教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

嫁との生活は地獄

2016-06-19 00:21:58 | 経済/経済/社会
奴「よう 大変だったね」
俺「おう まあいろいろとね」
奴「まあそういうとき(身内に不幸があったとき)は悲しむ間もなく次から次へと手続きがあるからなー」
俺「いや大変だったのはそこじゃなくて」
奴「そうなの?」
俺「葬儀やら何やらが済んだあとがね」
奴「遺産相続の話か…」
俺「それは全く関係なくはないけど大変だったことの本体ではないんだ。弟の嫁がね…」
奴「なんだやっぱり遺産相続の話じゃないか」
俺「どゆこと?」
奴「だいたい血縁関係のある親族だけの集まりなら遺産相続でモメることはないんだよ。でも子供の奥さんみたいなのが出てきて『遺産の取り分はもっとあるはずだ』と裏で糸を引いてると必ずモメる」
俺「なるほどw まあ今回は母親だったから、いったんオヤジが全部引き取るというので特にモメずに終わったのだが」
奴「ならいいじゃないか」
俺「だから問題はそこじゃなくて」
奴「ならなになんだ?」
俺「葬儀が終わったあと、保険やら預金やらが山のように出てきてだね」
奴「ずいぶん金持ちだな」
俺「いやいや、思ったより多かったってのはあるけど、件数が多いだけで小口だからたかが知れてるくらいではあるんだけど」
奴「それが多いんか少ないんかは知らんけど、んで?」
俺「弟の嫁はもともと保険屋さんだから保険の知識があって、それでオヤジの相続手続きをずいぶん熱心に手伝ってくれたわけ」
奴「いいじゃないか」
俺「そうだね。俺はそれを見て、よくできた嫁だと思ったよ。少なくともこのときまでは、弟はいい嫁を見つけたもんだと思ったわけ」
奴「で、そこからワイドショーよろしく遺産相続の話でモメだすわけね」
俺「いやそうじゃなくて」
奴「?」
俺「もともと弟の嫁は料理がうまくて、俺よりうまいどころじゃなくて俺の母親よりうまかった。けど今回は弟の嫁は保険関係にかかりっきりなので、なぜか俺がメシの係になってしまった」
奴「おまえ料理できるのか?」
俺「いや、自分では料理ができると言えるほどではないと思ってる。けど大学時代に自炊してたから包丁は多少使える」
奴「違いがよくわからんのだが」
俺「俺は自分で食うのにガマンできるギリギリまでコストを、ここでは自分の労働力という意味がメインのコストね、で、ギリギリまでコストをケチるので料理の腕前を上達させようというインセンティブは全く働いていなかったし、実際ちゃんとした料理ができるわけでもなんでもない。でも自炊はしてたから包丁は多少使える。ということ」
奴「そうか。で、その料理がどうというのでモメた、と」
俺「いや、それはどーでもいいくらいのことだ」
奴「そうか」
俺「弟の嫁が相続手続きの手伝いをして、俺がメシ係になるという、そういうなんだかよくわからん役割分担がなされてしまったというところまでが状況の前提ね」
奴「おまえの弟は?」
俺「実はさっさと帰ってしまった。あとで俺も仕事が忙しいと口実つけてさっさと帰ればよかったと思うことになるのだが」
奴「そうなのか。で?」
俺「弟の嫁はそれだけじゃなくて掃除なんかも始めだした」
奴「いいじゃないか」
俺「そこまで聞けば、まあなんとよくできた嫁だろかっていう美談なだけで終わるんだけどね。とはいっても明らかに過剰だった。掃除機をかけるだけじゃなくて、戸棚の上のホコリが積もったのをふいて回るなんてのは、うちの家族では年1回もしないんだけど、そういうところまでやりはじめた。俺はそれは明らかに過剰だからやる必要はないとそこで言ったのだが、やめようとしなかった」
奴「で?」
俺「でだ。俺が葬儀やら何やらが一通り済んだある日、ゲームをしていたらだな」
奴「ゲームって、ゲーム機を持って帰ったのか?」
俺「艦これだよ」
奴「ああ、PCがあればどこでもできるってことね」
俺「そしたら弟の嫁が出てきて、私が掃除やら何やらでがんばってるのにお兄ちゃん(俺)がゲームしているのは許せないってキレるんだよ」
奴「それは特別変なことではないんじゃないか? まだ本を読んでるならまだしも、ゲームしてたらさ」
