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ハカタシダ・2~胞子葉

 オシダ科カナワラビ属の「ハカタシダ(博多羊歯)」。低山のやや乾いた林床に生育する常緑性のシダ植物で全体の長さは30~40センチ。写真右側は胞子葉の裏面で左奥側が栄養葉。最下羽片の下側第1羽片がピンと長いのが特徴のひとつになる。葉に白い斑が入るのが名前の由来だがこの界隈のものは緑一色。斑入りの個体は八王子市内では戸吹、美山、恩方など北西の山地方面で見られるようだ。
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ホトケノザ・3~4分果

 閉鎖花や種子の様子を確認したが、最後に分果の様子も見ておこう。「ホトケノザ(仏の座)」の果実は4分果になり萼片は筒形で5裂し毛が密生している。ひとつの種子の一片は長さ1ミリで縦に4つ並んでいる。エライオソーム(Elaiosome)は根元側にあるのでこの段階ではアリは寄ってこない。
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アオキ・2~コルク質

 アオキ科(=ガリア科)(←ミズキ科)アオキ属の「アオキ(青木)」。常緑の葉はいつも緑色に輝き若い茎も平滑で緑色をしている。しかし年を経ると樹皮の表面に褐色の筋が入り、その後、緑色の部分は見えなくなり灰褐色となる。写真は古くなった株で木質化しておりコルク質のこぶが見える。これは高尾山“3号路”のもの。
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ハカタシダ・1~名前

 オシダ科カナワラビ属の「ハカタシダ(博多羊歯)」。福島県以西の山地の林床に生育する常緑性のシダ植物。葉に白い斑が出るものがありそれを博多帯の模様に見立てて名付けられている。学名は“rachniodes simplicior”、つまりシンプルを意味しており羽片がわずか3対しかない。写真では中軸の基部側から3対の羽片が左右に開き、その先(手前側)に頂羽片が伸びている。一般的なシダは多くの羽片が中軸から対になって出ている
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ホトケノザ・2~種子

 シソ科オドリコソウ属の「ホトケノザ(仏の座)」。写真は種子の様子で長さは2~3ミリ。茶色の熟した種子の表面には白い斑点が見えるものもある。種子の先に見える白いものは“エライオソーム(Elaiosome)”でアリを誘引するゼリー状の物質。“種枕(しゅちん)”とも呼ばれる。これには脂肪酸、アミノ酸、糖などが含まれていてアリが巣穴に運びエライオソームだけ食べて種子は外に捨てられる。
 アリによる種子の拡散は“アリ散布”と呼ばれ、この方法で種子を散布しているものには日本ではケマン属、スミレ属、オドリコソウ属、カタクリ属など広く約200種があるようだ。
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散歩道・3~リニア(仮称)神奈川県駅1

 リニア中央新幹線“上小山田非常口”の工事現場を確認したので、ついでに“(仮称)神奈川県駅”の工事現場(相模原市緑区橋本)も見に行ってみた。ここはJR横浜線橋本駅の南側で以前は県立相原高校があった場所。メタセコイアなど多くの樹木があったが既にほとんど伐採されていた。
 昔の橋本駅は津久井湖などに行くバスの起点で、私は高校生の時、横浜から茶色のオンボロ電車に揺られ橋本駅からバスに乗ってキャンプ場に行ったことがある。駅の周りには何も無い田舎だった。多摩ニュータウン開発により京王相模原線と小田急多摩線が昭和49~50年に多摩センター駅まで延伸した。その後京王相模原線が昭和63年に南大沢駅まで、平成2年に橋本駅まで開業して新宿駅と橋本駅が繋がった。当初は橋本駅から更に城山方面への延伸計画があったが津久井湖の観光需要が思ったほど伸びず計画は中止となった。京王相模原線の橋本駅ホームから見ると線路の先にはマンションが建っていて計画が中止されたのが実感できる。
 新駅はこの地下30メートルに2面4線の駅ホームが出来る。写真奥の白く横に長い部分が京王相模原線の橋本駅の高架。駅周辺にはマンションが何棟も建築されていて大型ショッピングセンターもある。起点の品川駅からわずか10分という近さになりリニア中央新幹線の中間駅において専門家などが“最も期待が大きい駅”と評価している。新駅が完成する頃には街の様子は更に変化しているだろう。
 さて鉄道ファンとしてはどんな駅名になるかが気になるところ。まずは単に『橋本駅』か『新橋本駅』が妥当と思われるが、相模原市としては『新相模原駅』或いは『相模駅』あたりを希望したいだろう。“橋本”よりは“相模”のほうが全国的に知名度は高いし関西の方は和歌山県橋本市を思い浮かべてしまうかも知れない。神奈川県名を出すなら『北神奈川駅』という具合だがあまりパッとしない。はたして結論は如何に。
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クサボタン・1~果実1

