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光陽展「広島展」によせて(4/6) 『晩夏の浜』(会員奨励賞受賞作品)

2006-06-16 13:08:10 | 怒素人的美術蘊蓄録
(添付画像:光陽展広島展・「晩夏の浜」)

<作品の紹介>

 作品番号: 78
 作者氏名: 渡 瀬 泰 志 (会員)
 作品題名: 『晩夏の浜』
 受賞名:  会員奨励賞
 住  所:   静 岡

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 夏の終わり、夕暮れ時か、、、。
 
 風呂桶をひっくり返したような夕立。短時間にふった大雨の、あと、、。

 雨の止んだ後の、時間と空間、、、。

 そんな連想を抱かせる作品である。

 雨は降り止んだものの、浜辺の小舟の内側にたまっている。夏の季節、燦々と降り注ぐ太陽と十分な水気を得て、砂浜に繁茂した植物は勢いよく豊かな青緑色の葉っぱを繰り広げ、元気に小舟に絡まっている・・・

 小舟の背景には、浜に引き上げられた漁船の船腹が見える。さらにその先の浜辺から海岸線を超え、穏やかな海の水平線上に覗える夕暮れ時の淡いピンク色の空。
 さらに想像するに、土砂降りの夕立、大雨の降った夏の午後、雨雲から曇り空にかわり、晩夏太陽の夕暮れの日差し。蒸し暑い雨上がりの日差しと時間の推移から湧き出る水分、、、。

 今、まさに絵画を鑑賞するものにとって、湿った空気を肌から感じてしまう写実性は、いかにも見事である。

 夕暮れ時の湿った暑さと『水感』、水の湿度、湿り気を感じる・・
 
 この作品、究めつけは、小舟の中にたまった水に反射する「水の表面」の表現であろう。

 けっして写真芸術では表現できないもの、それは水面「反射光と、鏡のような水面に反射表現された画像」である。
 
 小さな和舟の内部に溜まった「みなも」の構図、小舟に絡まる「植物」との調和は、和風美の真髄か。いっぷくの「茶の湯」を、この絵画の中の水に例えれば、この小舟は、茶の湯を湛える「茶器」にも相当するか。

 鑑賞者に対し、侘び寂びの世界を語りかけてくるか。この作品「晩夏の浜」を以ってして、そんな静寂な感性の存在を問いかけてくる「表現」か・・・



 *渡瀬泰志氏作品「晩夏の浜」、たぐいまれなる水面(みなも)表現の絵画芸術。ご賞賛の方、是非、下記ランキンブダペストバーをクリックしてください。
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(参考資料はこちらから・・)

(前回掲載「光陽展」鑑賞感想記事はこちらから入れます。)

「光陽会」(会本部ホームページはこちらから入れます。ホームページ内には、今回展覧会作品の受賞作等、もっと上質な画像をご覧になれます)

連載小説『フォワイエ・ポウ』7章(第38回掲載)

2006-06-15 00:28:35 | 連載長編小説『フォワイエ・ポウ』
<添付画像>:(Steep rock slope at the Moselle River, from Wikipedia)

 フォワイエ・ポウのオーナーマスター本田氏の大好きな「ドイツ・モーゼルワイン」の故里です。
 Barフォワイエ・ポウ贔屓の方、本田マスターフアンの方、ドイツワインのお好きな方、是非下記ランキングバーをクリック願います。

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長編連載小説「フォワイエ・ポウ」
                        著:ジョージ青木

7章


1(転換期)


(1)

「マスター、今夜はひまですね・・・」
「石井君、その通りだよ。今夜は早い時間に2組で合計5人。いやいや、ため息出るよな・・・」
時計は深夜12時を回っていた。
「ところで、おなかすかないか?」
「・・・」
「忙しくない日に限って、腹が空くんだよなあ、石井君よ、君はどう?」
10時過ぎから本田は、生ビールを飲んでいた。ビールを飲めばトイレに立つ回数が多くなる。バイト学生の石井に話し掛けながら、本田はまたトイレに立つ。
席を立ちながら、石井に向かって話す。
「ビール飲んでたら逆におなかすいて、焼肉食べたくなった。なあ、そろそろ店閉めて、ドカ~ンと景気付けに、久しぶりに焼肉でも食べに行こうか?」
本田の発したこの一言は、退屈も極限になり眠りかけていた石井の目を覚ました。
「は~い、待ってました!はい、是非お供します・・・」
今から客が入ってきても大丈夫。逆に、いつでも仕事のできる体勢に気分を切り替えた。
本田がトイレに入ったとたん、店に電話がかかってきた。
石井が電話を取った。
本田はその電話の内容が気になっていたが、トイレで電話の受け答えもできず、トイレから出てきたときには、かかってきた電話は切れていた。
「何だって、誰からの電話だ?」
「はい、女性からの電話でした。まだ、店が開いてるかどうかの確認と、今から3~4人でこちらに向かうから奥のボックス席を用意しておいて欲しいとの事でした」
「誰だ、名前聞かなかったの?」
「すみません。お聞きしたのですが、なぜか、名前はおっしゃいませんでした・・・」
「わかった。しかたないな・・・」
すでに店仕舞いする気になっていた本田は、あらためて客を迎え入れる気分になれなかった。まして、誰が来るのか分からない状態では、ますます気が重くなる。
「しょうがないな。店閉めれなくなったな。よし、しばらく待ってみるか、15分以内に来なければ店閉めちゃおう・・・」
電話がかかってから約10分、確かに客は来た。
「先ほど、電話をしたものです・・・」
男女1名ずつ合計2名の来客に対応し、
「いらっしゃいませ!」
という、こちらの挨拶にも答えずに、女性を先頭に、勝手に奥のボックス席に入っていく。常連客のようでもあり、そうでもない。つまり本田も石井も知らない客である。分かっていることは唯ひとつ、クラブのホステスが自分の勤務している店が閉店した後になって、自分の店の客をフォワイエ・ポウに連れてきた。たぶん、そうである。
状況だけは判断できた。
しかし、
「フォワイエ・ポウに行こう・・・」
と、ホステスの方から誘ったのか、客がホステスを誘ったのかは定かでない。が、本田は全く気に留めなかった。
客の対応、すなわち注文取りは、とりあえず石井に任せた。
注文を受け終わった石井は、
「白ワインをボトルで1本。それから適当におつまみが欲しいとの事です。チーズクラッカーが良いそうです・・・」
「了解、なんだかこの店のメニューがわかっているようだな・・・」
「そうなんです。でも、常連さんではないと思います。私は、あのお二人の顔を知らない。店でお会いしていたとしても、さて、どうもわからない・・・」
石井は首をかしげている。
「その通り、常連さんではなさそうだ・・・」
本田も、わからない。
本田が注文の飲み物とおつまみを準備し、石井はボックスに運んだ。その後は声も掛けずに放っておいた。
いちばん奥のボックス席に客が入ってしまえば、カウンター席からはまったく客の姿は見えない。が、なんだかひそひそと男女の話している雰囲気は、かろうじてカウンターの内部の本田にも伝わってくる。
約30分経過した頃、ようやくボックス席から声がかかった。
「ちょっと、おあいそして・・・」
屋台か、居酒屋風、ぶっきらぼうな言葉である。
「はい、かしこまりました。ありがとうございます」
カウンターの中にいた本田は即座に反応した。
しかし、わざわざ自分からすすんで奥のボックス席へ出向いてまで、この客の対応をする気になれなかった。
代わりに石井がボックス席へ出向き、計算書を手渡した。ボックス席で男性客が清算を済ませている間、先に女性客が席を立って店を出た。女性客の後から席を立ち、店を出ようとする男性客に対し、本田はカウンターの中から少し頭を下げる程度の挨拶をした。
客が立ち去った後、石井はテーブルのかたずけを始め、ボックス席からワインボトルとグラス類を下げてきた。
「マスター、見てください。ワインのボトルは空っぽです。おつまみは、クラッカーだけ残っていて、チーズは消えています。どういうことでしょうか?」
「へえ~、なんだって、チーズはホステスがお持ち帰りしたんだろうぜ。うれしいじゃないか、全然チーズに手をつけないより、もって帰ってもらったほうが、むしろ逆にうれしいよ・・・」
「たったチーズのおつまみだけ?2人でボトル1本を空けるなんて、、、。面白い客がいるんですね・・・」
「若し、私なら、どうだろう。ワインだけ飲め。といわれても、飲めないね。ワインは食間酒のイメージだから、しっかりとそれなりの時間の中、食事しながら、でなければ私は飲めない・・・」
もともと本田はビール党。ワインの話をしながら、生ビールのジョッキを傾けている。店内整理のための手の動きは休ませない。忙しく手元を動かしながら、石井は続けて本田に話し掛ける。
「そうでしょう?でも、今、ワインだけを飲んで、やたら『ワイン通』だと勘違いしている連中、増えていきました。その類の連中、今、たくさんいますからね・・・」
「まあな、人間いろいろいるからねえ・・・」
本田は直感的に思った。
(ウム、あの連中、2度とフォワイエ・ポウには来ないだろう・・・)
(でも、どうしてわざわざ電話してまで出向いたのか?どうして電話番号とこの店の場所を知っているのだろうか?)
むしろその事の方が気になった。しかし、直ぐに忘れようとした。あわせて、夜の商売をしているホステス連中の対応に関し、本田は迷っていた。どう対応していけば良いか、分からなかった。
本田にとって、
「水商売の女性を相手にすることは、自分には不向きである」
と、思うようになっていた。
「お~い、石井君よ。今から焼肉食べに行くか?」
「はい、マスターの『その一声』、待ってました!行きましょう行きましょう!今から大急ぎで店仕舞いしますから、でも、僕一人に任せてください。マスターはそのままビールでも飲んでいてください!」
「ウム、わかった。石井君に任せるよ・・・」
アルバイト学生の石井は、全ての手順を理解し、本田の動きを完璧に理解しながら、自分の位置を理解し、本田を差し置いて出すぎるような行為は慎む。本田の補佐を完全にこなせる、本田との間合いをうまくとれる。そんな対人関係のバランスと、つかず離れずの適切な距離を保てるのである。なぜか、そんな感覚に優れた男であった。確かに、まだ学生の石井、しかも二十歳(はたち)になったばかり。わずかこの1年間の経験しかないにもかかわらず、すでに本田マスターの代行を立派にこなしていた。

