ISISが中国にテロ予告
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/03/isis-100.php
<ISISの脅威が中国へ。少数民族として弾圧され不満を抱いた新疆ウイグル自治区のイスラム教徒がテロ予備軍として狙われた>
中国でテロを起こし、あたりを「血の海にする」と脅す動画を、テロ組織ISIS(自称イスラム国)が公開した。ISISが中国をターゲットにするのは初めて。
このニュースいかが思われるか?
中には「キター!」とでもいいそうな集団も中にはあるが…。
当blogではさすがにそこまでは言うのは控える。
我輩が言いたいのは感情論ではなく、これが正しいのかどうなのかという話だ。
まず↓このニュースをご覧いただきたい。
Suicide bomber attacks Chinese embassy in Kyrgyzstan
自爆テロ、キルギスの中国大使館攻撃
https://www.theguardian.com/world/2016/aug/30/bomb-attack-chinese-embassy-kyrgyzstan-bishkek
Blame for Tuesday’s attack is likely to fall on militants from the Uighur ethnic minority who are waging what some describe as a low intensity insurgence against Chinese rule across the border in the Chinese region of Xinjiang.
火曜日の攻撃の責任は、新疆ウイグル自治区の国境を越えた中国統治に対する低強度の武装勢力を描いているウイグル族の少数派の武装勢力になる可能性が高い。
このニュースは一応日本語ではあるが、国内ではほとんど知られていない。
まあ、
「そもそもキルギスってどこや?」
というのがおおかたの意見であろう。
キルギスというのは中国の新疆ウイグル自治区のすぐ左にある小さな国で、中国の一路一帯構想でいうところの中央アジアルートの鉄道その他もろもろが通る物流のキーポイントである。
国内のニュースでは「ISISとの関連が疑われる」みたいな書きかたがなされているが、海外のニュースでは「犯行声明が出ていないから犯行組織名は不明」となっている。
ただ、ウイグル族のジハード主義者がやったであろうということは確実視。
だから「ISISが」中国をターゲットにするのは初めてであり、文面は間違ってはいないが、
イスラムのジハード主義者が中国をターゲットにするのは初めてではなく、記事は誤解をはらむ内容となっている。
なおこのニュースは半年前の話なので、なにもいま始まったわけでもなんでもない。
時期的にはロシアが空爆しはじめる直前であり、ISISがシリアで拠点を失って引っ越したからそうなったというのはリクツに合わないので、先のISISの対中国テロ予告とも関係ない。
では誰がやったのか?
…というのを探していたら↓こんなんが出てきた。
China's Nightmare: Xinjiang Jihadists Go Global
中国の悪夢:新疆ウイグル自治区、グローバル化
http://thediplomat.com/2016/08/chinas-nightmare-xinjiang-jihadists-go-global/
Analysis of the world’s Islamic jihadist movements shows that over the past few months, the Internet-based propaganda activity of the Turkestan Islamic Party (TIP) has increased dramatically. The Turkestan Islamic Party, a group also called the East Turkestan Islamic Movement (ETIM), fights for the establishment of a fundamentalist Islamic State of East Turkestan in China’s Xinjiang Uyghur Autonomous Region.
世界のイスラームジハード主義運動の分析から、過去数ヶ月間に、トルキスタンイスラム党(TIP)のインターネットによる宣伝活動が劇的に増加したことが示されている。東トルキスタンイスラム運動(ETIM)とも呼ばれるグループであるトルキスタンイスラム党は、中国の新疆ウイグル自治区における東トルキスタンのイスラム原理主義国家の確立のために戦います。
Since 2008, the information center of the TIP has produced an Arabic print and online color magazine, “Islamic Turkestan.” In its latest issue (#19), published in May 2016, there were materials on a variety of topics, ranging from the Salafi doctrine of jihad to anti-Chinese articles.
2008年以来、TIPのインフォメーションセンターでは、アラブ語の印刷物とオンラインカラーの雑誌「イスラムトルキスタン」が作成されました。2016年5月に発行された最新号(#19)には、 ジハードのサラフィの教義から反中国の記事に至るまでが記されています。
In particular, on July 22, 2016 the Turkestan Islamic Party distributed a video titled “My Desire,” which highlighted photos of Uyghur fighters in Syria and their struggle with the Chinese army in the city of Urumqi.
特に、2016年7月22日、トルコのイスラム党は、「私の欲望」というビデオを配信しました。このビデオは、シリアのウイグル戦闘員の写真と、ウルムチ市の中国軍との闘いを強調しました。
According to al-Haqq, “today they are making jihad in Sham, helping their brothers, and tomorrow the soldiers of Islam must be willing to return to China to emancipate the western province of Xinjiang from the communist invaders.”
アルハハク氏によると、「今日、イスラームの兵士たちは共産主義者の侵略者から新疆ウイグル自治区を解放するために中国に戻りたい」と明言した。
After careful analysis of the video, audio, and printed materials from “Islam Awazi” it can be concluded that almost all of them contain anti-China slogans as well as a call for jihad.
