今年もあとわずか…皆様のおかげで無事一年を終えることができそうです。
昨日は、センセーと神社に一年のお礼に伺い、その後道場で掃除をし、松飾りや鏡餅を供えてきました。
すると、偶然通りかかった賀来ママが、ご挨拶にいらっしゃいました。ひとしきりおしゃべりしてしまいました(笑)
そして、センセーが夜自主トレをしていると、橋本パパが通りかかってご挨拶に(笑)
道場がお休みになっても、やっとお仕事のお休みに入って、自主トレにいらっしゃる方やカレンダーを取りにきてくださる方も。
道場は道路沿いにありますが、いつも皆さん気遣ってくださって、車で通っても、バスに乗っていても、歩いていても、必ず道場の方を向いてしまうと口々におっしゃってくださいます。
そして、灯りがついていると、あぁセンセーや仲間達が稽古してるんだなぁと。
そして、道場で頑張っている自分を想像して、色々なものに立ち向かい頑張っていると。自分にとって特別で大切な場所だと思ってくださっています。
そんなふうに思っていただけて、本当にありがたいかぎりです。
稽古納めの日は、審査前日でバタバタして、きちんとお礼の言葉も言えなかった方もいて、大変申し訳ありませんでした。
日々道場にご理解、ご協力いただいている、この場所を必要としてくださっている全ての皆様に感謝しつつ、来年も頑張っていきます。
今後ともよろしくお願いいたします。
押忍
今年の9月で空手歴30年を迎えられ、センセーとずっと稽古を共にされてきた恵吾指導員が昨年末書いてくださった空手指導紹介をご紹介いたします。
空手指導紹介
水曜日20~21時一般部の指導を担当させて頂いております高橋恵吾です。
吉岡先生とは、今から30年前不入斗体育館(横須賀アリーナ)で指導されていた時からの出会いでした。
私が最初に空手を体験したのは高校二年生の頃でした。柔道部でゴリラの様な体格の友人と学校で会うと、いつも足を引きずっていました。不思議に思ってどうしたのか聴いてみると、極真空手を習っていて、見ればわかるとの事でした。体験入門もできると聞いて、早速体験することに決めました。中学生の頃は身体も小さくケンカしてもあっさりと負けてしまう、俗に言ういじめられっこでした。その悔しさから強くなると決心し、空手バカ一代やブルース・リー、初代タイガーマスク(佐山聡)などに憧れていました。
お年玉や小遣いのほとんどをつぎ込みバーベルやサンドバックなどのトレーニング器具やプロティ-ン、ビタミンなどのサプリメントを購入し、自分でメニューを考え自主トレをしていました。2年程続けたので少しは強くなったと思い込んでいました。ところがその自信が吉岡先生との組手で、一撃にしてもろくも打ち砕かれてしまったのです。当時の稽古では組手の際、サポーターやグローブなど付けずに行うのが普通でした。私が全力で突いても蹴っても全く効きませんでした。打ち疲れたところを一発の突きで倒され、しばらく息もできませんでした。この衝撃の組手で友人の言っている意味がようやく解りました。
今まで自分がやってきたトレーニングはなんだったんだろう…と落ち込みましたが、こんなに強い人が目の前にいる事実に感動したのと同時に、空手をやれば強くなれると確信し入門したのを今でも鮮明に覚えています。ちなみに道場生として世界王者の鈴木師範が当時青帯の先輩でした。この日から空手人生が始まったのです。
横須賀に木元道場の常設道場が出来て私が初段を取得してから、吉岡先生のもとで週2回を3年間指導させて頂きました。私は特に才能があった訳ではなかったので、初段を取得するまでに13年の年月が掛かりました。その後、文庫に分支部の道場が出来て一番弟子の指導員として、お陰様で14年目を迎えることが出来ました。今も変わらず指導に携わることができ本当にありがたいと思っております。
『継続は力なり』とありますが、空手を続けていたからこそ、今があります。私が指導で一番大事にしてるのは、『自分の弱さを見付けて、それに向き合い強くなる!』ことです。強くなることは優しくもなれることだと思っています。肉体だけでなく精神的な心も強くすることです。特に心を鍛えるには、道場だけでなく日常生活の中でどれだけ空手に繋げる意識を持てるかどうかによって向上していくのではないかと思っています。
空手はスポーツと異なり武道ですので、勝負だけでなく厳しい稽古を積み重ねる中で人間的に強くなり、優しくもなれるのではないかと思います。なので強くなる為に、妥協せず苦しい稽古に向き合うことが重要です。稽古の中でも基本は一番大事です。やればやる程、奥が深いと感じています。基本が土台になり、理に適った動きができると思っています。
準備運動と基本を入念に行い、その後は組手立ちからの技やシャドー、移動稽古、ミット、組手、体力作りなどの流れで稽古していきます。稽古生の帯や力量によってメニューはその都度替ります。故:大山総裁の言葉で『技は力の中にあり』と言われる様に、いくら技が上手くて華麗でも、相手を倒す力がなければ技ではないと言う意味です。
それを実践するには、地味で苦しい稽古を続けるしかありません。例えば拳や指の腕立て伏せ、逆立ち、スクワット、腹筋・背筋など自力本願の稽古を様々な方法で行います。又、他の武道やスポーツで、空手に役立つ稽古方法があれば積極的に取り入れています。
道場で紹介したことを、15分でも30分でもよいので時間を作り日々行って欲しいです。継続は力なり。流した汗は必ず力となり自分に返ってきます。またよくあることですが、怪我をされてベストの状態でない時もあると思います。そんな時は、自分が出来ることをやればいいのです。足がダメなら手があります。手技の稽古を重点的に行えば技のバリエーションが増えて、怪我の功名で「できなかったことができるようになり自信になっていきます。
そして実践空手の新極真空手では避けて通れないのが、組手です。実際に突きや蹴りを攻守に渡り当て合い、身体で覚えていきます。様々なタイプの道場生と組手をして、自分の弱点が判り課題が見えてきます。その課題に向き合い、どうすれば克服できるのかを自分で気づき考えて稽古していくことが大事だと思います。道場に来て稽古する事でそれを体験し、感じる取ることができるのです。
入門から29年目を迎え、来年は30年の節目を迎えます。
文庫道場には現在でも全関東大会、ドリームカップ、全日本大会に現役でチャレンジされ、指導も大変素晴らしく尊敬しております『新極真会のレジェンド』の吉岡先生や、いつも温かいお手紙で励まして下さり、ご自身も空手に精進されている奥様のユリ子さん(事務長)、そして厳しい稽古を共にした黒帯の指導員や、才能豊かな稽古生が沢山います。
この素晴らしい道場で皆様と一緒に稽古できることを誇りに思い、これからも身体の続く限り文庫道場の指導員として非力ながら貢献していきたいと思いますので、宜しくお願い致します。押忍
私が初めてお会いしたのは、恵吾指導員が高校生の時でした。怪我や病気、就職やご結婚、ご家族の事など良いことも大変なこともあり、色々な岐路があったと思いますが、空手はいつしか「息をするのと同じ」ととらえ辞めようと思われた事は一度もないそうです。皆さんもご存知の通り、今も強さのみならず、人としても、空手の大先輩としても魅力的で大尊敬できる方です。空手30年の年も粛然と稽古に普段の生活にと邁進されながら、筆頭黒帯として変わらず道場を支えてくださり、センセーにとってもこんなに素晴らしい方が長い年月を共に切磋琢磨できることは、本当に幸せな事だと思います。ひとつのことを継続していくことは思うほど簡単なことではありませんが、皆さんにもずっとずっと空手を続けていただきたいと思っています。