You got a movie

自分が見た映画をきままに記録したブログです。もしまだ見ていない人が御覧になっても興味を損なわないようにしています。

タイタンの戦い(1981)

2010-04-24 00:22:53 | 映画[タ行]
 監督   デスモンド・デイビス
 キャスト ハリー・ハムリン
      ジョデイ・バウカー
      ローレンス・オリビエ
      クレア・ブルーム  ほか

約30年前の1981年に公開された「タイタンの戦い」は当時、映像の魔術師と言われたレイ・ハリーハウゼンの渾身の一作です。
 レイ・ハリーハウゼンはファンタジー・アドベンチャーの原点と言われる「シンドバットの七回目の航海」で主人公とガイコツの兵士達が戦う特撮シーンで観客をあっと驚かせ、「アルゴ探検隊の大冒険」「シンドバット虎の目大冒険」など今見ても素晴らしいスペクタクル・ファンタジーを世に送り出しました。

 タイタンの戦いはその頂点とも言え、当時の名優 ローレンス・オリビエやマギー・スミスなど豪華な配役でギリシャ神話の世界をロマンたっぷりに描いています。

  詳しいストーリーは こちらタイタンの戦い(1981) http://blogs.yahoo.co.jp/fniwa77を・・。(ネタばれあり)


 神の住む天上の世界から見る地上の主人公ペルセウスの活躍、神々達の対立、神を親に持つ主人公の葛藤、壮大な冒険、ストーリーの面白さ、これらをたっぷり味わえる映画です。


 壮大で奇想天外なストーリーをリメイクした新たな「タイタンの戦い」は最先端のVFXを駆使し、それも3Dでという豪華なものになっています。早く見たいものです。

 ファミリー度 85点 カップル度 85点 映画好き度 85点


1981年版映画「タイタンの戦い」予告編



アリス・イン・ワンダーランド

2010-04-18 08:26:55 | 映画[ア行]
 監督    ティム・バートン
 キャスト  ミア・ワシコウスカ
       ジョニー・デップ
       アン・ハサウエイ
       ヘレナ・ボトム=カーター
 
シザーハンズ、バットマン、猿の惑星、チャーリーとチョコレート工場、スイニートッドの監督 ティム・バートンが描く「不思議の国のアリス」の世界。

 バットマンではジョーカーやペンギンマンそして20年前にジョニー・デップとタッグを組んだあのシザーや最近ではチャーリー、スイニートッドなど強烈なキャラを登場させることで有名な監督だが、今回の帽子屋マッド・ハッターはこれまでにも増して強烈。
 小さな子供が見ると怖がるのではないかと心配するほど。この映画はどちらかと言うと、ディズニー映画でも少し大きめの子供から大人が対象の様。
 トーンもカラフルではあってもダークなトーンでまさしくティム・バートン的。



 不思議の国のアリスのキャラクター達のチュシャ猫、服を着た白ウサギ、双子のトウイードルダムとトウイードルデイ、勇敢なヤマネに賢者の芋虫アブソレムなどどれもどこか奇怪で、不思議要素たっぷり。特に頭でっかちの赤の女王はこの映画でも圧倒的なワンダーぶりとコミカルさであちこちで笑いを誘った。
 物語はアンダーランドの「預言の著」に描かれた未来の出来事である「フランジャスの日」に金髪の戦士が怪竜ジャバウオッキーを倒し、赤の女王の支配を終わらせるまでを描き、アリスがジャンヌ・ダルクの様に強く生まれ変わって見ごたえのあるクライマックスとなり巧いエンターテインメントに仕上がっている。
 数多くの候補者のなかからオーディションで選ばれたミア・ワシコウスカが演じたアリスだけが終始まともでかつ魅力的。そして、冒険を通じて強く成長する姿が描かれてとても好印象だった。       

 マッドハッターの顔の奇抜さやセンセーショナルな映像に惹かれ、この連休に多くの人が見る事になると思うが、この監督がティム・バートンであることを理解して観ればいいのだけれど、普通にディズニーのファンタジーと思ってみると危険かな?と少し心配に思った。

ファミリー度 80点 カップル度 75点 映画好き度 75点



第9地区

2010-04-10 19:32:42 | 映画[タ行]
監督   ニール・ブロムカンプ
製作   ピーター・ジャクソン
キャスト シャルト・コプリー
     デヴィッド・ジェームズ

南アフリカ、ヨハネスブルグ上空に舞い降りた巨大な宇宙船、その中には痩せ細った宇宙人が大勢生き残っていて、人々は彼らを「第九地区」に隔離する。MNUという組織の一員である主人公ヴィカスがこの第九地区に派遣されたことからこの事件は始まる。
 
 いやはや、最初から呆気にとられた。
全編が主人公ヴィカスのニュース映像だったり、関係者へのインタビュー映像だったりとドキュメンタリー風に語られる。
 第九地区がアパルトヘイト時代にヨハネスブルグに有った黒人の居住区そのもので、かなり風刺色の強い映画だと感じたが、観終わってもSFであってSFでないような印象。強烈な社会批判をしているのだが、ストーリー展開も速く、爽快なアクションシーンも盛り込んで、主人公ヴィカスの持つ弱さや心情、そして宇宙人の人間性(表現がおかしいけれど・・好ましい人間像だった)までも描ききっている。
 
 本年度アカデミー賞 作品賞、脚色賞、編集賞、視覚効果賞にノミネートされているが、この映画の持つ独創性、社会性、宇宙人の造形、かって無いストリーテリングなどからのものと伺える。

 しかし、PG-12でどぎつい描写も多く、好き嫌いが大きく分かれる作品と思う。なお,現地アフリカにはエビのような外観を持つ昆虫がいるそうで、この昆虫がグロテスクなのだが、宇宙人の造形やエビと言う呼び方はこの昆虫から来ているようだ。


ファミリー度 70点 カップル度 70点 映画好き度 75点


『第9地区』最新予告編



『ハート・ロッカー』

2010-04-04 07:19:28 | 映画[ハ行]
監督    キャスリン・ビグロー
キャスト  ジェレミー・レナー
      アンソニー・マッキー
      ブライアン・ジェラティ

 第82回アカデミー賞 最優秀作品賞受賞。監督は「K-19」「ストレンジ・デイズ」の女性監督キャスリン・ビグロー。前作「K-19]がソ連の原子力潜水艦K-19で1実際に起った放射能事故を基に、米ソによる核戦争に発展しかねない緊迫した状況を描いたサスペンスだったが、今回も戦争を背景に描いていることからとても男性監督っぽい印象を受ける。

 俳優陣は作品にリアリティを持たせるために人気の俳優をあえて起用していないというが、このあたりもきめが細かい。ショッキングな爆発シーンを男性的に描くが、一方で現地の子供に対する深い感情を描いたり、母国の自宅で暮らす妻(実際は・・)や子供とのある到達した関係を静かに描いたりととても繊細な表現も数多い。
 
 最初のシーンで前任の隊員が爆弾の処理中に殉職するが、映像では殉死のシーンが露骨に描かれているわけではない。あとで殉死したことがはっきりするが、全てを爆発のシーンで見せて、あとは見る者の脳裏に任せている。終盤の爆弾男のシーンもそうだった。このあたりが女性監督らしいし、この映画を深みのある映画にしていると思う。

 この現実を直視しなければならないし、この映画が観るものに訴えるところも多い。価値ある映画だと思う。


最後に一言。だがやはり「アバター」が好きだ。全く違う分野なので比較するのが間違いだが・・。


 ファミリー度 75点 カップル度 75点 映画好き度 85点


映画『ハート・ロッカー』予告編