「イスラム・アワジ」の映像、音声、印刷物を慎重に分析した結果、ほとんどすべてに反中国宣言とジハード要請が含まれていると結論づけることができます。
Today ISIS-inspired radicals in Europe repeat the experience of TIP fighters, who massacred Han Chinese at stations in Kunming and Guangzhou using knives, axes, and machetes in 2014.
今日、ヨーロッパのISISの影響を受けたラジカルは、2014年に昆明や広州の駅でナイフ、軸、マチェッテを使って漢民族を虐殺したTIP戦士の経験を繰り返しています。
The globalization of Uyghur jihadists from the Turkestan Islamic Party, along with their separatist ideology, have become major problems for China. Beijing’s repressive policies in Xinjiang have pushed some Uyghurs to move from nationalism into the arms of Islamic extremists. Demonstrated violence against the Uyghurs, violation of their human rights, and restrictions and prohibitions on Islamic practices contributed to the development of the terrorist threat. Beijing, with its aggressive policies in Xinjiang over the past 15 years, has strengthened the position of the TIP which, in turn, exacerbated the problem of Uyghur nationalism and separatism, which rose to join the ranks of global jihad. Leader of the ISIS Abu Bakr al-Baghdadi has said that China is the target of the Islamists.
トルキスタンイスラム党のウイグル族のジハード主義者たちの世界化は、分離主義イデオロギーとともに、中国にとって大きな問題となっている。 新疆ウイグル自治区の抑圧的政策は、一部のウイグル人にナショナリズムからイスラム過激派の武器に移行するよう促した。 ウイグル人に対する暴力、人権侵害、イスラムの慣習に対する制限や禁止がテロ脅威の発展に寄与していることが証明された。 北京は過去15年間に新疆で積極的な政策を行ってきたため、TIPの地位が強化され、ウイグル族のナショナリズムと分離主義の問題が悪化し、世界的なジハードに加わりました。 アブ・バクール・アル・バグダディの指導者は、中国がイスラム主義者の標的だと述べた。
いやー、なかなかキテますなー。
こんなん読んだらネラーでなくてもISISの引っ越しが楽しみになってくr…ゲフンゲフン、えっと、これから起こるテロに心を痛める日々が続きましょう。
リベラルのみなさま、中国のウイグル族に対する仕打ちを深く掘り下げるときが来ましたよ?
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/03/isis-100.php
<ISISの脅威が中国へ。少数民族として弾圧され不満を抱いた新疆ウイグル自治区のイスラム教徒がテロ予備軍として狙われた>
中国でテロを起こし、あたりを「血の海にする」と脅す動画を、テロ組織ISIS(自称イスラム国)が公開した。ISISが中国をターゲットにするのは初めて。
このニュースいかが思われるか?
中には「キター!」とでもいいそうな集団も中にはあるが…。
当blogではさすがにそこまでは言うのは控える。
我輩が言いたいのは感情論ではなく、これが正しいのかどうなのかという話だ。
まず↓このニュースをご覧いただきたい。
Suicide bomber attacks Chinese embassy in Kyrgyzstan
自爆テロ、キルギスの中国大使館攻撃
https://www.theguardian.com/world/2016/aug/30/bomb-attack-chinese-embassy-kyrgyzstan-bishkek
Blame for Tuesday’s attack is likely to fall on militants from the Uighur ethnic minority who are waging what some describe as a low intensity insurgence against Chinese rule across the border in the Chinese region of Xinjiang.
火曜日の攻撃の責任は、新疆ウイグル自治区の国境を越えた中国統治に対する低強度の武装勢力を描いているウイグル族の少数派の武装勢力になる可能性が高い。
このニュースは一応日本語ではあるが、国内ではほとんど知られていない。
まあ、
「そもそもキルギスってどこや?」
というのがおおかたの意見であろう。
キルギスというのは中国の新疆ウイグル自治区のすぐ左にある小さな国で、中国の一路一帯構想でいうところの中央アジアルートの鉄道その他もろもろが通る物流のキーポイントである。
国内のニュースでは「ISISとの関連が疑われる」みたいな書きかたがなされているが、海外のニュースでは「犯行声明が出ていないから犯行組織名は不明」となっている。
ただ、ウイグル族のジハード主義者がやったであろうということは確実視。
だから「ISISが」中国をターゲットにするのは初めてであり、文面は間違ってはいないが、
イスラムのジハード主義者が中国をターゲットにするのは初めてではなく、記事は誤解をはらむ内容となっている。
なおこのニュースは半年前の話なので、なにもいま始まったわけでもなんでもない。
時期的にはロシアが空爆しはじめる直前であり、ISISがシリアで拠点を失って引っ越したからそうなったというのはリクツに合わないので、先のISISの対中国テロ予告とも関係ない。
では誰がやったのか?