   <・続く・・>

(小説フォワイエ・ポウ既掲載分、ならびに前号確認などは、こちらから参照可能です)

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誰か、教えてやってくれ!国旗掲揚と国家斉唱の時、その「立ち居振る舞い」を・・・

2006-06-13 19:25:55 | 教養・文化・歴史
 最後の6分間、いや、9分間で「3点奪取」され、日本チームは惨敗した。
 昨夜のFIFAワールドカップ日本豪州戦中継は、最高瞬間視聴率?61%を超えたとか?もちろん我輩は最初から最後まで、観戦した。
 
 敗因とその状況、
 今後のゲームへの心構え、

 今朝のテレビニュース、さっそくもろもろ屁理屈捏ねていた。

 要は、
 日本ティームが負けた事。
 負け方が悪すぎた事。
 ジーコの采配が、よい結果を生まなかった事。(これ、非難するもの見当たらず)
 相手のチームの監督が勝っていたこと。(これはどのTV局も言っていない)

 (私論にて)要約すれば、そんなものであろう。

 しかし、その敗因究明とて、批判とて、次回ゲームへのエールとて、テレビで放映するものは皆、甘い。甘い。甘すぎる・・・

 大きな違いは何か!何であったか。

 ひとつ、はっきりと、もの申したい。

 最初からゲームの始まる前から、日本サッカー代表ティームは、すでに負けていた。
 国旗掲揚国歌斉唱は、豪州チームから先に始まった。
 豪州チームの選手全員、左手を胸の位置にあて、しっかりと左手拳(こぶし)を握り締め、顎を引き、両目を見開き、国旗を凝視。あらん限りの「大声」で彼らの国家を斉唱している姿が写った。気合はこもり、国旗に象徴される「オーストラリア」の国の栄誉に恥じない戦(いくさ)を戦い抜く「オージイ魂」なる気迫が感じられた。

 次に、 
 日本国家「君が代」、流れ始めた。
 左から、日本代表選手団が一人一人、TVカメラで写し出されつつ、カメラは左に移動。
 ヌヌ、、、
 ほとんど最初に映し出された一人だけ、なんと、さすがに、さんとす君。「左手を胸にあて」、君が代を歌っているではないか。
 後は、言わずもがな、日本代表選手のほとんど全員、手は後ろに回し、口元を見ればぶつくさと、とりあえず君が代を歌っているように見えた。途中(歌詞が分からないのか、知らないのか、面倒なのか)歌うのを休んでいるように見受けられる選手も、いたかに思えた。
 
 いやしくも、自国の国旗掲揚国歌斉唱、立ち会う場合はまず、「直立不動の姿勢」、休めの姿勢ではなく、「キオツケ!」の姿勢をとるべし。日本人の習慣として、どうも左手を胸に当てる姿はそぐわない。かといって軍人ではないので「挙手の礼」にいどまなくてもいいが、せめて「キオツケ!」の姿勢をとってほしい。
 
 日本サッカー協会?連盟の指導者よ!
 あるいは、サッカー世界の先輩諸兄よ。
 礼儀を教えてやってくれ。
 誰もいないのか?
 ならば、
 ジーコ監督よ。
 日本人選手に、自分の現役時代のこと、国旗掲揚時の立ち居振る舞い、教えてやってくれたまえ。
 これ、日本代表チーム監督として、最初にして最大の責務ではないのか?

 あれでは、あの態度では、国家を代表する意識なく、したがってワールドカップのような「国の威信」を賭した戦いには、最初から精神的に負けているのであるから、当然ながらゲームにも勝てないであろう。若し、試合に勝っても(負けたらもちろんの事)国旗掲揚時の立ち居振る舞いは最悪、国旗に対する態度不逞な日本人は、世界の他の国民の前で恥をかくばかり。若し勝ち進んでも、日の丸の揚がるたびに国際的に恥をかく。恥をかきかきサッカーをやってほしくない・・・
 そのこと、早く教えてやってくれ、FIFAワールドカップ関係者よ。
(不肖エセ男爵の感情と気分、同感の方、以下の人気不人気度合い、開いて見ていただきたい・・・)(人気・不人気blogランキングへ)

光陽展「広島展」に寄せて (3/6) 『鱸群』(新人優秀賞)

2006-06-12 13:28:30 | 怒素人的美術蘊蓄録
(添付画像:光陽展広島展・「鱸 群」)

<作品画像紹介>

 作品番号: 96
 作者氏名: 磯 貝 文 利
 作品題名: 『鱸 群』
 受賞名:  新人優秀賞
 住  所:  愛 知

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 読者諸兄におけれましては既に著名なる「悠々さん」。光陽会の会員でいらっしゃる。先の記事にてご紹介したとおり、恐れ多くも「広島展の招待券」をお贈り頂き、6月3日(土曜日)に『光陽展広島展』に赴く。さすが、すばらしい作品の数々を鑑賞し、たいへん満足した。かくして本日、引き続き展覧会鑑賞感想文を書いてみたい。
(前回掲載「光陽展」鑑賞感想記事はこちらから入れます。)

 まさかこの絵画、新人優秀賞受賞作品とは!つゆ知らず、多いに気に留まる「作品」なので、真面目にデジカメ記録した。

 展覧会会場にて、作者氏名住所等々、可能な限り「こだわり」や「色眼鏡」等はかなぐり捨てること心がけて鑑賞した。
 
 帰宅し、その夜になってデジカメ記録を整理しつつ、出展作品一覧と照合し、はじめて出処詳細、判明。この作品は「魚群」を描かれているのであるにもかかわらず、魚の名前は「辞書を引く」迄、(恥ずかしながら我輩)読めなかった。
読み方及び発音は、「スズキ」!
知らなかった・・・
サラリーマン現役時代、山陰(松江市)に3年いた事、以前、記事に書いた。もう、25年も以前になるか。たしかその時、「スズキノホウショヤキ(鱸の奉書焼)」なるもの、松江「宍道湖の七珍」(地元の言葉で、「シッチン」、と発音する。宍道湖で採れた「山湖の珍味」、すなわち神懸りなる?の、珍味美味の意味?)の一つとして、聞き及んでいた事思い出した。なぜスズキが宍道湖で採れるのか?宍道湖でなぜに海の魚?が採れるのか?汽水だから海の魚が遡上してくるのか、それとも全く我輩の聞き間違い記憶間違いなのであるか?
 そういえば「宍道湖のしじみ貝」は、殻が沫白く粒が多く、確かに美味であった記憶などなど、蘇ってきた。

