You got a movie

自分が見た映画をきままに記録したブログです。もしまだ見ていない人が御覧になっても興味を損なわないようにしています。

余命十年

2022-04-03 08:29:51 | 映画[ヤ行]



 数万人に一人という不治の病を患う20歳の主人公が明るく生きる姿と恋をしないと思いながらも同窓会でめぐり合った彼との愛を描いた小坂流加の原作小説を映画化。これ以上に適役はいないのじゃないかと思ったほどのふたりの俳優、小松奈々と坂口健太郎がが主演、藤井道人監督がメガホンを取った。
 映画はやはり画面で描かれる主人公たちの姿と、場面場面でその情景を音や声でつむぐ音楽とが重なり、高めあって心に響くものだとあらためて感じた。RADWIMPSの奏でる音楽が心に残る。

 恋に落ちてしまうふたりを小松奈々と坂口健太郎が演じていること自体で最後にはとめどない涙が襲うのだろうと思ってしまって観たがやはり思った通りだった。ふたりのとても深くて複雑な本当の心を私たちに表現して見せるのはすごく難しいことだと思うがふたりはその心をわたしたちに伝えてくれた。
 世界で大切な人命が失われてゆくニュースを聞いて心を痛める毎日に、もっともっと生きたいという願いが広い世界から伝わってくるような思いを感じる映画だった。。






RADWIMPS - うるうびと [Official Music Video]

妖怪大戦争 ガーディアンズ

2021-08-15 10:02:22 | 映画[ヤ行]



 2005年には神木隆之介主演で映画化された『妖怪大戦争』を、寺田心の主演により新たな冒険を描いたファンタジー。妖怪ハンター渡辺綱の末裔である主人公渡辺ケイが、世界を恐怖に陥れる怨念の怪物と戦う。監督は前作でもメガホンを取った三池崇史。寺田心のほか杉咲花、大沢たかお、大森南朋、遠藤憲一、安藤サクラらが共演。
妖怪を演じる共演者の安藤サクラと雪女を演じた大島優子、あずき洗いを演じた岡村隆史らはすぐに誰だかわかるのだが、わからない俳優が多いのには驚いた。三浦貴大、、遠藤憲一、石橋蓮司、柄本明らは今でも何を演じていたかが私にはわからない。
共演陣の名を聞くと極めて豪華な俳優陣なのかがわかるが、早いストーリー展開の映画の中では、それを演じているのが誰かを思いつくまでに次の場面に移ってしまっっている。もっと個々の妖怪の紹介に時間を掛けたら面白かったと思う。しかし、子供たちの夏休みに家族で楽しく観る映画にはもってこい。




『妖怪大戦争 ガーディアンズ』本予告【8月13日(金)公開】

野球少女 

2021-03-07 08:07:18 | 映画[ヤ行]

 
 プロ野球選手を目指す天才野球少女の挑戦を描いた韓国発の青春映画。
監督・脚本はチェ・ユンテ。主人公をドラマ「梨泰院クラス」などのイ・ジュヨン、彼女を支えるコーチをイ・ジュニョクが演じる。
 高校の野球部に入り、最高球速134kmとボールの回転が強みで天才野球少女と呼ばれて来た主人公スインが卒業を間近にしたときから始まる。女子という理由だけでトライアウトも受けられないという環境と母親の反対にも負けず、あきらめずに自分の夢を進もうとするスインに感情移入してしまう。

 ジェンダー平等のメッセージと韓国というお国柄からか飾り立てない本来の家族の姿を交えて最後には打ち解けあう姿も感動的に描いている。
このところ韓国作品にはまっているがこの作品でとても嫌な母親役を演じたヨム・ヘランは このブログの一作目前に掲載した韓国ドラマ「トッケビ」でも主人公の嫌な叔母役を演じていた。とてもこのようなにくたらしい役がうまい俳優。この分イ・ジュヨンの可愛さが引き立っていた。




映画『野球少女』予告編

弥生、三月 君を愛した30年

2020-03-29 07:22:21 | 映画[ヤ行]