…というのを探していたら↓こんなんが出てきた。
China's Nightmare: Xinjiang Jihadists Go Global
中国の悪夢:新疆ウイグル自治区、グローバル化
http://thediplomat.com/2016/08/chinas-nightmare-xinjiang-jihadists-go-global/
Analysis of the world’s Islamic jihadist movements shows that over the past few months, the Internet-based propaganda activity of the Turkestan Islamic Party (TIP) has increased dramatically. The Turkestan Islamic Party, a group also called the East Turkestan Islamic Movement (ETIM), fights for the establishment of a fundamentalist Islamic State of East Turkestan in China’s Xinjiang Uyghur Autonomous Region.
世界のイスラームジハード主義運動の分析から、過去数ヶ月間に、トルキスタンイスラム党(TIP)のインターネットによる宣伝活動が劇的に増加したことが示されている。東トルキスタンイスラム運動(ETIM)とも呼ばれるグループであるトルキスタンイスラム党は、中国の新疆ウイグル自治区における東トルキスタンのイスラム原理主義国家の確立のために戦います。
Since 2008, the information center of the TIP has produced an Arabic print and online color magazine, “Islamic Turkestan.” In its latest issue (#19), published in May 2016, there were materials on a variety of topics, ranging from the Salafi doctrine of jihad to anti-Chinese articles.
2008年以来、TIPのインフォメーションセンターでは、アラブ語の印刷物とオンラインカラーの雑誌「イスラムトルキスタン」が作成されました。2016年5月に発行された最新号(#19)には、 ジハードのサラフィの教義から反中国の記事に至るまでが記されています。
In particular, on July 22, 2016 the Turkestan Islamic Party distributed a video titled “My Desire,” which highlighted photos of Uyghur fighters in Syria and their struggle with the Chinese army in the city of Urumqi.
特に、2016年7月22日、トルコのイスラム党は、「私の欲望」というビデオを配信しました。このビデオは、シリアのウイグル戦闘員の写真と、ウルムチ市の中国軍との闘いを強調しました。
According to al-Haqq, “today they are making jihad in Sham, helping their brothers, and tomorrow the soldiers of Islam must be willing to return to China to emancipate the western province of Xinjiang from the communist invaders.”
アルハハク氏によると、「今日、イスラームの兵士たちは共産主義者の侵略者から新疆ウイグル自治区を解放するために中国に戻りたい」と明言した。
After careful analysis of the video, audio, and printed materials from “Islam Awazi” it can be concluded that almost all of them contain anti-China slogans as well as a call for jihad.
「イスラム・アワジ」の映像、音声、印刷物を慎重に分析した結果、ほとんどすべてに反中国宣言とジハード要請が含まれていると結論づけることができます。
Today ISIS-inspired radicals in Europe repeat the experience of TIP fighters, who massacred Han Chinese at stations in Kunming and Guangzhou using knives, axes, and machetes in 2014.
今日、ヨーロッパのISISの影響を受けたラジカルは、2014年に昆明や広州の駅でナイフ、軸、マチェッテを使って漢民族を虐殺したTIP戦士の経験を繰り返しています。
The globalization of Uyghur jihadists from the Turkestan Islamic Party, along with their separatist ideology, have become major problems for China. Beijing’s repressive policies in Xinjiang have pushed some Uyghurs to move from nationalism into the arms of Islamic extremists. Demonstrated violence against the Uyghurs, violation of their human rights, and restrictions and prohibitions on Islamic practices contributed to the development of the terrorist threat. Beijing, with its aggressive policies in Xinjiang over the past 15 years, has strengthened the position of the TIP which, in turn, exacerbated the problem of Uyghur nationalism and separatism, which rose to join the ranks of global jihad. Leader of the ISIS Abu Bakr al-Baghdadi has said that China is the target of the Islamists.
トルキスタンイスラム党のウイグル族のジハード主義者たちの世界化は、分離主義イデオロギーとともに、中国にとって大きな問題となっている。 新疆ウイグル自治区の抑圧的政策は、一部のウイグル人にナショナリズムからイスラム過激派の武器に移行するよう促した。 ウイグル人に対する暴力、人権侵害、イスラムの慣習に対する制限や禁止がテロ脅威の発展に寄与していることが証明された。 北京は過去15年間に新疆で積極的な政策を行ってきたため、TIPの地位が強化され、ウイグル族のナショナリズムと分離主義の問題が悪化し、世界的なジハードに加わりました。 アブ・バクール・アル・バグダディの指導者は、中国がイスラム主義者の標的だと述べた。
いやー、なかなかキテますなー。
こんなん読んだらネラーでなくてもISISの引っ越しが楽しみになってくr…ゲフンゲフン、えっと、これから起こるテロに心を痛める日々が続きましょう。
リベラルのみなさま、中国のウイグル族に対する仕打ちを深く掘り下げるときが来ましたよ?
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