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海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

ティダの会総会

2008-06-28 12:32:11 | 米軍・自衛隊・基地問題
 昨日は夜からティダの会の総会が、辺野古の会事務所であったので参加してきた。ティダの会は辺野古・久志の住民が中心となって作っている市民団体である。辺野古の反基地運動といえば、海での活動が注目されることが多いと思うが、辺野古・久志という地域のなかから運動を再構築しようと粘り強く活動している住民たちがいる。一軒ずつ家を回って署名活動をしたり、辺野古区の総会に参加して議論を作り出している。他にも名護市への要請行動や抗議行動、議会傍聴、講演会などを行っている。
 名護市民投票の頃、辺野古・久志の住民も海上基地建設阻止のために多くの人が立ち上がった。しかし、それから十年余、地域住民の多くは沈黙を強いられている。小さな集落のなかで反対派、賛成派に二分して対立したことは、住民の人間関係を壊し、心に傷を残した。反対派と見られることで仕事に支障をきたしたり、子どもの就職に悪影響が出るのではないか、と恐れる人たちもいる。地域ボスが支配している共同体の構造は、杉浦明平が『ノリソダ騒動記』を書いた頃とほとんど変わらない。
 そういうなかで、基地誘致派から嫌がらせを受けながらも地道に活動している住民の活動を、少しでも応援できないかと思い、私も会に参加している。会のお年寄りたちは皆、市民投票の頃から辺野古の浜で座り込みを続け、反対の意志を貫き続けている人たちである。新基地建設反対のために十年余たたかいつづけてきたお年寄りたちを孤立させてはならないと思う。
 キャンプ・シュワブ基地内では陸上部からの建設工事が進んでいる。辺野古漁港の突堤からは、ショベルカーを使い海岸近くの造成工事が行われている様子が見える。怒りが込み上げるが、それを阻止することはできていない。昨日のティダの会の総会でも、工事に対してどう反対していくかなどが議論された。
 運動の方法は多様性があった方がいい。ティダの会がやれること、やるべきことは辺野古・久志・名護という地域から運動を作っていくことだろう。当面の重要な課題は陸上部からの工事をどう止めていくかにある。そのためにも、工事を止めよ、という市民・県民の世論を作り出したい。

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1 コメント

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Unknown (Stray-Cat)
2008-07-01 20:55:30
あるナゴ市民曰く、「ナゴはもっともっと発展してもらわなくては困る。まだまだ田舎なんだから。辺野古で反対してるのはヤマトゥだけだ」とのこと。地域ボスのもとでオイシイ思いができたとして、辺野古のお年寄り達を踏みにじってまで手に入れたその富は、ほんとうに子々孫々まで幸せにしてくれるの?基地バブル後は海洋博不況どころじゃない恐慌が待っているかも。「貴方が嘲笑した沖縄市みたいになりたいの?」と聞いてみたかったのですが。
しっかし今日の朝刊、毎度のことながら、怒りで震えました。他人の環境は踏みにじっておきながら、涼しいところで環境問題話し合うって?!ついでに他人の島で、我々のやんばるの森で、3国4国よってたかって戦争ごっこするって?!
持っていたら爆弾のひとつも投げたくなりますわ、じっさい。
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