 奥高尾“小仏城山”付近の林道脇に生育している「クサボタン(草牡丹)」。キンポウゲ科センニンソウ属の落葉低木で雌雄異株。奥高尾“一丁平”付近でも花や果実を見ていたが、昨年、ここで花を見ていたので、果実を確認するために訪れてみた。綿毛は北風にも春一番にも耐えて果実がまだたくさん残っていた。果実は長さ3~4ミリの痩果で先端には花柱が伸びた長さ10~12ミリの羽毛がある
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散歩道・2~リニア上小山田非常口

 2027年に東京⇔名古屋間の開業を目指して工事が進められている“リニア中央新幹線”。大井川上流水源での工事に静岡県が反対しているため開業は少し延びそうだ。工事は地下深くで行われているためにその様子はわからないが、我が家から直線距離で2.5キロの町田市上小山田町の雑木林に突如直径50メートルの巨大な筒状の構築物が現れた。ここは“第一首都圏トンネル上小山田非常口”の工事現場で“(仮称)神奈川県駅”ができるJR横浜線橋本駅から東に4キロの地点にある。ちなみに我が家から新駅までは直線距離で4.6キロで京王相模原線を利用すれば20分以内でリニアに乗れる。サラリーマン時代に完成していれば出張がずいぶん楽になっていた。
 JR東海のホームページによると工事はニューマチックケーソン工法にという立坑建築であらかじめ地上で鉄筋コンクリート製の函(ケーソン)を作りその下に密閉された作業室を設ける。この作業室に圧縮空気を送り込むことにより周辺からの地下水の侵入を防ぎながら掘削することができる。これはコップを逆さまにして平らに水中に押し込むと空気の圧力により水の侵入を防ぐことができるという原理を応用したもので、作業室で掘削しながら地上ではケーソンを上へと継ぎ足し、沈下と掘削を繰り返し行うことで目的の位置に構築物を設置する。この工法では躯体構築を常に地上で行うとともに地盤を確認しながら正確な沈設ができ、また圧縮空気により地下水を押さえるので地下水の低下など周辺への影響を抑えながら工事を進めることができるとのことだ。
 立坑から出来るとそこに筒状のシールドマシーンを搬入し、西方向の“(仮称)神奈川県駅”と東方向の“小野路非常口(町田市小野路町)”の立坑に向かって掘り進んでいくことになる。
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ホトケノザ・1~閉鎖花

 シソ科オドリコソウ属の「ホトケノザ(仏の座)」。早春の花だが真冬でも陽当たりの良い野道などで咲いていることが多い。ホトケノザは開放花と閉鎖花を付けるので少し詳しく観察してみた。右端の2本が開放花で萼片を含めて長さ2センチほど。その左の2本は開放花の蕾でその左の2本がおそらく閉鎖花だと思われる。楕円形の種子は長さ2~3ミリで先端にエライオソームが付いている。
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アカハナワラビ・1~冬

 ハナヤスリ科ハナワラビ属の「アカハナワラビ(赤花蕨)」。低地の林内に生育するシダ植物で冬には葉の表裏とも紅葉する。写真では左の葉が裏面で右の葉が表面になる。1週間前に見つけていたが改めて来てみると落ち葉に紛れてなかなか見つからなかった。アカハナワラビは紅葉後に枯れることなく春にはまた緑色に戻る。これは東中野公園外周のもの。
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