 しかし、この作品を拝見した時、直ちに思ったのは、、、
1)描かれている「魚の種類」は、何か分からない。が、問題ではない、、、。
2)こんな大きな画面に、何処のどなたがこんなに「たくさんの魚」をご覧になり、こんなに生臭く雑然とした対象を、「作品として描こう!」と、決められたのか。
3)そして、これだけきめ細かく観察され、結果、微細に詳細に緻密に、加えて超観察力にて極色彩に描かれるか?
4)作品完成するまでにどのくらいの歳月が掛かったのか?何千時間か?よくもここまで根気を継続させる精神力の持ち主とは?
5)精神力だけで描かれていはいない。私は絵を描かないから、想像からの発想発言である。が、作品から発せられるオーラがある。発せられるオーラからは、(オーラの一部分ではあるが)如何にもこの作品の作者をして「天から授けられたもの」、すなわち「かみわざ」有り、よほど絵画制作技巧の優れた方か!
6)さらに、製作過程の作品に立ち向かわれている「その時」を想像する。緻密な作品の製作過程には、寸分の息抜きされた形跡はない。ならば作品完成寸前まで、強固な精神力をもって緊張感を維持してこられたものか!精神力と感性の持続力に感銘感嘆する!

 作品は、どの距離から観ても、すばらしい!

 近くから見れば、驚くべき緻密な筆のタッチが伺えるし、遠くから見れば、魚群すなわち「鱸群」の群像は、それぞれの魚の形状は、微細に違っているものの「一枚の連続した押絵」、もって着物の原材料・反物にも見えてくる。それほど美しく色彩感覚と感性の優れ輝く作品なり。
 
 これらの印象、添付画像は解像度を落としているから十分に伝わってこなくなっているが、ホンモノの絵を今一度拝見したい。
「光陽会」(会本部ホームページはこちらから入れます。ホームページ内には、今回展覧会作品の受賞作等、もっと上質な画像をご覧になれます)

   <・続く・・>(6月14日水曜日投稿予定)

愛知の磯貝さま作品!是非、皆様の「賞賛」をお送り願いたく、
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<添付>:『参考資料』
スズキ (魚)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』(鱸 から転送)

分類
界: 動物界Animalia
門: 脊索動物門 Chordata
亜門: 脊椎動物亜門 Vertebrata
上綱: 魚上綱 Pisciformes
綱: 硬骨魚綱 Osteichthyes
目: スズキ目 Perciformes
亜目: スズキ亜目 Percoidei
科: スズキ科 Percichthyidae
属: スズキ属 Lateolabrax
種: スズキ L. japonicus

学名
Lateolabrax japonicus
(Cuvier et Valenciennes, 1828)
英名
Japanese seabass
Japanese seaperch
スズキ(鱸) Lateolabrax japonicus は、スズキ目・スズキ亜目・スズキ科に分類される魚。海岸近くに生息する大型の肉食魚で、食用や釣りの対象魚として人気がある。成長につれて呼び名が変わる出世魚でもある。

目次
1 生物的特徴
1.1 分類
1.2 近縁種
2 水産・漁業
2.1 陸揚げ漁港
3 食材
4 釣り
5 関連項目


生物的特徴
全長は最大で1mを超える。体は細長くて上下に平たい。口は大きくて吻が前方に突き出ており、下あごが上あごより前に出る。体色は背中側が緑黒色-灰緑色、体側から腹部にかけて銀白色をしている。尾びれはハート型に切れこむ。若い個体は背中側の皮膚や背びれに小さな黒点が散らばっており、成長とともに消えるが、背びれの黒点は大きくなっても残ることがある。

日本から朝鮮半島南部に分布する。冬は深場で産卵と越冬をおこなうが、春から秋はおもに内湾の海岸近くで生活する。昼間はあまり動かないが夜になると動きだす。食性は肉食性で、小魚や甲殻類などを大きな口で捕食する。

産卵期は冬で、春になると沿岸部や河口付近の汽水域で幼魚が見られる。中には川を遡上し淡水域で過ごすものもいる。幼魚は端脚類やアミなどの動物プランクトンを捕食して成長する。


分類
スズキ属の上の区分「科」の分類は一定していない。日本での代表種であるスズキの名をつけて、和名では「スズキ科」という名を用いる場合が多いが、これの意味するところは場合により異なる。

ペルキクティス類(温帯性スズキ類)と呼ばれる主にオーストラリア産のスズキ類と一緒にして、スズキ科( Percichthyidae ペルキクティス科)と呼ぶ場合
モロネ類(温帯性シーバス類)と呼ばれるヨーロッパやアメリカ大陸産のシーバス、スズキ類と一緒にして、スズキ科( Moronidae モロネ科)と呼ぶ場合
スズキ属だけを含む単独のスズキ科 (Lateolabracidae) を設定する場合
がある。ここでは 1. に従っている。スズキ亜目にも関連記事。


近縁種
日本近海に分布するスズキの近縁種は2種が知られ、どちらもスズキと同じように食用に利用される。

ヒラスズキ Lateolabrax latus Katayama, 1957
全長1mほど。スズキによく似ているが和名のとおり体高が高くて平たい体をしている。他には吻がやや長くて下あごの下面に鱗があること、尾びれのつけ根が太くて切れこみも浅いことなどで区別できる。関東地方以西の太平洋岸と九州地方沿岸に分布する。外洋に面した岩礁域に多く生息し、内湾にはあまり侵入しない。メジナやイシダイなどと共に磯釣りの対象として人気がある。
タイリクスズキ Lateolabrax maculatus Lee et Yang, 2002
全長1mほど。これもスズキによく似ているが、体側やひれにある黒い点が鱗1枚分よりも大きいのでスズキやヒラスズキと区別できる。黒い点が目立つため「ホシスズキ」とも呼ばれる。もとは中国沿岸や朝鮮半島西岸に分布し、日本沿岸には分布していなかったが、養殖用に輸入した個体が逃げ出して野生化した外来種である。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』(鱸 から転送)続きを読みたい方は、こちらから入れます。

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日本で開催しましょうよ!第32回アメリカズカップ(ヨットレース)に寄せて

2006-06-10 23:56:28 | 研究:「ダンディズム」
<添付画像>:(Poto from wikipedia, "America's Cup": 1988 Stars & Stripes and KZ1

 週末の今夜、気分転換。すこしばかり「粋な記事」を書いてフライデーナイトを締め括ろう。

 少し気分を変え、国際ヨットレースでいこう。すなわち海洋冒険的スポーツなる「ダンディズムな話題」を、少々、、、。


「第1項」

 このところ、あたかも世界中の国と地域、様々な国民と人種は、サッカーゲームのワールドカップドイツ大会で盛り上がっている。
 
 等と、報道されているから、我々庶民は挙って信じ、うたがわない。サッカーのルールも分からないような大衆が、盛り上がりを見せているように報道されるからそう信じてやまず、
「遅れをとるな!同じ騒ぎに、乗らなきゃならん!」
とばかりに、盛り上がる。(申し添えておきます。我輩、一応サッカールールを解し、且つ、野球も見ますよ!)
 さて、
 かたや、スペイン地中海沿岸の都市「バレンシア」に於いて「アメリカズカップ・ヨットレース」で盛り上がっている事、日本のメディアは誰もニュースに取りざたしない。

(日々のテレビ報道、どのチャンネルも同じ報道内容とバカ騒ぎ番組の連続。さりとて妙に志向は片寄っていて、番組報道自体が画一的にてモロに面白くない!等と、思っている読者、是非、下記ランキングバーをクリック願いたい!)

