通り雨

　連日の猛暑、人々もいささか閉口させられているが、畑の野菜類も日照りでうな垂れている・・・・・家内が一生懸命、二日置きに水を撒いている。

　腰痛でこの春寝込んだもので、今しばらく安全策をとっており畑に出ていないもので

　ここのところ、一雨恋しいと願っていると、午後になってスコールのような雨に恵まれた。地面を叩きつけるような雨音、バケツをひっくり返したような感じ、物凄い勢いで降ってくれる・・・・・・と思っていた矢先、ものの15分もすると雨音も怪しくなってきた。


　庭木もずぶ濡れ、久しぶりの雨が地面に吸い込まれている。部屋中の窓を開けていたので雨が降り始めると一斉に閉めて歩いた・・・・・ところが、雨音も怪しくなってから、暫くすると止んでしまった。

　20分程度の通り雨・・・・・。

　残念であるが、本日はこれでお終いか・・・・・もう少し降ってほしいけど。

　畑や庭木に人の手で水を撒くよりもその数倍も降ってくれたので、日照りの毎日、通り雨でも本当に助かる・・・・・ホット一息。


　以前、北海道（道東）に旅をしたときのこと、好天の日で次の目的地を目指して軽快に車を走らせていると、彼方の空が真っ黒になっている。

　我々の進行方向であるが、どうやら土砂降りのようにも見える。

　暫く進むとある地点から暗黒の雲の下に入りそう、そして驚くなかれその地点から向こうは、大きな雨粒が見えるかのような雨のカーテンになっている。

　シャワー室に入ってしまうような・・・・・。そこから先と手前がはっきりと分かれているような感じ・・・・。

　何だか、ＳＦ映画の世界に紛れ込んだような感覚と思っていたら、前も見えないくらいの土砂降りの中に入って、それから道なりに車を走らせて・・・・・次の目的地に着いた頃は雨も上がっていた。

　何だったのだろうか・・・・・とても、面白い体験をしたことを思い出した。


　明日も通り雨でもいいから期待したいところ・・・・・本当は半日くらい降ってほしいけど。（咲・夫）




「不気味な空」（本文とは関係ありません）