俺「一理あるのは俺もわかってる。でも俺は、弟の嫁の対して、おまえの掃除はうちの家族では年1回もやらないような過剰なことだし、相続手続きにしてもオヤジなら半年かかるかもしれないけど何とかするだろうから、そこまで付きっきりでしてやらないと後でみんなが困るほど重要な作業じゃない、俺が心配しているのは今まで自炊生活をしたことがないオヤジがこれからマトモなメシを食えるかどうかだけだと言ったんだ。でもどうにもならなかった。そこではもう何も言わなかったよ。こいつキレるヤツだとわかったからね」
奴「話を聞いてるかぎりそんな変な話じゃないけど」
俺「客観的に見ればそうかもしれない。でもさ、俺が必要と思ってもいない、俺がその立場だったとしてもやってほしいとも思わない、そういうレベルの掃除をおまえがやれと言われたら、そりゃああんた、めっちゃ不毛なことしろと言われてるようにしか聞こえんでしょ」
奴「弟の嫁は何歳?」
俺「俺の2個下」
奴「その年頃の女性はめっちゃ強いんだよ。俺の子供のサッカークラブでもいろいろあったって話しただろ?」
俺「俺もそれ聞いたときは『へーそうなんだ』としか思っていなかったけど、あのときあんたが言ったその言葉を思い出したよ」
奴「だろ? そういうのは実際自分の身に起こってみないとわからないんだって。俺が思うに、男は会社で働いてるからいつまでたっても上司というのは存在するけど、女の場合は家で一番強いからさらに強くなるのを抑えるモノがなにもないからじゃないかって思ってる」
俺「俺もそれようやく実感として意味がわかったわw」
奴「そうだろーなーw」
俺「でだ。そこまではやむを得ないと思った。最初はそれで過ごしていた。でもね。俺はアニメやマンガやゲームをすることですごく救われてる面があるんだよ。他の人には到底理解できないほどにね。それを禁止ってなるとすごく辛かったわけ」
奴「家庭ってものはだいたいそんなもんだよ。ふつうの主婦だって夫がゲームしてたら育児しろって言うだろうね」
俺「俺はすぐに体調くずしたよ。最後のほうになると何か疲れた感じがぬけなくて、炊事が済んだら弟の嫁が言うような掃除はせず居間で座ってぼーっとしてたことが何度もあった。でも弟の嫁は労働がきつかったのだと勘違いしたいたわりかたをしてきた」
奴「それはふつうだろ」
俺「いやふつうじゃない」
奴「なんで?」
俺「その証拠がある。まず第一に、弟の嫁は料理は俺なんかよりはるかにうまいんだけど、実は包丁は俺のほうがうまかった。皿洗いにしたって、たまに弟の嫁が洗うこともあったんだけど、洗った後の食器が油でべっとりしていて、俺がもう1回洗わないとガマンできないような感じだった」
奴「それは注意したの?」
俺「いや。俺はこいつキレるヤツだとわかったから、その点にはその時点では踏み込む気はなかった。この時点ですでにおかしいと当時気づくべきだったかもしれんと今になって思うところだが」
奴「そうなのか」
俺「実は料理の件にはもう1つあって、オヤジに料理の指導をするというのが始まったのだが、それが『○○を切ってタッパに入れます。レンジでチンします』に終始していたのにはちょっと驚いた。でもどういう野菜をどういう順番で入れたら見た目が綺麗なんてことにはやたら気をつけていた。これも後で話すことに関係あるフラグね」
奴「んで?」
俺「で、第二に、さっき言った掃除。俺の家族は年1回もやらないような掃除をやりはじめたってこと。しまいには実家では1度も見たことがなかった雑巾がけまではじめたよ。俺が必要と思ってもいない、俺がその立場だったとしてもやってほしいとも思わない、そういうレベルの掃除をおまえがやれと言ってるんだから、俺は全くやる気にはならんぞって言ったんだよ。そしたら弟の嫁は『でもお義父さんが病気になったら大変だよね。だからいっしょにがんばりましょう』って言うだけだった。掃除や皿洗いに関しては見解に相違が大きくて、俺は最も労働コストが小さくなる後でまとめてやる方式がベストだと思っているのだが、弟の嫁は小まめにやるのがベストだと言って聞かないし、それを俺に押し付けようとする」
奴「その年頃の女性ってそんなもんだ」
俺「俺はそこまで観察して気がついたことがある。どうやら弟の嫁は、自分は頑張りましたというポーズが重要なのであって、そこで何がなされたかということには大して関心がないようだってことにさ」
奴「なるほど」