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「第2項」  

ヤフーを検索していると、以下の記事に行き当たった・・・
 (「吼えるウオッチング」残念なアメリカズ・カップ挑戦断念)
「先の2000年度、このアメリカズカップヨットレースに「日本ティーム参加」の兆しがあり、民間で6億円目標の資金を募ったが、残念。・・・」

2000年の当時、目標の金額に到達せず、日本チームのアメリカズカップレースに参加を断念した経緯がある。。。

 膨大な資金を必要とするヨットレース。
 しかし、これを主催する国に落ちる「膨大な外貨」と、「運営に必要なノウハウ」と「経験」等など合算すれば、オリンピック開催に匹敵する経済効果が見込まれる。我国が、ホンモノの先進国であるならば、はたまた「かつての海洋王国日本」の実績を謳うならば、ここで一番、「アメリカズカップ日本大会」なるもの、ならばこの際、(現在第32回バレンシア大会の次に、第34回大会として)日本で開催意向を示したらしたら如何か?
 開催会場は、相模湾か?ならば静岡県か神奈川県。はたまた福岡湾?の福岡県、桜島と鹿児島湾風光明媚を謳う鹿児島県など、最適であるか。瀬戸内海のいずこか?残念ながら波穏やか風力緩やかにて、レースの迫力無し。瀬戸内海は最初からやめておけ!
 とりあえず、男性的なヨット競技の醍醐味、すでに若かりし頃に十分ご経験されておられる(はずの)石原東京都知事に於かれましては、オリンピック招致運動と同時進行にてアメリカズカップ招致に携わっていただきたく、神奈川県知事及び横浜市長などなど手を携えられ、世界規模イヴェント開催にふさわしい地方の首長あたりと、共に「がん首」並べ、相談開始されては如何か?カジノ?いいですよ。公営売春もそろそろ必要か?全てこの類いに賛成しますよ!
 しかし、ここはやはり国際海洋スポーツ最優先なのだ。
 「・・・」
 そう、面白く話を広げていけば、日本海のヨットレース開催会場の決定協議もあるのだぞ。
日本海の荒波でレース可能か。
ならば面白い。
隠岐対馬から竹島の海域を、敢えてヨットレースのコースに選ぶか?
そうなると、かの三莫迦隣国こぞって、さぞかし驚くであろう!残念かな、しかし、このような海洋国際イヴェント開催は、とてもとても三莫迦隣国では不可能のはず。三莫迦に対するデモンストレーションと政治的プロパガンダ、且つ国威の示威威嚇行動も加味し、アメリカズカップを我国の国家税収から予算化し、イヴェント開催招致に向けて「検討開始」したら如何か。世界に誇る我が国の巨大5流銀行赤字決算の尻拭いは、もう、終わったはず。郵政改革もどうやら終わった、いや、始まった。道路公団、民営化のカタチはついた。が、先行き不透明。社会保険庁関連の無駄ずかいは、破産の一途を辿るか。我々の年金はどうなるか?
 問題点は、いろいろある。
 しかし、未だ国家予算の大破綻には届かず、いささかのユトリはある。諸々帳尻合わせれば、まだまだ、アメリカズカップ開催招致のための資金は十二分にあるはず。この際、日本政府、否、我々のの税金をふんだんに投入し、国家プロジェクト「国際海洋スポーツの祭典」に乗り出してはどうか?但し、米国・ニュージーランド・ドイツほか、超一流海洋スポーツ先進文化国をはじめとするヨットレース参加国の諸兄連中、日本での開催を認めるかどうか?はたまた我国民間企業にソレを受けて立てるほどのスポンサーはいるか?「アメリカズカップ開催の為のスポンサーをを引き受ける!」と、言い切ってくれる太っ腹な財界人がいるかどうか?(トヨタは乗るであろう?だめか、F1レースの開催実行で、今は手一杯か?)


「第3項」

 想えば、
 国中海に囲まれた日本。にもかかわらず、海洋スポーツの国際的な進展は、今だに見えてこない。一昔前になるか、かのヨットマン堀江青年が、太平洋ヨット一人旅の成功。世界中を騒がせて久しい。海洋国日本なればこそ、本来の伝統である海洋スポーツには今一層の尽力を尽くし、青少年の夢と希望を「国際ヨットレース」に実を向けさせるのも、有益な国際協力と理解となり、有効なる教育効果あると思うが、如何?

 そう、
 戸塚?ヨットスクールの悪しきイメージばかり広がり、定着させるのがメディアの役割でもあるまい。本来、海洋スポーツは健全且つ勇壮果敢にして冒険的「男のロマン」を秘めているもの。今や、海の男とは、沿海漁業やマグロ漁船乗組員のみでもあるまいし、珍奇短小脆弱な近海釣り船所有者にて「船主」海のスポーツと短絡的にならず、海のスポーツ、海の遊びを、もっと「粋」な認識に高めたたいもの。ならば釣り船の認識から、ヨットレースのジャンルに格上げしなくてはならないか。このあたりを称して「ダンディズム」と解さない理由はない。ひとつ国際ヨットレースに積極参加することにより、日本国をして「海の男のダンディズム」なるもの、21世紀の世界に発信できないものか、、、。 

 これを開催する場所、世界から人が集まりお金が落ちる・・・
 下手な公共事業など「桁違い」のイヴェント収入が約束される。しかし、何しろ三莫迦隣国に振り回されている「日本国」、このような「粋なイヴェント」を受けて立てるかどうか?これを受けることにより、本物の世界に通用する経済大国且つ文化国家に成れるのでは・・・

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「参考資料」
『アメリカスカップ』出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

アメリカスカップ(America's Cup)は、1870年より現在まで続く国際ヨットレース。また、その優勝杯の名。オーナーの莫大な投資、デザイナーの卓越した設計技術、スキッパーの神業的操舵は最高峰のヨットレースと呼ぶにふさわしい。その名の如くアメリカの威信を賭けたスポーツという名の戦争である。1983年9月26日の最終7戦目にオーストラリアの<オーストラリア2世>が右ジャイブにより風をつかんだことでカップ保持者の<リバティー>を破るその日まで132年間の連続勝利年月をNYYC(NewYork Yacht Club)が築いたのは世界スポーツ史における偉業の一つである。また、そのリベンジを果たしたアメリカの苦闘は映画にもなった。・・・・
("America's Cup" from wikipedia)日本語翻訳文の続きは、こちらから入れます。


「32nd Ameria's Cup Valencia Official Website」:
(第32回アメリカズカップ・ヴァレンシア大会公式ホームページはこちらから入れます。英文サイトですが、画像が綺麗ですから是非開いてみてください・・・)

[参考資料:32回アメリカズカップ・大会日程表]
PROGRAMME - The Schedule for the 32nd America’s Cup

Dates below are from first race day.

2004
Marseille Louis Vuitton Act 1 - September 04 - 11
Valencia Louis Vuitton Act 2 - October 4 - 12
Valencia Louis Vuitton Act 3 - October 14 - 17

2005
Valencia Louis Vuitton Act 4 ? June 16 ? 22
Valencia Louis Vuitton Act 5 ? June 24 ? 26
Malmo-Skane Louis Vuitton Act 6 ? August 25 - September 1
Malmo-Skane Louis Vuitton Act 7 ? September 2 ? 4
Trapani Louis Vuitton Act 8 ? September 29 ? October 5
Trapani Louis Vuitton Act 9 ? October 7 - 9

2006
Valencia Louis Vuitton Act 10 ? May 11 ? 18
Valencia Louis Vuitton Act 11 ? May 19 ? 21
Valencia Louis Vuitton Act 12 ? June 22 ? July 02

2007*
Valencia Louis Vuitton Act 13 ? April 3 ? 7
Louis Vuitton Cup
April 18 ? June 12 (Louis Vuitton Cup Final June 1 ? 12)

32nd America’s Cup Match
June 23 ? July 7 (including three off days and three reserve days)

* Final dates for 2007 to be confirmed

これらを総合すると、地中海を挟んでフランスとスペインで行なわれる、向う3年間に亘る長期イヴェント。これ、日本で開催すると、その波及経済効果たるや桁違いに膨大なものとなる。

是非、日本で「アメリカズカップ」、やりたいですねえ~・・・

* (第32回アメリカズカップ関連記事第2回掲載は、6月26日に続く・・)

馬鹿げた「前時代的プロパガンダ」を、みた!嫌悪激怒し、嘆いた・・

2006-06-09 13:57:45 | 教養・文化・歴史
<添付画像>:(市内に掲示されている共産党ポスター、平成18年5月中旬の撮影・・)

 とっくに前時代的妄想! 情けなくも惨めな、この「プロパガンダ」ポスターは、昨晩、資料を整理中に発見。

 少し考えた。が、我が脳裏内部に散乱する雑念、ゴミの如く重箱の隅を突付くが如くに恥を偲びつつ、この際、やはり拙ブログにて公開することにした。

 この撮影した日、このポスターを見た瞬間に思いついた事、

1)まず、驚き、次に激怒、さらに「落胆」する・・・
2)かくして思い立った。まずは、当該ポスターの剥ぎ取り、そして破棄するのだ!
3)決して路上に放るのではなく、街中のゴミ箱に破棄したくなったが、止めた。
4)まかり間違うと「構築物?器物毀損」はたまた「窃盗」の罪に問われる行為?自ら、法律を犯す不逞の輩殻にはなりたくない。・・と、なんとか思いとどまった。
5)その代わり、手元のデジカメで撮影。我が激怒の原因を造った「証拠」として、記録するに留めた。
6)このポスターの意味するところは何ぞや?
 
