TATEditor こんな便利なものがあったんですねえ。
先日の太田宣賢「鳥海山登山案内記」、Wordに書き写したのですけどこちらのTATEditor の方がきれいにできます。それにルビ振りも便利。
上の図はWordでルビ振ったものをTATEditor に貼り付けたものです。Wordのルビは(しんぶつこんかう)のように()内に表示されます。はじめの三行は()内をルビに変換して振ったものです。この文章内の()を《》に変換すればそこに囲まれた文字がルビになります。Wordと違って行間が崩れることがありません。Wordの場合は行間を固定値にして使用しているフォントサイズの1.7倍程度にしなければなりません。そうすると文章全体がなんだかバランス悪くなるような気がするのです。是なら違和感はありません。
ただし、こういった古い文書を移すときは欠点がありました。旧字体に一部対応していないのです。冒頭から判明しました。
三行目、「風神級長津□級長」となっていますがここは彦の旧字体「彥」が入るのですが表示されません。彦を入力して彥に変換しようとすると□になります。もう一度きれいに直そうと思ったのですが最初から躓きました。こういった古い文書を復刻するにはやはりちょっと無理があるようです。それならすべて新字体に変換すればいいと思うかもしれませんがなんでも新字体に変換してしまうのはやはり日本語の漢字文化の崩壊です。ありえない常用漢字の作成については高島俊男氏がその著書で再三指摘しています。
※フォントをIPAmj明朝フォントというフリーソフトを使うことにより解決しました。「彥」等のほか戸籍で使われている戸籍統一文字の約6万字も使えるそうですからこれはお勧めです。下にフォントの説明を載せておきます。
「戸籍統一文字などに含まれる6万字の漢字を収録したフリーのフォント。戸籍や住民基本台帳ネットワークシステムで必要とされる文字フォントを、各種行政機関で統一して利用できるように開発された。JIS規格などに収録されておらず表示困難であった人名漢字なども“外字”として表現可能。戸籍統一文字・住民基本台帳ネットワークシステム統一文字の58,712文字が含まれており、8ポイントから24ポイントまでの公的文書の印字に使用可能な品質を備える。」
※2 二行目、「一連同體自一社」にルビを振ったつもりがその直前の漢字「山上山下」にまで及んでいます。《の直前が漢字の場合には、漢字が途切れるまでが親文字となるということなのでこれを直すには親文字の前に|(全角縦線)を入れるのだそうですが間が開きすぎて駄目でした。そこで半角スペースを入れてみるとなんとかなりました。
※3 「山上山下一連同體自一社」「一連」の直前の漢字にルビが振られてしまうがそれを避けるためルビを振りたくない文字、この場合「山上山下」の後に解説ではアンダーバーを淹れるとなっていますがスペースが出来てしまう、半角スペースでも行ける、でももう少し何とかしたい。ということでこの半角スペースの所に《 》を淹れます。《と》の間はスペース、すると文字は途切れずルビは必要な所だけに振られます。
※4 Editorなので一部の文字だけ大きくしたり、或はインデント等の機能はありません。
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