闘え!文庫魂

空手を愛する熱い仲間たち
金沢文庫木元道場生におくるメッセージ

旅立ちと出会い

2007年04月06日 | 道場日記

 先日のトラとケイタ・タイガ兄弟に続いて、3月末でトモヒロ・アミ兄妹も九州に旅立ちました。最後の水曜日に稽古にくる予定が、なんと二人ともインフルエンザにかかってしまい、出発前日の31日に最後の稽古に出席し、アミには頑張って手に入れた青帯をぎりぎり手渡しすることができました。二人とも小柄で、最初は声を出すのも苦手でした。感情をあまり表に出さないトモヒロでしたが、センセーの全日本を応援に来てくれて以来、俄然頑張りだして、組手もとてもアグレッシブになりました。センセーが、大きなものに挑戦する気持ちが、きっと小さい身体に響いたのではないでしょうか。本当に人が違ったようでした。アミは相変わらずまだまだ小さな女の子でしたが、最後の審査は、引越しが決まったというのに諦めようとはしませんでした。朝起きるとすぐに受けの稽古をしていたそうです(笑)引越し先のご実家のそばに新極真があるそうで、あちらに行っても空手を続けるそうです。仲良く頑張ってね♪兄妹クラスが違って、長い間送り迎えが大変だったパパ&ママさんご協力ありがとうございました。
 旅立ちのその日、前日電話でお願いしてあった二人に渡すブーケをいつもの花屋さんにとりに行くと、なんと注文を忘れられていました。(こんなこと初めてです!)急いで作ってもらって文庫駅を降り立つと、近くに越してきていて皆とはすれ違っているというリョウちゃんにばったり出会いました。朝の6時まで先日お知らせしたお店で仕事をし、昼間の仕事の前に少し仮眠のつもりが寝過ごしてしまった、その上訳あって電車通勤だそうで、このいくつかの偶然が重ならなかったら会えなかったと思うととても嬉しかったです。仕事も家事も本当に頑張っている様子で、でも「行きますから」と笑顔で言ってくれました。リョウちゃん世代は皆それぞれに苦しみながら、でも諦めずにいてくれています。道場開設当初、審査に試合にと積極的に頑張ってくれていた世代だよね。今は、別の場所で仕事や家庭の事情と向き合ってちゃんと頑張っているはず。だいたい空手を続けている人で、多かれ少なかれ間のあいていない人なんていないのだから・・・黒帯の先輩だって皆そういう経験をしてきているのです。
 以前、引越をして辞めていく人に「正当な理由ができて」と言った人がいるけど、それは違うと思うし、そう思うんだとしたら、自分にもそういう理由ができたら、辞めたいと言ってるのと同じで、その理由を探してるだけって事になるよね。センセーが最近、「空手は先がわからないからいい」と言ったんだけど、自分がどうなるかがわからないからいいっていうのが、いつも先がわかっていたい現実主義の人には、なかなか理解できにくいところなんだけど、自分の可能性をあきらめないってことだと思う。道場で頑張っている人の中に昔、一度空手を断念している人がいたり、他の何かをあきらめた経験がある人がいるけど、もし頑張ってたらどうだったのか?自分自身でそれをとっても後悔している人がいるのではないだろうか・・・。どんな理由であろうと、その先を見てみたかったと思って、空手を始めてくれた人もいるかもしれない。
 旅立ちもあるけど、この出会いも大切にしていきたい。そして、できるかぎり、皆の先を見ていたいなぁ・・・そして、自分の先も。頑張れ!文庫魂!