 このような「表現」、いかにも時代錯誤なるものに当惑しつつ、瞬間湯沸的激怒と落胆を覚えつつ、、、。

 撮影は、にちょうど1ヶ月くらい前になるか・・・

 広島市中区の、とある町内、、、。(ポスター貼り付けてある住居の)近所には、広島市立中区図書館がある。図書館にて所要を済ませた、その帰路の出来事である。

 かくなる馬鹿げたポスターを見た後、日々時々再々TV報道の憲法論議、売国奴的TVキャスターの喋る台詞、繰り返し報道される三莫迦隣国から我国に対する非難批判実質的恐喝恫喝、意志意向薄弱なる我国の領土問題、未だ解決しない拉致問題等々(このポスターを見ながら)、上述、マスコミ並びに巷の雑事雑放雑言を思い浮かべた。(同じく、雑事を思い浮かべられる方、こちらをクリックいただきたい!=人気不人気ブログランキングへ、暫し立ち寄ります・・)

 また想うに、我国の近代史。僅か半世紀間を振り返った。
 第9条に関わる憲法の根源は1945年。これも既に60年経過。江戸期の鎖国主義の眠りから目覚めたその後、開国した日本国の明治憲法は制定。明治と大正を加算すれば凡そ60年。現行憲法9条も、生まれてこの方、凡そ60年になるか。
 
 前談以上、かくして本日記事、本論となる。

 ご承知のとおり、現行の我国憲法は、第二次世界大戦敗戦後、連合軍(占領軍)最高司令官マッカーサーの指導の基に制定された「日本国をして去勢国家とするを目的に制定されたお仕着せ憲法」である。
 我国には、お仕着せ現憲法に固執する集団がいる。平和憲法と称して、第9条を守ろうとする輩殻がいる。世の人間誰でも戦争は否定、平和が良いに決まっている。しかし憲法9条の存在は今や、日本国の存続に負の影響を及ぼしかねない危険な憲法条項である事、間違いない。ましてこの60年間、時代の変遷と共に憲法9条解釈は拡大解釈されて今日に至っているではないか?

 憲法改正!・・・否。

 平成新憲法の制定あるのみ!

 自国憲法無き国に「国籍を有する者」にとって、自国の憲法を持ちたい意思あること、何故に悪い?

 自主憲法無き我国、新憲法は、国民を挙げて、国民のために、制定しなければならず、新憲法こそ、日本国民の「核」になるもの。自国日本で、自国民の手で、自国民の為の「日本国憲法」を持たずして60年年間も経過する。半世紀以上も安穏に「時代経過」した我々日本国民、21世紀を迎えても未だ「新しき自国の憲法」を持てず?持たず、、、。さればこそ、新憲法制定から目をそらせる事そのもの、あまりにも無責任過ぎるのではないか?

 かくして、新憲法制定は、我々日本人の「今日と将来」を構築するための「急務」、国民全員にて急遽遂行せねばならぬ。日本人として生を受けた「日本人の責任と義務」である。ならばポスト小泉なる次期内閣をして、「平成憲法」発布内閣となること、願ってやまない。

 
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 新憲法制定に賛成の方、憲法改正に賛成、はたまた反対、護憲派の方も、上記ランキングバーをクリック頂きたい・・・

小説「フォワイエ・ポウ」6章(第37回掲載)さて?真理子は何を切り出すか。いよいよ6章、終章です・・

2006-06-08 12:05:05 | 連載長編小説『フォワイエ・ポウ』
<from Wikipedia>:A racing bicycle made by Cyfac using shaped aluminum and dual carbon fiber chain- and seat-stays. It uses Campagnolo components.

"ROAD BICYCLE"
From Wikipedia, the free encyclopedia
A racing bicycle made by Cyfac using shaped aluminum and dual carbon fiber chain- and seat-stays. It uses Campagnolo components.A road bicycle is a bicycle designed for use primarily on paved roads, as opposed to off-road terrain. Sometimes road bicycle is used as a synonym for racing bicycle.


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* 長編小説『フォワイエ・ポウ』前号掲載分「全36回」、、(回読ご希望の方は、こちらから入れます・・・)

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長編連載小説「フォワイエ・ポウ」6章

                     著:ジョージ青木

1(客のマナーと店の方針)-(6)

