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昨日は、妻の実姉(三女)の葬儀だった。
先日訃報を受けた際に妻が子供時代から慕っていた姉だから、その旨を伝えると悲しい顔をするのではと思っていた。
ところが、あまり反応がない。
やはりそうなのか、現実が受け止められないのであろうか。
歩行困難なこと、トイレの問題もあって、葬儀など一連の儀式に参列できないから、ちょっと可哀そうでもある。
ただ、本人にとっては、一体何がどうなっているのか、皆目分からないからいいような、悪いようなことでもある。
妻は8人姉兄たちの末っ子だった。
長女をはじめ実兄らも既に鬼籍に入っており、残された姉兄は妻を入れて4人となった。
その内、3人がアルツハイマー型認知症。
一人の姉は施設に入所中。
実に8人のうち5人がアルツハイマー型認知症だから、当該病とは遺伝的なものなのか、幼少期からの生活環境に起因するものなのか・・・。
ちょっと、不可思議な感覚になってしまう。
2025年には、高齢者7人に1人の割合の認知症が、5人に1人の割合になると云われている。
ならば、アルツハイマー型認知症原因物質など解明されているけど、遺伝なのか、生活環境によるものか・・・どうなのであろうか。
いずれにしても不可逆的な病なので、元の状態になることがない悲しい病である。
ただ、ひたすらに進行を抑えることのみ。
先般、新たな薬が開発され日本でも認証薬となったとか。
でも、この薬は初期症状か、認知症予備軍などの患者の治療薬とのこと、一旦進行しきっている患者には用なしの投薬とか。
実に、じつに厄介な病気。
妻の状態は、要介護4になっているから、何かと難しいものがある。
昨日の葬儀を終えて、沢山の花々を戴き持ち帰った。
仏壇と玄関を上がったところに飾っておいた。
夕方、デイサービスから連れ帰ると、その花々を見て・・・。
小さな声で「綺麗」と云ってくれた。
カサブランカの際立った芳香が漂っているから、眺めてちょっと嬉しそうであった。
花が大好きな妻だったから、やはり嬉しく思っているらしい。
実姉の葬儀で貰って帰ったと云うけど・・・無反応。
どこか、心の片隅に反応があるのであろうか。
ちょっと、当方には分からない。
まぁ、こんな調子の毎日を送っているが、いつ当方のことが分からなくなるであろうかと、いささか不安になることが脳裏をかすめる日々。
1日でも長く、覚えていてほしいと思っている。(夫)
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