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私としては見逃せない監督 クリント・イーストウッドの最新作。それも冤罪をテーマにした人間味溢れる作品。アトランタオリンピックの最中に実際に起こった爆破テロの時限爆弾をいち早く見つけ被害の拡大を防いだ主人公がテロの容疑者とされてゆくさま、それと彼を助ける弁護士の友情と闘う姿を描いた秀作。
主人公にポール・ウォルター・ハウザー、友人の弁護士に『スリー・ビルボード』などのサム・ロックウェル、母親役に『アバウト・シュミット』などのキャシー・ベイツ、そして 『ライフ・イット・セルフ』のオリヴィア・ワイルドがにくまれ役を買って出ているが彼女もまた好演。これら全ての登場人物が彼らの素晴らしい演技でとてもリアルで見ごたえのある作品になっている。
メディアの攻撃のために彼を見る見方が容赦なく変化してゆくさまが、たんたんと描かれてゆく。特に誇張した効果音や演出も殆どなく、唯一観客の感情に強く訴えかけたのが リチャード・ジュエルが悪夢にさいなまれる一瞬。終盤、息子の人間としての尊厳を取り戻すために母親が訴えた真実、そして心を振り絞って訴えた主人公の言葉と人間性が心を打つ。
クリント・イーストウッド監督『リチャード・ジュエル』日本版予告編
幼いライオンが王へと成長していく姿を描いた、かの名作アニメをアニメから「超実写化」という命名で実写とも見間違うほどのフルCGで映画化した話題作。
『アイアンマン』シリーズなどのジョン・ファヴローが監督。同監督の前作 「ジャングル・ブック」 (2016)はこのブログでも紹介したがその映像美に驚いたものだった。
その最新の映像技術ををさらに発展させた本作「ライオン・キング」は、3Dでモデリングした自然環境に、キーフレームアニメの動物だけを配したフルCG作品となった。もう本当の動物たちの生態を描いていると言っていい。主人公シンバの赤ちゃんのころはまさしくこの技術があればこそで、非常に可愛い。映画もここまで来たか?と思ったほど。
「ライオン・キング」プレミアム吹替版予告
魔法が物語の世界になっている「ジョン・ベレアーズ」の児童文学を原作にしたファンタジー。少年と2人の魔法使いが世界を救うために時計の謎に挑む。主人公ルイス:オーウエン・バカーロの叔父のちょっとずっこけた魔法使いにジャック・ブラック、隣に住む美しい魔女にケイト・ブランシェットが演じる。ふたりの魔法使いがいつもおおらかで楽しく、少しずっこけたところはあるけれどタッグを組めば逞しい。これに一風変わった少年ルイスを加えた3人の人間性に引かれる。
子供たちが観ると笑いころげるようなシーンがふんだんにある。もっと子供向けにコマーシャルをして夏休みに公開すれば大きな話題になっただろうに。うまくまとまっていて大人も一緒に楽しくみることができる。吹き替え版で魔女ケイト・ブランシェットの声を演じた彼女の名前がエンドロールの最初に出てちょっとびっくり。
『ルイスと不思議の時計』予告編(90秒ver)
主演がドウェイン・ジョンソン。僅か何週間かまえに「ジュマンジ」で活躍していたと思ったら今度も動物相手の大規模なアクションに登場。
遺伝子実験の失敗からゴリラやオオカミなどの動物が巨大化し都会に出て高層ビルを破壊しながら大乱闘を繰り広げる。これを食い止めるとなると並大抵ではいかない。華奢な主演俳優では歯も立たないだろうがここはドウェイン・ジョンソン。見事にこの大乱闘を食い止めてくれる(?)
まあまあ面白い。最近の映画はVFXがド派手で現実味のある映像になっているが、それにしても相手がいくら巨大化したとはいってもビルまで倒せるというのは行き過ぎの感あり。
映画『ランペイジ 巨獣大乱闘』本予告【HD】5月18日(金)公開
この映画、私たち日本人が観たら本当にうれしくなる。スティーヴン・スピルバーグ監督が日本へのプレゼントに作ってくれたと思える映画になっている。ネタバレをしたくないけれどクライマックスには涙が出るほど。
仮想ネットワークシステム「オアシス」の中での冒険に人々がのめりこんでしまっている2045年。「オアシス」開発者の56兆円という遺産の争奪戦を描く。主人公をタイ・シェリダンがオアシスの中でもうひとりの主人公キャラになって、まさしくロールプレイングゲームとアクションそして戦闘ゲームに挑む。バックトザフューチャーのデロリアンなど数々のアイテムがちらばめられているので、これをゆっくりスローで見て探したい気持ちになった。そんなファンにとってはとびっきりの映画です。
映画『レディ・プレイヤー1』予告1【HD】2018年4月20日(金)公開
見て良かった。アニメーションでこれほど感動することはあの美女と野獣でも無かったこと。アカデミー賞の長編アニメーション部門など二部門を獲得は当然のように思える。
これまでのディズニー・ピクサーの映画でもその「カラフルさ」では群を抜いている。いや、すべての映画のなかでもこれほどカラフルな映画は無かったかも知れないと思えるほど。そんな死者の国での主人公ミゲルの冒険や主題として描かれる「家族のつながり」は見る誰もが共感できるもの。
幼い子供にこの映画のDVDを買ってあげれば何度も一所懸命見ていそうだ。そしてその子は家族思いのとても良い子に育ってくれると思う。DVDが発売されれば、孫のために買いたいという人がきっと増えそう。そんな素晴らしい映画です。
監督はトイストーリー3でアカデミー賞を受賞したリー・アンクリッチ。曲も良かったので下の動画は「取って置き」です。
JAPANESE - Remember me (End Credits ver.) w/S&T【リメンバー・ミー/シシド・カフカ&スカパラ】
これまでのX-MENやウルバリンとは一線を画すアメリカンコミックとはかけ離れたと言っていい異色作。題名をウルバリンとしなかったのにもうなづける。
これはかってX-MANでありウルバリンであったひとりの人間ドラマ。彼の苦悩や葛藤、そして不死身であった彼の能力の衰えから身に及ぶ激痛がひしひしと伝わってくる。
これまでの作品を同じように期待して子供たちが見ることがないようR-15指定になっていたのは良かった。とても残虐な表現も多かったがそれがなおさらローガンの苦痛ともシンクロしているようだった。初めて出会ってから17年。これまでファンとして彼を見続けてきた私たちが最後に見る彼の映画として満足のいくものだった。
映画『ローガン』日本版予告編