『ワイルド・スピード』シリーズの通算9作目。今回は少しだけスピンオフ的。過去のシリーズでそりが合わなかった二人、すなわち元FBI捜査官のルーク・ホブス:ドウェイン・ジョンソン、と元MI6エージェントのデッカード・ショウ:ジェイソン・ステイサムががっつり組み、敵に立ち向かう。監督は『デッドプール2』などのデヴィッド・リーチ。
半端ない!という言葉が一番マッチしそうだ。ワイルドスピードもここまで来たか!といいたくなるような尋常じゃないシーンが盛りだくさん、ビルの高層階から敵に向かってダイブを決め込むシーンや、ロンドン市街をド派手に激走するカーアクション。究極はヘリを谷底へ突き落とす戦いなど・・・。あとは見てのお楽しみ。
マッチョなふたりだけを観ていても食傷ぎみになりそうだけど、紅一点のヴァネッサ・カービーが癒してくれるのが救い。凄い映画になっているけれど最後はハートウオーミング。
『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』海外版予告映像
女性だけの島パラダイス島のプリンセス ダイアナの幼少期からワンダーウーマンへの成長までを描く、アメコミヒーローには珍しい女性が主役のエンターテインメント性抜群の映画。ヒーロー達の全身赤いスーツや重厚な黒いスーツを見慣れた私達には極めて斬新でずっと見とれてしまいそうな魅惑的なコスチュームが嬉しい。
やはりこの作品は何と言っても世界で最も美しい顔100人の2位に選ばれたガル・ガドットの魅力に尽きる。その美しさに合わせ上品さも、強さも似あう彼女にはぴったり。
舞台がナチスドイツとの戦いで暗い世情の中、このキャラクターが際立って見える。既に「バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生」に登場済みだが、誕生のエピソードが判って、これからもジャスティスリーグなどで再会できそうなので楽しみ。
映画『ワンダーウーマン』本予告【HD】2017年8月25日(金)公開
シリーズ8作目。ドミニク率いるファミリーを突然襲ったファミリ―崩壊の危機を主題にいつもに勝るド派手なカーアクション、潜水艦まで巻き込んでスピードを競う爆走、街中で信じられないほどの大暴走など見応えたっぷりの最新作。
ドウエイン・ジョンソン、ジェイソン・ステイタム、タイリース・ギブソンなど最強の相棒が頼もしいが、今回の相手は美貌のサイバーテロリストのシャーリーズ・セロン。憎らしいのだが美しくて抜群のスタイルだから荒々しい男達以上の存在感がある。
冒頭から凄いと思わせるのが自動運転車ばかりのアクション。もうこんな時代になったのか?と驚かされるのは私だけではないだろう。
『ワイルド・スピード ICE BREAK』予告映像
キャスト 大森南朋
松雪泰子
宮迫博之 ほか
佐々木譲著の道警シリーズ小説「笑う警官」を映画化。この小説は初めの単行本発刊時は「うたう警官」という題で、「うたう」とは組織の不正をリークし、組織を売るという意味。しかしこのうたう警官という題では歌を歌うという意味に誤解されがちで映画化構想もあって文庫版発刊時に改題したようだ。でも「笑う警官」という題の方も、昔有った「笑うセールスマン」を思わせしまう。
この題目をそのまま表したシーンが途中にワンカット入っていた。憎らしい幹部警官が高笑いしているシーンだったが、それなら題名はむしろ、カタカナで「ハイエナ」がよかったかも。(・・・? ハゲタカのシリーズものか!笑)
この映画、大森南朋と松雪泰子のシリアスな演技に次第に引き込まれていってなかなか面白かった。
実際に有った汚職事件を題材にしているらしいがここまでひどい組織犯罪として描いてよく名誉棄損で訴えられないなと思いながら見た。特にキャリア幹部をゆするための問題のビデオが出て来た時には失笑した。レビューで酷評されるのもこの辺に理由が有りそう。
でも、正義感に燃えた警官たちが集まって腐った組織に立ち向かう話はストーリー的に面白く、大森南朋と松雪泰子の演技がいいので、面白い社会派ドラマとして見れた。欲を言えば、真相を告発することが出来る百条委員会に出席できるかどうかのクライマックスのシーンはもっとハラハラドキドキする演出が欲しかった。
ハゲタカから大森南朋は社会派ドラマが似合う俳優になった。さて、次は?
