山のトイレについて書く人はあまりいませんね。排泄は皆するものですけど、あまりに生々しいのか。

赤い丸内が河原宿の古いトイレです。
ある日、怪しいおじさん一行滝の小屋車道終点に集合。まだその頃そこにトイレはありませんでした。今は亡きHさん、「オレ急いで家出てきてズボンのベルト忘れてきた。」「あっ、雲古したくなってきた、あーっ腹が!」と言って藪の中へそれこそキジ撃ちに一目散。暫くして戻ってくるとベルトをしている。
「いやー、しゃがんだら目の前にちょうどベルトが一本落ちていたんだよね。」「手洗いたいなあ」と言ったら目の前に、車道の側のコンクリートの上に水のたっぷり溜まった空き缶が。……おあとがよろしいようで。
怪しいおじさん、今もこの世に生存しているのは二人だけ。みんな結構若いうちに病気で物故なさいました。次はこちらの番ね。あの世で鳥海談義いたします。
某日山頂で、超汚い足元に小と思われる水の溜まったトイレから出てくると入れ違いにうら若い美少女、「酷く汚いですよ」というと、それに答えて「大丈夫、私慣れてます。」なかなか立派な女性でした。
某日、当時勤務していた会社の社長に頼まれて鳥海山を案内。奥さんも一緒に来たんだけど、河原宿で便意を催したようであの頃の側にあった汚いトイレというより便所ですな(冒頭写真参照)、扉を開けてビックリ、「家に帰るまで我慢します。」女性は尿意って我慢できるものなんでしょうか。
今でこそバイオトイレなど環境に配慮したトイレ、いやいやそんな上品に言わなくとも日本なんだから、便所になっている所は多いですけど(バイオ便所に煙草の吸殻を投げ捨てる極悪人も結構いるようです。)、かつてはどう処理していたかと言えば、
シーズンが終わる頃、山小屋のおじさんは鼻から下口元までタオルで覆い、肥柄杓で汲み出し、せっせと山の斜面に投げ捨てていたのです。考えてもみてください。それしかないでしょう。非難する方は山で大小しないこと、一番いいのは山に登らないこと。皆さん自分の大小お持ち帰りできますか?そうせざるを得なくなる時も来るかもしれませんが。自分の大小を背中に背負って歩くなんてやはり嫌ですね。そうそう、江戸時代、侍は大小を腰に、えっ、それは大小が違う?そうでしたね。まあ、それはさておいてバイオ設備などの無い自然便所はそれしか無いのです。
今日は匂いぬる話かな。この場合は「臭い」と書きますね。
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