事を読んでいると、反対運動とのバランスをとるという「公平性」をタテマエにして、「軍都」横須賀の歴史や雇用・経済効果、原子力空母の安全性などを書いているのが目立つ。その一方で、航空母艦という巨大な侵略兵器を受け入れ、支えている日本の加害性、戦争加担への責任を問う記事は見当たらない。
どれだけきれいごとを並べようと、米軍がベトナムやアフガニスタン、イラクでやってきたことは、侵略と大量殺戮以外の何ものでもない。それに加担している(させられている)自分たちの姿をまず直視しなければならない。それはまた、アメリカの「属国」でしかない日本のみじめな姿を直視することでもある。