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自宅の壁がボロっちい。
それを全面的に補修したい。
それも可能であれば自力で。
そういうとき、どうする?
1つは、ふつうに壁紙を張り替える。
業者に頼んで張り替えてもらったのとくらべ、工賃分の数万くらい安く浮かせられる。
その選択は間違いではない。
だが、それはふつうだ。
もう1つある。
それは、漆喰に塗りなおすことだ。
漆喰は高い。
なにが高いって、左官職人の工賃が高い。
たぶん壁紙を張り替える値段の5倍から10倍くらい取られる。
だが。
もしそれを自力で行えるならば、それはかなり大きなメリットが出る。
そもそも漆喰とは何か?
石灰をねって作る建築材料で、壁の仕上げに使うものだ。
昔の蔵の外壁が真っ白なのがよくあるが、それが漆喰である。
なぜ漆喰にするのか?
壁紙を張り替えるのとは何が違うのか?
雰囲気が明らかに違う。
単に壁紙を張り替えるだけだと、マンションの1部屋のような量産型の壁になる。
そのコストパフォーマンスは非常に高い。
だが仕上がりはふつうだ。
だが漆喰は違う。
日の暮れる時間帯、縁側に座って少しづつ薄暗くなっていく中、日本家屋の情景を楽しみたいのであれば、白の漆喰壁は最高に映える。
これは壁紙を張り替えたのでは絶対に味わえない。
それでは単に暗くなったから蛍光灯をつけようとしか思わない。
良くも悪くもふつうなのだ。
他にも、
吸湿性があるので湿度を一定に保つ効果があるとか、
ホルムアルデヒド吸収性があるのでシックハウス対策効果が高いとか、
下地にスキマがあったりへこみがあったりしたとしてもそこにねりこんでやればいいとか、
汚れがついても表面をわずかに削ることで何とかなる場合があるとか、
…いくつかメリットはあるにはあるが、そいつらは大したメリットではない。
では、シロウトに漆喰は塗れるのか?
それが最大の問題なのだが・・・。
そのためにうま~くヌレールという商品がある。
ふつう左官職人が漆喰を塗る場合、石灰や顔料の粉を現場でねる作業から始まるものと思われる。
だが、あらかじめねってあって塗ればいいだけになっているのがうま~くヌレールである。
これは便利だ。
欠点は無いのか?
3つほどある。
1つ目。
けっこう作業時間がかかる。
砂壁用の補修材を2回塗り、その上から漆喰を2回塗る、それだけ手間がかかる。
壁紙のほうがはるかにお手軽である。
2つ目。
高い。
わたしは和室3つ分の補修に18kg缶を5個半ほど使った。
これが1個14,000円ほどする。
壁紙のほうがはるかに安い。
たぶん左官職人のように粉で仕入れて自分でねればかなり安くなると思われる。
とはいえ、いくらなんでも初めてでそっからやるというのはオススメしかねる。
3つ目。
それほど平坦には塗れない。
あたりまえだが、左官職人のやるような全く凹凸のない完全な平面には塗れない。
やりはじめは特にヘタクソな結果になる。
発売元の日本プラスターのくばっているDVDには、スポンジやら何やらを使ってオリジナルのパターンをプリントするのも一興だ、みたいに説明されている。
それは暗に「シロウトでは完全な平面には塗れませんよ」と言っているのだということに気付く必要がある。
だから単に壁紙の張り替えを業者に頼む場合の工賃をケチる目的「だけ」でうま~くヌレールに手を出すと痛い目に合う。
また、どうしてもシロウト工作的な仕上がりになってしまうという側面もあるので、カンペキ主義者みたいな人には不向きだ。
だが。
その欠点をわかってさえすれば、うま~くヌレールを選択する価値はある。
では、塗るにあたり注意することは?
(次回へ・・・)
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