   (4)-2

「ところでマスター、これ、少し、ドロップハンドルの幅が狭いのですが、ひょっとしたら女性用のハンドルじゃないですか?でも、サドルの高さは高い。というより、フレームそのものは長いのですから、女性用といったって、日本人向きではないし・・・」
「いや、これはね。半年前まで女性が乗っていたの。身長172センチの女性。大学病院の女医さんが乗っていた。実は、その女医さんに、一度は、プレゼントでこの自転車を差し上げたのです。その時に、ハンドルだけ替えた。だからハンドルは日本製ですよ。でも1年と半年前、なぜかアメリカに留学する事になったので、私がまた引き取った。その時のハンドルをそのまま使って、今も乗っているのです」
「エ~、その女医さん、マスターの彼女だったのか?」
熱心に自転車を眺めていた真理子は、上目使いに本田を覗き込んだ。
「違う違う!そりゃ美人で背が高くて、ステキな女性でしたよ。でも、彼女ではない。私はね、ステキな女性や美人は見慣れていますから、とっくに世界中で見ていますよ。ちょとやそっとで手当たり次第にね、とっかえひっかえ、あちらこちらの女性を好きになったりはしないよ!」
「へ~、マスター。世界中歩いているのか・・・」
決して驚いてはいない真理子は、本田の話に口裏を合わせた、間合い程度の言葉を喋る。そんな真理子の間合いに対し、さらに本田の話は続く。
「その女医さんね、私の以前の仕事の上得意さんだった。毎年、アメリカとヨーロッパで学会のある度に、海外出張された。彼女は国家公務員だから、担当官庁の許認可を取らなければ海外に出れないのさ。時に文部省、場合により厚生省に事前の許可を取って下さってくださった。そしてその後の手続きは、私の会社の本社の関係になる。つまり東京本社事業部に指名していただき、全国から参加する5~60人の医者や学者、さらに関連の企業人や研究者達が海外渡航する。そんな学会参加団体旅行全体の仕事を、我社を挙げて受け請うのです。大きな仕事ですよ。この周辺は私が担当していた。そんなこんなで、我が社全体、会社と全国の支店を挙げて、厚生省の仕事をもらっていた理屈になる。ずいぶんと、その女医さんにはお世話になっていたのですよ。だからプレゼントした」
「話は、いたって簡単です・・・」
簡単だと思っているのは、本田だけであった。
「ヘエ~、その女医さん、きっとマスターのフアンだったのよ。きっとそうだわ!」
「真理子さんよ、それとこれは違うよ。女医さんは家財道具や自転車を手放して裸一貫、仕事もやめて単身、留学と称してアメリカの婚約者のもとに旅立ったのだ。とにかく、それ、真理子さん誤解だよ。まったく、あなたって云う人は、初めて会った私に対して遠慮もなく、しかも唐突に、まして、ぶっきらぼうに、そしてこの真夜中に。いや、もう明け方か?朝っぱらから、何を云い出すやら・・・」
「マスター、若し、私がこの自転車ほしいといったら、私に下さいますか?」
さらに唐突な真理子の質問に、本田は即答した。
「あ~、いいですよ」
本田の発言に驚いたのは真理子だった。
竹本は、一言一句逃さずに2人の話を聴いていた。本田と真理子、その2人の会話の始まった時点から、竹本の頭の中は真っ白になっていた。
一瞬、次の言葉を失っていた真理子に対し、本田は、さらに畳み掛けた。
「若し、よかったら、今夜このまま乗って帰りますか?」
和風的な端正さ、しかも左右対称、何の特徴もない能面のような、いや、コケシのような小さな面持ち。真理子の無表情な目は輝き、突如として大きく見開いた。そして再び、こけしの目のように点になって、動かなくなった。
「ほんとにいいのですか?」
「あ、いいよ・・・」
「ほしいほしい、今から乗って帰る!今日、いまから絶対に乗って帰る・・・・!」
「ちょっと待ってくれよ、真理子さん。ライトの電池を取り替えておこう」
本田はわざわざ店に戻り、新品の単一乾電池二本を持ち出し、自転車のランプにくっ付いていた古い電池と取り替えた。
「それから、これが自転車の鍵。キーチェーンの番号は・・・」
「ちょっと待ってください、マスター」
真剣な口調で、竹本が口を挟んだ。
「真理子さん、失礼ですが、自宅まで何分かかりますか?」
「竹ちゃん、どうしてそんな事聞くの? そうね、20分位かかるかな・・・」
「あの、マスター、もうこの時間ですから、女性が自転車に乗って帰るのは危ないです。お昼間に帰らないと、やばいです。それから、今夜はエレベーターが動かないから、階段を自転車もって下りるの、たいへんですよ。俺は手伝いませんよ」
全員、沈黙した。が、本田が口を切った。
「竹ちゃん、ありがとう。よくわかった、やはり今夜は危険だな、止めとこう」
「・・・」
「よし、自転車は、今夜のところは店に入れておこう。私はタクシーで帰る。みんなタクシーで帰るでしょう」
「・・・」
「この自転車の鍵一式、竹ちゃんに預けておこう。真理子さんたちも竹ちゃんも、来週の日曜日に、またいらっしゃい。その時に竹ちゃんから真理子さんにこの鍵を渡してくださいよ・・・」
今度は竹ちゃんが目を丸くした。
その瞬間、真理子が大声で笑いはじめた。
「マスター、ありがとうございます。来週日曜日まで竹ちゃんに鍵預かってもらいます。次の日曜日も、またお店に参ります」
本田は、ホッとした。
「真理子さん、ありがとう。この自転車、中古だけどまだしっかりしているからね。でも、そろそろタイヤをとっ替えないと、かなりちびてますよ。そろそろパンクの危険あり!この手のタイヤは、高いよ。だいじょうぶか?」
「わかってます。タイヤ替えると、前後輪の2本で4~5万はかかります。だいじょうぶです。この自転車を買ったとおもえば安い安い・・・」
「わかった、タイヤがパンクする前に、新しいタイヤ買って取り替えるか? 私に約束できますか?」
本田は微笑みながら真理子に問いかける。
「約束します」
「OK! じゃ、これで決まり。真理子さんにこの自転車プレゼントしよう!」
「ありがとうございます。でも、すこし寂しくなるなあ~・・」
真理子が意外な発言をした。
「どういう意味なの、まりこさん・・・」
本田が理由を尋ねた。
「もう2~3年になるかな~、実は、隣のおでん屋に寄っています。もちろんウイークデーに・・・」
「ウム、なるほど」
「フォワイエ・ポウの入り口に電気が灯り、お店の中から音楽が聞こえてくる。以前はモダンジャズ、このところは誰かカラオケを歌っている音が聞こえ始めた。そしてこの赤い自転車が入り口の左側に立てかけてあるの、最近になって気が付きました」
「・・・」
「入り口ドアは、深みのあるネイビーブルーの1色だけ。お店の名前は白銀色のぶち抜きで、いかにもクール。バランスが良い。さらに左側に、真紅のフレームの高級自転車がさりげなく立てかけられている。紺碧の海の色と真紅の自転車の色。力強くてお洒落、とにかくバランスがいいのです」
真理子の会話をぬって竹ちゃんが質問する。
「なに、なぜ、何のバランスがいいの?」
「色のバランスが好い、竹ちゃん見てごらんよ。入り口の濃紺は、キャンバスの大半を占める、そのキャンバスの右上にある白銀の店のシンプルな飾り文字。さらにやや左下の自転車の三角フレームの真紅。右下の真紅の背景は、このビルの壁の色。その壁って、薄い山吹色じゃないの。もう完全に、構図は完成しているの。最高よ・・・」
「・・・」
「これ、絵になると思わない?」
真理子は、フォワイエ・ポウの入り口付近を自分の視野と視界で切り取って、大きな絵画のキャンバスを想像している。
とっさに気が付いた本田、
「そういえば、そうだよな・・・」
真理子は本田を見上げながら、
「そうでしょう、マスター。これは絵になっています!」
本田は、初めて気が付いた。
(そういえば、絵になる。絵になっている。真理子の審美眼には恐れ入った・・・)
「だから、私が、自転車を持っていくと、この絵のバランスが崩れるのだ・・・」
本田はますます、そんな感性の持ち主である真理子に自転車をプレゼントする気になった。
自分の「持ち物」を褒めてくれる人間がいれば、喜んでその人間に与えてしまう、そんな本田の悪癖は、再び蘇ってきた。
「この絵のバランスが崩れても、いっこうに構わない。その崩れたアンバランスは、真理子さんが来店してくれる事で修正できる。新しい自転車の持ち主が、しょっちゅうここに顔を出せばいい。持ち主が現れると、それで十分にバランスは取れる。それでいいじゃないか!」
「マスター、すてきです。そんな風に解釈してくださるなんて、私、うれしくてたまりません。今夜眠れないな~・・・」
「眠らなくても、もう朝だよ、真理子さん。でも、自転車大切にして、かわいがってください。私が持っているよりも真理子さんが持ち主になった方が、よく似合う。自転車も、そのほうがいい。喜ぶと思うよ」
「ありがとうございます!」
二人の会話を聞いていた竹ちゃんは直立不動のまま、彼の目だけが輝いていた。が、今夜の竹ちゃんの目は、なぜか、まばたきの回数が多かった。

竹ちゃんは店仕舞いする本田を手伝った。
自転車のフェラーリは、竹ちゃんの手によってフォワイエ・ポウの店内フロアーに運び込まれた。
「エ~ マスター、この自転車こんなに軽いんですか? 見てください。僕の小指だけで、持ち上げられる・・・」
「そう、自転車の重量は、8キロもないでしょう。ペダルに足を置いているだけで、何もしなくていい。べつだん、足に力入れなくても、ペダルに乗せた両足の重みだけで十分。この自転車なら、するすると前に進み始めるよ・・・」
「へ~、そんなものなのか・・・」
竹ちゃんは一人、はしゃいでいた。
おしゃべりの疲れが出たのか、真理子と連れの若い女性の2人は、おとなしくなっていた。しかし真理子の細長い目は、くりくりと輝いていた。そして、なぜか神妙であった。
店のドアの鍵を閉め、一同賑やかに非常階段を下りて雑居ビルの外に出た。
ようやく解散した。
空を見上げれば、先ほどまで真っ暗だった夜空を見上げれば、すでに東の方向から夜明けの気配がする。
(あ~ 長い日曜日だった。でも、楽しかった・・・)
独り言をつぶやきながら、
(今から30分かけて自宅に帰ってもしかたない。まして、タクシーなんてこの時間つかまりゃしない。こうなったら事務所で仮眠するか。事務所まで歩くか・・・)
一歩一歩の歩幅は広いけれど、しかし、ゆっくりとした足取りで、本田は事務所に向かって歩き始めた。
さわやかな五月中旬の早朝、まだ日の出の時間までの間合いは、ある。
早い朝のこの時間、排気ガスで汚れる前の時間帯である。水気のないクラッカーのように清々しく乾いた、初夏の朝の空気感。さわやかな空気を胸いっぱいに吸い込む。本来、人がいるはずの場所に、全く人の気配のしない殺風景な繁華街を通り抜ける本田の姿があった。

<6章・完>

(次回7章に続く)


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* 長編小説『フォワイエ・ポウ』の過去掲載分、「全36回」、、(ご参照希望の方、こちらから入れます!)