ファミリー度 70点 カップル度70点 映画好き度75点
笑う警官
キャスト ヴィン・ディーゼル
ポール・ウォーカー
ミシェル・ロドリゲス ほか
これまでこのシリーズは見ていないがすでに第四作目。
カーレースに命を賭ける凄腕ドライバーたちの活躍を描く。
最初の横転するトラックの下をすり抜けるシーンは有り得ないことだが、テクニックがあればできるのかと思わせられてしまう。VFXなら何でもできると思うがこのシーンは印象的で誰が見てもびっくり。
しかし以降のシーンではあまり派手さがなかった。つい先日公開されたトランスポーター3の方が、車を列車の屋根に着地させるわ、列車の窓から飛び込み窓から飛び出すわと極めて派手だったので、それと比べるとこちらは霞んでしまう。
ヒロインも出番が少なくて残念。
スカイラインGT-Rなどの日本車も含めフルカスタムされた名車が多数登場するので車好きの人には堪らない映画だろう。
ストーリー展開が早くて、爽快感もありあまり考えずに見れる娯楽作。
ファミリー度 55点 カップル度 60点 映画好き度 55点
ワイルド・スピードMAX 【予告編】
キャスト トム・クルーズ
ケネス・ブラナー
ビル・ナイ
実際にあったヒトラー暗殺計画を題材にしたドキュメンタリーと言える映画。ワルキュール作戦という作戦自体は暗殺の計画をさすものでは無く、ドイツに反乱が発生した場合に、その反乱に対抗するために作られた作戦で、ベルリンに予備の軍隊を置き、もし反乱が起こった時には、予備軍参謀長の命令のもと、この軍隊が国内の重要機関を掌握でき、各機関はこれに従わなければならないというもの。この作戦を利用して、ヒトラー暗殺後のクーデターをスムーズに進めようとした。この題材は面白いのだが、その時々の状況が見るものにうまく伝わらないと訳が判らないうちに話が進んでしまい、緊張感も興奮も湧かずに終わってしまうことになる。事前に勉強して映画を見る人は少ないのだから、もっと見るものに判りやすくする親切さがあれば断然面白くなったと思う。この暗殺計画は三つの不運に見舞われた。ひとつは会議の会場が予定されていた地下室から、窓を開放した一階になり、爆発の威力が減ってしまったこと。ニつめに爆薬は二個仕掛ける予定が一個になったこと、三つ目が爆薬をしかけたかばんをヒトラーに近い机の下に置いたが、途中で机の足の向こう側に移されたこと、これらの不運が重なってヒトラーは助かってしまう。この辺も知っているものが見ると判るのだが知らないとその僅かの描写が重要であることが判りにくい。その辺りは予備知識を付けて見た方が楽しめると思う。でも、失敗によって沢山の同胞が処刑されることになったにしては余りにもお粗末な暗殺計画という印象は拭えない。
ファミリー度70点 カップル度70点 映画好き度 75点
『ワルキューレ』 予告編
脚本 ウイリアム・モナハン
キャスト レオナルド・デカプリオ
ラッセル・クロウ
マーク・ストロング
名匠リドリー・スコット監督、レオナルド・デカプリオとラッセル・クロウの2大スターが競演ということになれば映画としてのグレードの高さが伺えるが、やはり期待を裏切らないものだった。嘘を仕掛けるサスペンスやスパイ映画的なヒーローの要素も兼ね備えた社会派の映画。今でも世界各地で頻繁に起こっている自爆テロを阻止しようとするCIAの現地捜査官と本局の上司、そして現地の協力者との間の人間模様も主題。デカプリオはもうすっかり私の最初の印象を払拭してその場に溶け込んだ演技ができる名優になった。そしてラッセル・クロウ、アメリカン・ギャングスターの時とは別人のように上司ホフマンを演じるが、外見までかなり変えた憎い演技だったとも思える。現地での協力者ハニを演じるマーク・ストロングもまたぴったりの役柄で盛り立てている。最後の方のカメラを回して拷問のシーンなど、以前、報道などで実際に見た光景を思い出させるほど、現実的で真に迫っていた。エンターテインメントになってしまったかも知れないが、映画が訴えようとすることは同じと思う。私には良かった映画だった。
ファミリー度 70点 カップル度 70点 映画好き度 75点
ワールド・オブ・ライズ
キャスト ジェームス・マカウ゜オイ
アンジェリーナ・ジョリー
モーガン・フリーマン
「覚醒せよ、新次元へ」という謳い文句に偽りは無かったと思う。まさしくこの映像は普通ではなかった。ロシア人監督ティムール・ベクマンペトフは「ナイト・ウォッチ」「デイ・ウォッチ」で自国ロシアで驚異的ヒットを記録し、そのやり過ぎなまでの映像の凄さが認められてハリウッドに迎えられて最初の映画がこの映画。ハリウッドの特殊技術でより研ぎ澄まされ、あり得ないと思いながらも引きずり込まれる凄い映像になっている。
物語は古い過去から続く秘密の暗殺組織を舞台とすることから、最初から正義も悪もない。カーチェイスも暗殺シーンも常識では考えられない。だが・・見せる。特にここまでやるかというのが走る列車の土手っ腹に車を突っ込ませ、そのあげくに乗客もろとも谷底へぶち落とす。いやはや凄い。(そしてひどい)
アンジェリーナ・ジョリーが「Mr.&Mrs.スミス」から久々のアクションで、抜群のスピードと華麗さを見せてくれる。物語の展開もこれまたアンジーとモーガン・フリーマンの使い方がとても贅沢。もしかするとこのふたりがいなければ酷い映画になっていたかも知れない。でもこのふたりの存在感と成長したジェームス・マカウ゜オイの頼もしさとで最後まで目を離せなかった。
あり得ない映像がこれまた斬新で興味をそそる映画だった。
ファミリー度 65点 カップル度 75点 映画好き度 70点
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