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原作の同名小説はタイムトラベルを描いた名作として知られている1956年に発表されたアメリカのSF作家 ロバート・A・ハインラインの作品。題目の「夏への扉」はタイムトラベルとは趣きが異なるけれど、作者が飼っていた愛ネコにちなんで猫とその名を重要な役どころに登場させている。
映画は舞台を日本に移し、1995年から2025年へタイムスリップした青年科学者が過去に騙されて失ったものを取り戻そうとする。
『フォルトゥナの瞳』などの三木孝浩が監督を務め、山崎賢人、清原果那、藤木直人などが出演。
この手のタイムトラベルものを日本で作ると大失敗に陥りそうだが、そこは早いテンポとあまり飾り立てることない演出で何とか観れるものにしている。それと人気の山崎賢人と清原果那のラブストーリーとして観れるのでSFとして位置づける必要もなさそう。この作品が面白い点としてヒューマノイドのピート(愛ネコの名をとっている)の存在がある。非人間的だが頼もしく、冷たそうだが情があり、コメディーぽくない正統派として藤木直人のキャスティングには大賛成。そして主題歌が流れると、これがLISAの素晴らしい曲。こうなると幅広い層で人気が出そうだ。
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映画『夏への扉 ―キミのいる未来へ―』本予告2 2021.6.25(FRI)ROADSHOW