光陽展「広島展」によせて (2/6) 『ワインの香り』光陽会賞・受賞作品・・

2006-06-07 13:48:25 | 怒素人的美術蘊蓄録
(添付画像:光陽会広島展・「ワインの香り」)

<作品画像紹介>

 作品番号: 66
 作者氏名: 花 岡 寿 一
 作品題名: 『ワインの香り』
 受賞名:   光陽会賞
 住 所:   広 島

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 会場入り口、右回りにて約10メーターの位置に展示されていた作品。最初に目を引いた作品である。なぜか?どこかで見た絵画作法?
 「ウム、たしかに以前、この作品技法は強く我輩の『記憶と印象』に留めていた作品に似ているぞ・・・」
 と、思いつつ、まずは通り過ごした。

 何しろ出展作品総数は120作品に及ぶ。
 一作品一作品の鑑賞に例えば30秒を要したとして、総計3600秒。すなわち60分(1時間)を要する。さらに要所要所の作品に目を奪われば、総計2時間必要。且つ、これでも事は足りなくなる。そんな発想と邪念、手抜き的妄想を脳裏に巡らせつつ、約1時間半少々で会場を一周し終えた。
 「嗚呼~、こんなに神経使って絵画作品を鑑賞する?」
 「未熟者にして若輩者による芸術鑑賞たる行為(愚行?)は、かくも神経消耗なり。さすがに歩き疲れた!さて、どうしたものか?」
 等と、
 ちょうど会場入り口から最初の「休憩椅子?」の設置場所に、ドッカリと腰をかけた。とりあえず足を伸ばす。急速に喉の渇きを覚える。外出時には身の回り品を放り込んで持ち歩くバッグの中から、おもむろにミネラルウオーターのペットボトルを取り出し、一口吸引、且つ一呼吸する。

 「せっかくの光陽展の広島会場、もう一回りするか、どうか?」
 
 「未熟者にして不覚にも、『見落とした優秀作品』は?無いのか?これでいいのか?・・・」

 もう一回りすると、またもや小1時間はかかる。面倒だ(足が棒になりつつある・・・)。もう十分だ(だろう)。このまま会場から退散したい。しかし、悔いは残らないか?あれこれ考えながら、まずは一呼吸於いて退散する事に決定する。
 
 そんな時、あらためて目前に展示ある「この作品」が目に入った。

 「そう、この作品は、最初っから気になっている作品。悠々さん作品を始めとして、(事前許可を得た上で)5~6作品の撮影を済ませたが、もう一つ、この作品も撮影しておこう・・・」
 等と、さりげなくデジカメのシャッターを切った。

 一夜明けて日曜日(6月4日)、もう一度県立美術館に出向きたい気持ちになったが、昨日の「光陽会展示場」回遊徘徊強行作戦実行の疲れが、ドット出た。ならば会場に出向くかわりに、昨日撮影したデジカメの中の「作品集=5~7点」をチェックし、「出品目録」と照合し、じっくりと「回想する一日」にしよう。と、試みた。

 な、何と、撮影した作品のほとんど全て、受賞作品ではないか!

 過去、現在共に、美術鑑賞に対する自分自身の「鑑賞眼」を疑っていた。が、あらためて我が審美眼のレベルに(いささか)自己満足する。
 
 そして、本日紹介作品「ワインの香り」、紛れもなく「光陽会賞」受賞作品ではないか!
 しかも、画面全体に施されている刺繍の如くに繊細な作風の第一印象からして、てっきり女性である。と、思っていたら、作者は何と、男性ではないか! かくして2度、驚いた。

 書斎書棚の奥の奥から、美術史関連の蔵書を引っ張り出した。
 看た。
 やはり存在した。
 これ、「グスタフ・クリムト」の技法とよく類似している。(添付資料、参照下さい・・)
 しかし、我輩、クリムトの技法と作品は否定せず。陶酔するほどの耽美さの表現に華麗な技法を愛でるものの、作品全体から発散してやまない動物性香気にしてエロティシズムの極致的表現と(私的には)受け止められ、さほど関心しない。
 むしろ嫌悪する。
 理由は、「官能的表現」を旨とする作家である。描かれている女性はすべからく「美人にして美形」。しかし、我輩の傾倒する清楚な女性の美しさを感じさせるものは「その欠片」もない事、憤懣やるかたない。もって、我輩の尺度からすれば、クリムト作品は「卑猥」である。

 にもかかわらず、この作品「ワインの香り」はすばらしい。

 描かれている女性から、故クリムト画伯の(好んで)描かれている美女から漂う動物的香水「麝香」もどきの饐(ス)えた濃厚なる「卑猥」な悪臭は臭って来ない。
 ワインの香りと共に漂ってくる「香り」は、あくまでも動物系香水のソレではなく、植物系柑橘系の「芳しき香り」であった。

 清廉にして甘美な「香り」、この作品全体から漂ってくる。

 (クレムト作品の特徴なる)金箔貼り付け風味、布切れ貼り付け的「クリムト的作風」を、この「ワインの香り」作品から感ずる場合、けっして華美ではなく清楚で、極め細やかな刺繍を連想させる「この作品」の全体像。作品左上に配置されている「犬」(猫ではなかろう・・)、動物と共に配置されている静物「各種果物」と右上部の「活け花」、ワインを眺める女性の「おだやかな表情」、ワインの入った手元の「グラス」、天井部から照らし出された女性の膝元、これにて全てのバランスは整う。クレムト作品とは大なる違いは何処なり!を、凝視すれば、違いは歴然なり。 「情操表現」に相違あり。
 結果、敢えて「濃密な表現」を避けられ構成された「絵画構図」がすばらしい。
 本論にして最重要事項なるポイントは、「描かれた女性像」。
 描かれた絵画の上部からスポット乃至、天窓から射し込む「光源」により、ワイングラスと清楚な女性の腕を照らし出す。光源なるスポットより照らし出された女性の腕の肌の表現は、清らかにして成熟した「女の魅力」。作者は我々鑑賞者に対し、その微細な「女の表現」にトドメを刺されている。女の表現技巧は微細繊細にして行き届き、なぜか心憎い。これを以って作者は、完璧なまでの、男の「ダンディズム」と、女の「エロティシズム」の境地を「熟知された上」での表現は見事にて、受止める側の我が感性、これにて相違なし。
 「ワインの香り」の作者、ここに至れば、完全にお洒落を通り越した日本的「男の粋」に加え、西洋風「ダンディズム」を十二分に理解された「男の美学」を心得ておられるはず・・・

 まさに男の美学、その核心追求研究者の「権化」なり!
 
広島ご出身「花岡寿一さま作品:ワインの香り」のダンディズムと男の美学(同義語か?いや違う!)、「香りと女」にかかわるバランス感覚、ダンディズム解釈への類い稀なき感性。我が絶賛する花岡さま作品を「ご賞賛・ご同意」下さる方、是非、下記"人気ランキングBar"の「応援のクリック」をお願いします。

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   <・続く・>(次回光陽展鑑賞感想記事、6月12日月曜日、こちらから入れます)

 * (前回「光陽展」鑑賞感想記事はこちらから入れます。) 

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<添付資料>:(ウイキペディア百科事典より)
 『グスタフ・クリムト』
(Gustav Klimt, 1862年7月14日 - 1918年2月6日)はオーストリアの画家。

   [生涯]
 グスタフ・クリムトは1862年にウィーン郊外のバウムガルテンに生まれた。父エルンストはボヘミア出身の彫版師、母アンナは地元ウィーン出身であり、クリムトは7人兄弟の第2子であった。ウィーン7区の小学校で学んだ後、1876年に博物館付属工芸学校に入学した。後に弟のエルンストとゲオルグもこの学校に学び、それぞれ彫刻師、彫金師となってクリムトの作品を飾る額の設計をおこなっている。工芸学校でクリムトは石膏像のデッサンや古典作品の模写を中心とした古典主義的な教育を受けた。
 1879年にクリムトは弟エルンストおよび友人のフランツ・マッチェと共に共同で美術やデザインの請負を始めた。ウィーンの美術史美術館の装飾の仕事なとを行っている。(ウイキペディア百科事典。続きは、こちらから入れます・・・


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小説「フォワイエ・ポウ」6章(第36回掲載)

2006-06-06 16:41:45 | 連載長編小説『フォワイエ・ポウ』
<Attached Poto, from Wikipedia>(A racing bicycle made by Cyfac using shaped aluminum and dual carbon fiber chain- and seat-stays. It uses Campagnolo components.)


