「応援に来てくれ」なんていう人ではありませんでした。
昔センセーが現役の頃、参加させていただく大会と言ったら年に一度の神奈川大会と日本一を決める全日本大会しかありませんでした。(後半東北大会にも出場させていただきましたが・・・)
全日本大会に神奈川西支部代表として出場できるのは稽古に稽古を積まれた木元師範のような強い内弟子さんと数名の外弟子(道場のお仕事以外をする方)から1名か2名だけでした。
出場のお声をかけていただくには、神奈川大会に優勝するしかないと考えていたようです。当時も強い一般部の稽古生の方も沢山いらして、勝つためには他の誰よりも稽古をする必要があると言って、一年は神奈川大会と全日本大会を中心に回っていました。
仕事をしている時以外は、常に空手のことを考えているようで、一緒にいても心ここにあらずで、「まったく何の為に一緒にいるのか?」と日々思っていました。
こんな待遇は初めて!!(怒)なんて奴なんだと!!
でも不思議なことに結婚をしましたが(笑)、状況はまるで変わりませんでした。私が入院したことがありました。毎日かかさずお見舞いには来てくれました。退院して自宅に戻るとお布団はしいてくれてありましたが、ウエイトの器具が部屋中にごろごろころがっていて、家の中はめちゃくちゃ!そのまま卒倒しそうになりました。
稽古生の皆さんの奥様には聞かせたくないような理想のだんな様とはかけ離れた結婚生活ですね。空手を専業とさせていただいている今もそう変わりません。皆さんには奥さんや家族を大切にしろよといつも言っていますね。それも本心だと思います。
結婚してから、なんとか自分の意見を聞き入れてもらおうとしましたが、無理でした。かなりぶつかり合いもしました。皆さんご存知のとおりのバトルです(汗)。
あきらめ?そこから私が学んだことは、他の誰にも人の人生はねじ曲げられないということでしょうか。どんなことがあっても自分で選んだことを他の誰かがどうこうすることはできないということです。
今までセンセーが誰かの意志を無理やり変えようとしたのを見たことがありません。私や息子に対してもですし、特別な事情がない限り、稽古生の皆さんに対してもです。こちら側から見ていろいろな思いがどんなにあってもです。
そしていろいろな困難があっても道場に残って下さっている方は、自分の意志で空手を必要としてくれていると信じています。だから待っているんです。少しでも自分の教えられることが増えているように稽古しながら・・・。
みんなの為にだとか、年齢がどうだからとかがセンセーの試合に出る大きな動機ではないと思います。やっぱり空手が好きだから、やっぱり空手じゃないとだめだから、以前話していましたが、まだまだ弱い自分の為にそうすることが必要だからだと思います。稽古するのも同じ理由からだと思います。
全日本に出場させていただくことは、大変ありがたいことです。せっかくいただいたチャンスですので、精一杯頑張ると思います。試合はなんと第1試合です。応援宜しくお願いします。押忍