教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

死にぞこない発言を擁護する

2014-06-14 23:19:04 | 経済/経済/社会
長崎の被爆者(ではないという説もあるが?)にむけて「死にぞこない」と言った修学旅行生。

これは「マナーがなっとらん」とお怒りのみなさんも多くいよう。
そうでなければ「やっぱり近ごろの若いもんは…」と良識派をきどりたいみなさんも多くいよう。

しかし!

わたしはあえて「死にぞこない」発言を擁護したい。

なぜか?

わたしはこの修学旅行生の気持ちがよくわかるからだ。

この問題はいくつかの側面がある。



(1)
第1に、被爆者優遇の程度が過ぎること。

わたしは広島出身である。
事件の現場である長崎とはことなるが、状況は似たり寄ったり、むしろさらに程度が酷いとお考えいただきたい。

かつて他界した祖母は長生きではあったが常に病気がちでしょっちゅう大きな病院に入院していた。
そこでは祖母はときおり被爆者に出会うこともあった。

そこでなぜ被爆者とわかるか?

それはだな。
被爆者が被爆者手帳(正式名称は知らんが祖母はそうい言っていた)を見せびらかして
「あたしは被爆者だからどれだけ入院しようがタダなのよ」
と自慢し、
「あたしは被爆したかわいそうな人なのよ」
とあからさまに同情を買おうとするような言動を繰り返すからだ。

祖母は
「被爆者だからかわいそうだって言っても、死ぬ思いをして無一文で満州から引き揚げてきた私たちはどうなのよ?」
とボヤいていた。(※1)

被爆者優遇の程度が過ぎると白けた眼で見る者も中にはいる。

それと同じものをこの修学旅行生が見抜いたのであればどうだろう?



(2)
これは(1)であげたことに少し関連するが。

広島では被爆者を過剰にチヤホヤしたがるヤツらが多い。
おまけにこいつらは人権を盾にとるから始末が悪い。

こいつらはだいたい同じようなイデオロギーを持つ。

・無防備宣言都市となれば戦争には巻き込まれないし、憲法第9条を守れば敵は攻めてこない
・自衛隊は違憲だから直ちに解体せよ! アメリカの核兵器も直ちに解体せよ! でも中国の核兵器については黙して語らず
・アメリカは悪い国だから同盟を破棄すべきで、そして韓国や中国にはいくらでも謝るべきだ
・核と名のつくものは何が何でもすべて反対だが、量子エネルギーと言い換えれば反対しない

というものだ。
こいつらがどういう連中なのかは読者のみなさんも察しがつくだろう。

これがまだ、全校集会みたいなのでジジイが独演するのを黙って聞いてればいいだけの話(わたしの出身中学ではよくあった)ならガマンもする。
だが、このテンプレじみたサヨク臭が強烈にするジジイの話をせっかくの楽しい修学旅行の時間をつぶしてまで黙って聞いていなければならないとしたら・・・?

中学生ならキレてもおかしくない。

もしあなたが暴言をはいた中学生を非難できるとすれば、それはあなたが貴重な盆休みや正月休みをつぶして身銭をはたいてまであのジジイのところに会いにいって、それでもいい話を聞けたと言えるのなら、非難していい。
だが99%の人間はそうではないはずだ。
わざわざ貴重な盆休みや正月休みをつぶして行くだけでもまっぴらゴメンなのに、身銭をはたいてまでというのは絶対にありえず、しかもあのジジイだろ…そう思うはずだ。

自分が嫌なことを中学生に押し付けておいて、あなただけ良い人ぶったコメントをするのは良くない。






【※1】

祖父や祖母が満州から引き揚げるタイミングで赤貧だったかというと、どうもそうでもなかったようだ。

祖父は満鉄社員で物流が見えていたから、終戦後に直ちに引き揚げ船が来るはずがないとわかっており、そのおかげで自分が引き揚げる直前まで家財道具を処分して換金するのを遅らせていたという。
そして満鉄社員は帝国軍人の一兵卒として働くより遥かに給料が良かったという。
食べるものがなくて困っていたご近所さんにたまには施しを与えられるくらいの余裕はあったとか。


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2 コメント

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教育ですよ (通りすがり)
2014-06-17 09:14:06
教育の一環だから学生に修学旅行でおもしろくもない話を聞かせるんですよ。教育っておもしろくないことも勉強しなければならないものでしょ。
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それはタダの建前 (教団「二次元愛」教祖)
2014-06-17 19:47:23
日本の義務教育課程がそのような建前で運用されていることは知っています。

わたしも中学校時代に「なんで○○なんて無意味な規則を生徒に強いているんですか?」と聞いたところ、
教員に「大人になったら理不尽なことはたくさんあるからそれに耐えるのは大事なことなんだよ」と返されたことがありました。

ときにはそのような建前で運用しなければならない状況があることは理解しますが、わたしは本質的には間違いだと思っています。
生徒が「くっだらねぇ…」と本心から思っているようなことを無理強いしてもほとんど身に付かないからです。
「数学なんて人生で何の役にもたたないよ」と本心から思っている人のほとんどは数学が苦手だという事実はこれと無関係ではありません。

教育は、新たな知識を得ることで知的好奇心をくすぐられたり、自発的に興味が向くほどおもしろかったり、自分の人生においてそれを今やることに意味を見いだせたりできるところから誘導するのが本来の姿のはずです。
多くの生徒が「くっだらねぇ…」と本心から思ってしまうような修学旅行のスケジューリングは失敗です。

理不尽なことに耐えられるストレス耐性が高く権力に従順な人間を量産することのために教育を施すのは間違っています。
多くの生徒が先の修学旅行で得たことは、楽しいはずの修学旅行中にジジイのくだらない話をガマンして聞かなければならないというストレスに耐える精神力をつけたこと…これでいいとはとても思えませんが。
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