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6章

1(客のマナーと店の方針)-(6)

「おあいそ」を済ませた真理子たちは、賑やかにはしゃぎながら店を出た。が、しかし、3階のエレベーター入り口に行くまでの通路で、なにやら立ち話をしていた。
わずか数分と経たないうちに、2人は店に舞い戻ってきた。
「ごめんなさい、マスター」
「どうしました?」
「あの、エレベーターが動かないのですが・・・」
とっさに時計を確認した。すでに午前3時過ぎになっている。本田がフォワイエ・ポウをはじめてから現在に至るまで、日曜日のこの時間まで営業した経験は、今夜が初めてであった。
「あ~、ひょっとしたら大家さんがエレベーターの電源を切ってしまったのかも・・・」
と、言いながら、本田は店を出てエレベーターに向かい、自分で確認しようとした。
「竹ちゃん、ちょっと待っておいて。エレベーターまで行って見てくるから・・・」
「いえ、僕も一緒に行って、見てみましょう」
会計の済んでいない竹本は、まだ、カウンターにいたが、本田と一緒にエレベーターについてくる。
エレベーターの電源は完全に落とされていた。こうなると、帰り道はただ一つ、非常階段を下りる以外にビルの外に出る方法はない。
「おう、こりゃダメだ。階段下りるのに懐中電灯がいるぜ。店の常備灯があるから、それ使おう。真理子さんたちも竹ちゃんも、ちょっと待って。もう店閉めるから、一緒に出ましょうよ」
「はい、私たち、待ちます、お待ちます。一緒に階段下りましょう」
真理子たちは、また、はしゃいだ。
おでん屋さんも居酒屋さんも、日曜日は完全に店を閉めている。非常灯は点灯しているものの、全部のお店が閉まっていれば真っ暗になる3階の廊下である。灯りのない7~8メートルの距離を、また店の入り口方向に進んだ。
薄暗い通路の突き当たり右側に本田の自転車が置いてあり、さらにその突き当りがフォワイエ・ポウの入り口である。

「ちょっと待って。マスター、ちょっとここで停まって下さい」
薄暗い通路を進みかけた真理子が、突然本田に声をかけたので全員が立ち止まってしまった。
「あの赤い自転車、この前の日曜日も見かけました。あの自転車、竹ちゃんが乗ってるの?それとも、マスター?」
本田が声を出す間がなかった。真理子が質問すると直ちに竹本が答えた。
「とんでもない! 俺の自転車じゃない・・・」
竹ちゃんは真剣な顔つきになっている。
「こんな高級自転車、欲しくても僕は買えません。これ、自転車のロールスロイスです。これはマスターの自転車ですから・・・」
「そう、マスターの自転車なんだ。やっぱ、そうか・・・」
「・・・」
真理子と竹ちゃんのやり取りを聞きながら微笑んでいるだけで、本田は何も答えようとしない。どちらかといえば口の重い竹本をさしおいて、さらに軽快に真理子の話が続く。
「でもさあ~、竹ちゃん、ちょっと違うな。これはロールスじゃないよ!」
「でも、ですね、この自転車は高級車ですよ、だからロールスロイスといってるんだ、フォワイエ・ポウのお客のほとんどはそう思っている。もちろん僕から見ても判る。僕はですね、もうすぐ一級整備士の資格を取るんです。いや、実力は、とっくに一級整備士以上です。この自転車のボディーも部品も、高級ステンレスとアルミ合金でできているんだから、ひょっとするとチタン合金やカーボンなど、使ってあるかも知れないし、、、」
熱くなった竹本は、本田の自転車の価値を説明しようとする。合わせて、いつの間にか自動車の整備士の話題も混入してくる始末である。
「竹ちゃん、私が言っていること、ちょっと違うのよ」
「真理子さんと俺とは、どう違うのですか?」
「よくわかっています。この自転車は高級車よ。そこは竹ちゃんと同じなの。私も自転車大好きだから、とっくに分かっているの・・・」
「そうですよ、高級だからロールスロイスだ。と、俺は言ってるんだ」
真理子は、いよいよ落ちをたたみ掛けてきた。
「高級?あったりまえよ、分かってるよ。でもさ、私はね、この自転車はフェラーリだと思うな・・・」
「え? フェラーリですか?」
竹本は驚きの声を発する。
「その理由はね、簡単よ」
「・・・」
「この自転車のフレーム、見た?」
「・・・」
「今日は暗くて見えないけど、先週の日曜日、店の前まで来たとき、この自転車しっかりみました。この自転車はイタリア製なの。そうでしょう、そうですよね、マスター・・・」
「ウム、その通り!というより、間違いなくイタリアで買ったもの。部品はフランス製と日本製も混ざっているかも・・・」
微笑みながら、ようやく本田は話し始めた。
「事の始まりは、もう10年位前になるか。イタリアのミラノに行ったとき、街中歩いていて、同じ自転車屋さんの前を何度か通っていたら、このての自転車が目に止まってしまって、、、。その後数回ミラノに行けば、必ずこの店に行きたくなり、ついに店の中に入ってしまった。自転車に触った。もういけない。どうしてもほしくなったので買ってしまった。値段忘れたけど、米ドル換算で、500ドルまではしなかったと思うよ、当時の日本円で、そう、あの頃、3~4年前になるか。1ドル220円少々だったかな。そう、輸送コスト入れて14~5万円位かな。ま、輸送コストといっても輸出通関と日本に入ってきた時の関税のコストと、日本に着いてから私の自宅まで送ってもらった日本国内の「横もち輸送料金(輸入製品の国内輸送料金の意味)」は、もちろん私が支払わないといけない。コストは、たったのそれだけ。とにかく手間賃だけは友達に払った。友達に対する寸志?程度かな。ローマに駐在している友達の引越しの時に一緒に送ってもらったから、輸送費は掛かっていない。つまり0円。タダかな・・・」
さりげなく本田は答えた。
「エエ~、これが、たったの15万円? うそでしょう!」
真理子は本当におどろいた。日本で購入すれば、どう考えたって5~60万円前後だと、彼女は予測していた。

  <続く>(次回掲載予定日≒6月8日木曜日)


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光陽展「広島展」によせて(1/6)悠々さん作品「奥入瀬の激流」

2006-06-05 11:43:45 | 怒素人的美術蘊蓄録
<添付画像>:悠々さん作品「奥入瀬の激流」

 最初のご紹介は、いわずもがな「悠々さん」こと竹村克男氏の作品であらねばならぬ。
悠々さんBlog、こちらから入れます) 

 激流はあくまでも力強く奥入瀬の川面を暴れ下る。所々に激流を阻む「岩隗」は、その岩面には苔生し歳月の流れを受け止めた証が表現されている。

 描かれた時節は、晩秋。

 晩秋をあらわす背景の雑木林は山吹色。

 激流周囲の植物体系は、時間時節を越えて躍動する「激流」を、静かに物言わず見守る。

 激流の白と水の青さに対比され、本来人を寄せ付けない山深き自然の移り変わりを観察すれば、激流対岸の雑木林の中、ほのかな光を感じる・・・

 激流の真白き波と、対岸雑木林の合い間から発せられるほのかな光源から感じるもの、自然界を超越する「幽玄」の境地にいざなわれるのか、、、。

 穏やか且つ優雅なる悠々さんのブログ記事。そんな平素の悠々さん基調からは決して感じられない厳しさと激しさを示された作品。未熟者我輩にして解読するに、世の無常と人間世界の達観、等々、未だ不肖エセ男爵の至らない「境地」垣間見え、且つ迫り来る「情感」あり、、、。

 〆て、
読者の皆様、是非とも悠々さんの力作に「エール」を!
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 さて、
次回は、他の出展作品の中、未熟者なる我輩にして印象に留まっている作品(気になる作品)数点をご紹介します。 

       <・続く・>

PS:「光陽展鑑賞に寄せて」、6月7日水曜日投稿。(こちらから次号記事に移動できます・・・)