高校生の時から思い合う二人と彼らを見守る同級生の友との心のつながりを軸に、3人に訪れる出来事を 年毎に3月を舞台にして描いたラブストーリー。ドラマ「家政婦のミタ」「同期のサクラ」などの脚本家・遊川和彦が監督。2人を波瑠と成田凌、そして同級生の友を杉咲花が演じる。

自分が波瑠のファンなのでひいき目で見ているかも知れないけれど、高校生そしてその30年後まで子役も使わずにひとりで演じていることに余り違和感が無かった。見た目よりもむしろ時を経ることによって変わって行く心情の方が激しく変化していて、これに観るものは引き込まれる。

ページをめくるように場面が移り変わってゆくが、どれも3月ということがわかるシーンが出てくるのが特徴。最後はまさしくこの映画はファンタジーなんだと思わせる展開になるが3人がとても上手い役者ばかりなのではっきり言って感動して涙を溜めてしまった。良かった。

 

 

映画『弥生、三月 -君を愛した30年-』予告編


『湯を沸かすほどの熱い愛』

2017-02-27 19:54:44 | 映画[ヤ行]

                                         

 

  母娘を宮沢りえと杉咲花が、別の女性と逃げ出していた夫をオダギリジョー、母娘が旅先で出会う若者を松坂桃季と豪華で芸達者な出演陣で描く、余命宣告を受けた主人公が奮闘する家族ドラマ。『チチを撮りに』などの中野量太が監督と脚本を担当。

  映画を見て感動に打たれて泣くと、とても心が癒されるから泣ける映画も好きだ。この映画も十分にその効果があった。でも途中まででも私には十分だった。最後の方にはこれでもかというほどいろんなシーンが出てくる。特に幕切れ前のシーンは賛否両論かもしれない。でも宮沢りえは役柄も本人も とても魅力的だし、杉咲花は うまくて感情が伝わってくる。総合してとても良かった。

                    

宮沢りえ出演!映画『湯を沸かすほどの熱い愛』予告編


夕凪の街 桜の国

2007-07-21 20:06:19 | 映画[ヤ行]
原作 こうの史代
監督 佐々部 清
出演 麻生久美子 
   田中麗奈
   吉沢 悠
   中越典子
   藤村志保
   堺 正章
原作 「夕凪の街 桜の国」:平成16年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞
              第9回手塚治虫文化省新生賞受賞


 原爆の傷跡から復興が進む昭和33年の広島に生きた女性 皆実(麻生久美子)の想う親子愛、兄弟愛そして恋愛、そしてはかなくもしおらしい命。26歳までの夕凪の街。時は移り、皆実の弟である父の旭(堺 正章)が訪れる広島の街を幼なじみ東子(中越典子)と追って行くことになった七波(田中麗奈)。そこで触れる自分より早く亡くなった皆実の人生。普段考えても見なかった生きることの幸せと平和の尊さをかすかに、次第にしっかりと感じて行く・・・。
 最後の15分はずっと涙が止まりませんでした。いい映画です。


皆実を演じ麻生久美子はたおやかでつつましく、それでいて明るく、どこまでも優しい女性を演じきっていました。



彼女が居てこの映画が成り立っています。もちろん田中麗奈も現代っ子ですが明るくやさしいいい娘でしたし、皆実の母親役の藤村志保も無くてはならない存在でした。




旭役の堺正章の存在が少し・・でも原作にはそっくりでそれもいい味でした。



私は広島で生まれ育ち、母親は被爆者です。母は投下何日か後に跡形の無い広島の街を歩いただけですが、その後髪の毛が全部抜けたそうです。この映画では被爆の惨状を「原爆の絵」で描いていましたが、私にはそれが余計に深く感じ取れました。この映画にはその描き方が良かったと思います。原作をさらにいっそう深く描き、生きること生きられることの喜びを感じ取れる温かい映画です。

 ファミリー度 75点 カップル度 85点 映画好き度 85点