俺「だから料理の見た目はすこぶる綺麗だけど包丁は自炊してない俺より使えない。皿洗いは熱心にやるけど油は落ちてなくても気にしない。掃除はそこそこの労働でそこそこ綺麗になることが重要なのではなくて自分が時間をかけて掃除をしたという過程のほうが重要。だから俺がゲームをしていると許せない」
奴「それはその人には言ったの?」
俺「オヤジには言った。俺は自分がふだん心休まることを全くできないこういうのは辛いんだと。でもオヤジは「うーん」というだけ。まあこれはオヤジは人のモメゴトの仲裁をしているのを見たことないし、それも全く期待していなくて、今度からこの家には長時間はいたくないですよというのを暗に示しただけ。弟の嫁には途中では言ってない。こいつキレるヤツだと思ってるから、途中でキレたらまためんどくさいし。でも最後に帰る日の朝には言ったよ。でもさっき言ったように『でも大変だけどお義父さんのためにがんばりましょう』って言うだけだった。この時点ではオヤジのためというのとはちょっと違うことには気がついていたけどな」
奴「そうか。でもふつうの家庭はそんなもんじゃないのかね。新橋の飲み屋で時間潰して帰るサラリーマンの悲哀は一般的なことだろ?」
俺「いやそうだけど、あと1か月これが続いていたら俺もキレてたろうと思うよ。だいいち最後のほうになると合わせる余裕がなくなってきて、『ほら掃除したから綺麗になったでしょ?』って言われても社交辞令を言う余裕もなくなって『俺には違いが全くわからん』と突き放した返事しかしなかったし、掃除のしかただって弟の嫁が意見してきても『俺はその意見に従うつもりはないよ』でおしまいだったし、風呂掃除やれと言われても『うちは汚れがたまってからバッチでやるからしない』でそれ以上議論しなかったし、出した料理に野菜が少ないと苦言を言ってきても返事もしない。今にして思えば、最後のほうは俺もかなり強かったと思うわ」
奴「ここまで聞いてわかったことがある」
俺「なんだい?」
奴「俺は昔は、独身のほうがいいって言ってる独身のヤツらは、結婚したこともないくせに独身のほうがいいなんて言うのはおかしいと思っていたのだが、おまえに会ってはじめて結婚しないほうが幸せだってヤツも世の中にいるんだってことに気がついた。今回の話を聞いてそれが確信にいたったよ」
俺「そうかwww 俺は断固結婚しないとは言ってないけどなwww」
奴「でもしたいとは思ってないでしょw」
俺「そのとおり全く思ってない」
奴「www」
俺「最後の日に朝飯食ったあとになって、弟の嫁が雑巾がけはじめたのを見てキモチ悪くなって、新幹線の指定券持ってたにもかかわらず2時間切り上げて帰った」
奴「ちょっと待て。最初と最後でつながってない」
俺「ああ、説明が不十分すぎたな」
奴「そうだよ」
俺「弟の嫁が雑巾がけはじめたのを見て、実家では1度も見たことがないようなレベルの掃除がはじまっていて、しかもそれをやっても効果はほとんどない、さらにしばらくしたら俺にもそれをやれと強要してくるのは明白、その状況を想像してうんざりするあまりキモチ悪くなって、ここに居たくないとの思いが強くなって、新幹線の指定券持ってたにもかかわらず2時間切り上げて帰った」
奴「なるほど」
俺「オヤジには弟の嫁がこんなことしはじめないように俺たちが帰省する前には何とかしろと釘を刺して帰った。弟の嫁は、俺が一人になったら感情がこみあげてきて泣いてしまわないように、なんて言ってただけどさ。俺は帰りの新幹線でふだん飲まない酒とおつまみを買って食ったところ、あまりにうまくて涙をふいてしまったとさ」
奴「www」
俺「そのあと秋葉原にいって、ゲーセンにいって、フィギュア買って、オタバーにいって飲んで帰ったら、葬式帰りだというのにすっかり上機嫌になった。上司はひさしぶりに仕事するときついかもしれんなんていたわってくれたけど、もう仕事してるほうが遥かに楽ですわ」
奴「もう笑い話だな」
俺「俺はもともと人のことを嫉妬することがほとんどないし、弟も結婚したかったならいいんじゃね?くらいだったのだが、今回の弟の嫁を見て結婚生活というものに同情したよ。弟にしても、マンションを買うのになんでこいつは終始嫁の言いなりなんだって疑問に思っていたけど、あの状況下ではやむを得ないのもなんとなくわかったしな」
奴「やっぱりおまえは結婚しないほうが幸せだわ」


