監督 ルイ・レテリエ
キャスト サム・ワーシントン
ジェマ・アータートン
マッツ・ミケルセン
リーアム・ニーソン
レイフ・ファインズ
当時では画期的な特殊撮影でファンタジーの王様と言われたレイ・ハリーハウゼンが1981年に製作した同名映画のリメイク。ただ、ストーリーは現代的にアレンジされ、壮大な夢物語からより臨場感のある冒険物語になっている。
旧作で冒険の先導役であった「機械仕掛けのフクロウ」がオマージュ的に登場(連れていかなかった)したり、人間を小さな人形に見たてる旧作の一場面に似た場面を入れるなど、旧作を見ていれば懐かしいところもふんだん。冒険の旅に従う仲間たちはロードオブザリングをも思わせる。
ペルセウスに従うペガサスが白馬でなく黒馬だったり、巨大なスコーピオンが旧作より益々大きくなったと思ったら、クラーケンの巨大さはもうその比ではなかったりと旧作と比べながら驚くところも多かったが、冥界の邪神ハディスの手下に奪われたメディウスの首をペガサスに乗って飛び回って追いかけるシーンなど、新たなシーンも追加されスピード感たっぷりの戦いだった。
ヒロインは王女アンドロメダから デミゴットの守護役 イオに変わり、冒険を共にする。旧作では神々の間の確執のために翻弄され、愛するアンドロメダのために命がけの冒険に出るペルセウスだったが、本作では神々に復讐心を抱き、民のために死の冒険に身を投じる戦士となる。このあたりは旧作と大きく違うところだが精悍なサム・ワーシントンにはこちらの方が良く似合う。
ギリシャ神話の最も勇敢な英雄ペルセウスとその最も知られるストーリーだから面白いのは当たり前かも知れないが、最新のVFXを駆使したスコーピオン、メディウスそしてクラーケンとの戦いはすさまじい迫力だった。
このストーリーから続編を作る可能性は無いと思うが、その代わりに「アルゴ探検隊の大冒険」や「シンドバット七回目の航海」などのレイ・ハリーハウゼンもののリメイクを是非観てみたいものだ。
ファミリー度 95点 カップル度 95点 映画好き度 90点