ナノテクノロジーによって不死身の肉体を持つことになったアメリカンコミックのヒーローを描いたSF。主人公を『ワイルド・スピード』シリーズなどのヴィン・ディーゼル、共演は、エイサ・ゴンサレスやガイ・ピアース。監督はデビット・S・F・ウイルソン。
ワイルド・スピードのシリーズかと思いきや、全く趣が違ったSFアクションだった。ヴィン・ディーゼルがその強さをさらに増して、もう負けるもの無し。ただ、見ているうちに主人公の記憶が虚構だったことがわかり、陰謀によって操られていることがわかる。
ヒーローものの誕生秘話的だった。普通ならシリーズになりそうだがこのコロナの真っ只中で世界中の目に留まったのかが疑問。
ヴィン・ディーゼル主演SFアクション『ブラッドショット』5月29日(金)ロードショー
DCコミックが出版するアメコミでバットマンの強敵ジョーカーの恋人として登場するハーレイ・クインが主人公のヒーロー(?)アクション映画。『スター・ウォーズ』シリーズなどのユアン・マクレガーが扮する裏世界を支配者ブラックマスクと戦う。ハーレイ・クインを『スーサイド・スクワッド』に続いてマーゴット・ロビー、監督はキャシー・ヤン、そしてマーゴット・ロビーがプロデュースもしている。
今年の世界で最も美しい顔の100人にもノミネートもされ、同時期に公開の話題作「スキャンダル」にもニコ-ル・キッドマン、シャーリーズ・セロンらの大女優と肩を並べて出演したマーゴット・ロビーが演じることで、日本ではあまりメジャーでないアメコミの主人公が一気に注目されたようだ。役柄では精神科医からジョーカーの恋人になったという吹っ飛んだハーレイを余すところなく演じ観客を驚かすばかり。世界を混沌へ叩き落した新型コロナウイルスをぶっ飛ばす勢いに非常に好感。
管理人の独り言:約1ケ月半ぶりに劇場が再開された。この間数々の封切り予定の映画が上映延期に追い込まれ、再開後も上映は未定なものが多く、若いころから劇場に通った管理人にとってはこれまでの人生で始めての経験になった。映画の場を借りて言いたい。再びこのようなことが起こらないよう祈りたい。
DC映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』最新予告編
2011年3月11日、東日本大震災と巨大津波に襲われた直後からの福島第一原子力発電所で未曾有の危機に立ち向かった所長と作業員たちの事実を描いた門田隆将のノンフィクション「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」を実写映画化した話題作。佐藤浩市、渡辺謙が二大主演。ほかにも主役級の多くの共演者が顔を並べている。『沈まぬ太陽』の若松節朗がメガホンを取り、前川洋一が脚本を務めた。
水素の圧力で次々と爆発を起こす発電所の中で、人体を犯そうと増大してゆく放射能を知りながら、東日本を被害から救おうとする所長、そして発電所のプロたちの尊厳を様々な葛藤を交えて描いている。本当の日本の危機だったあの事態をいまさらに深く知ることとなった。この作品を見て、これは日本の歴史上に残しておきたい映画だと正直思った。
多くの日本人が観るべき映画だし、この映画を見た多くの若い人たちに将来を託してゆくのだとも思った。本当にわが国を救ってくれた彼らにあらためて敬意を表したい。
映画『Fukushima 50』(フクシマフィフティ)予告編
第72回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞し、アカデミー作品賞ノミネートのポン・ジュノ監督の異色ストーリーの作品。中心人物となる一家の長男にチェ・ウシク、その妹にパク・ソダム、そのほかソン・ガンホ、イ・ソンギュンらが好演。
格差社会を風刺しているが明るくコメディータッチで進む導入部から、彼らの画策がなかなかうまくいくものだなと楽しみながら見ていると思いもよらぬ展開に導かれて行きあっと驚く。
登場するふたつの家族の暮らしぶりの差が極端で、次々と映し出されるそれぞれの映像にすぐに引き込まれてゆく。パラサイトという題目がこの作品に欠かせないことがはっきりと判ってゆくがそれまでの展開の面白さと終盤の驚きとの落差も味わえてとても良かった。
第72回カンヌ国際映画祭で最高賞!『パラサイト 半地下の家族』予告編
フォード社からル・マン24での勝利を命じられた男たちが、連覇が続くフェラーリ社に勝利するための闘いに挑んだ1966年のル・マン24時間レースをめぐる実話を映画化。『LOGAN/ローガン』などのジェームズ・マンゴールドが監督。
エンジニア役のマット・デイモン、型破りなイギリス人レーサー役のクリスチャン・ベイルの2大スターが切っても切り離せない絆の主役を演じる。フォードという巨大組織の中で自分たちの思いを何度も裏切られ、葛藤しながらもフォードを勝利に導く。栄光のレースの陰に隠された真のヒーローの姿があったことに正直驚く。そのクリスチャン・ベイルの陰で自分の気持ちをはっきりと判ってくれる妻の姿、父に憧れるひとり息子の姿も織り混ぜながらの人間ドラマになっていて観ている自分も自然とレースにのめり込んでゆく作品だった。
映画『フォードvsフェラーリ』予告編 2020年1月10日(金)公開
「超高速参勤交代」シリーズの原作者、土橋章宏の「引っ越し大名三千里」を映画化。実際に何度も国替えをさせられた大名・松平直矩のエピソードをもとに、高額な費用のかかる引っ越しを、知恵と覚悟で乗り切ろうとする主人公たちの奮闘を描く。星野源、高橋一生、高畑充希らが共演 殿様松平直矩役の及川光博や濱田岳、山内圭哉らが盛り上げる。監督は「のぼうの城」の犬童一心。
引越しだけで映画としての面白さが出せるのか?と最初はあまり期待もせずに見始めたが、いやいや最初から最後まで面白くて目が離せなかった。最後にはこの主役によく星野源を決めてくれたと余韻にひたりながら拍手をしたくなった。いや実際に遠くの観客から拍手が聞こえたような・・・。この映画は最初は大丈夫かな?と思わせながら終始笑いが絶えない進展のあと、最後にはれっきとしたサクセスストーリーになっているところが素晴らしい。面白かった。
映画『引っ越し大名!』予告90秒 8月30日(金)荷造り開始!