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2 コメント

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お疲れ様でした (SHOW)
2016-06-19 03:01:27
弟さんはご自分の奥さんだからため息をつくようなことがあっても仕方ないと思ってられると思います。

弟さん家族はご実家のお近くにお住まいなのかな?
もしそうなら、弟さんの奥さんはお義父さんのお世話を自分がこれからしなければいけないと思ってられるんじゃないですか?

それは嫌なことで、でもやらなければいけないことへのストレスの現れ的な行動が過剰なお掃除ではないのですかね。

そうなら、これから遠く離れていても「お兄さん、お義父さんにもっと○○して下さい!!」的に言われるんじゃないかな。

結婚は違った環境で過ごしてきた人同士が生活を共にしてお互いがお互いに責任をもって生きていくものと言うのが私の結婚感なのですが、これは個人差がめちゃくちゃあるから何が正しいと言う答えはないと思います。

だから、どこまで我慢するのか、どこは譲れないのか、兄義妹の中でやり合うようなこともあるかもしれませんね。

弟さんに言っても仕方ないように思う場面も多くなるかもですね。


私も含め、私の友達のおばちゃん達は意外にドライで、お義父さんがお金を持ってられるならお金で済ませて貰って自分は最低限だけの関わりで済ませようとする感じですね。

お互いの生活は多分ペースも違うからと言うのが理由です。


結婚するもしないは、どちらも良いとも悪いとも言えないですからね。
自分が選んだ人だから、道だからと言うもののように思います。


今のお年寄の男性は家事をしてきてない方が多いからお一人になると大変ですね。
女は一人になってもそれなりに毎日を過ごすことが出来ますけどね。


本当、お疲れ様でした。
まだまだこれからですね。
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パターナリズム? (教団「二次元愛」教祖)
2016-06-19 11:53:26
> 弟さんはご自分の奥さんだからため息をつくようなことがあっても仕方ないと思ってられると思います。

さきの登場人物の「奴」に
「結婚して奥さんと子供と住宅ローンがあるヤツの一定割合は、今のこの生活が自分にとっての幸せなんだって自己催眠かけるしかなくなってるんじゃないかとすら思い始めてきた」
と言ったところ、うちは断固違うとは言ってましたね。
ただそこは亭主関白だからというのもあるかもしれません。
男女問わず相手が強すぎるとガチでため息つくことがしょっちゅうでしょうね。



> 弟さん家族はご実家のお近くにお住まいなのかな?

実家は広島で、私も弟も同じく関東の片田舎です。
なので本来はこれから弟の嫁がお世話の一切を任されるという受け取りかたはしなくていいはずなんですが、お世話の一切を任されそうだとストレスを感じていた可能性はあります。

過剰品質の掃除については、何をなしたかという成果より時間をかけて労働したという外形のほうが重要という性格から、何でもいいからとにかくお義父さんのためになることをしなくちゃ!みたいなところから始まったのではないかという仮説を立ててみました。



> お互いの生活は多分ペースも違うからと言うのが理由です。

私は基本的に「汝のしたいようにしたまえ」なので、そこまで自発的かつ積極的に相手の生活に介入することはしないですし、文面を拝見するかぎりshowさんの周りの人たちもそれに近いようにされていそうに感じたのですが、今回のような宗教観の違いといいたいような根本的なところから対立が発生するとは考えもしなかったとでも言いましょうか。

まあ、一人暮らしの野郎より小さな子供を持つお母さんのほうがパターナリズム(目上の者である自分が凡人どもに積極的に介入して導いてやるべきという主義)に陥りやすいような気はしますけど。



精神的に疲れたと自覚するような事態はひさびさでした。
これからは長時間近寄らないようにする方向ですね。
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