全日本まで1週間をきりました。センセーにもいろいろな形で沢山の応援をいただいています。
試合の応援に足を運んでくださる方、稽古を手伝ってくださる方、時間をつくり稽古に来てくださる方、激励の言葉をかけてくださる方、そして場所は違えど自分も頑張って空手を続ける意志を伝えて下さる方・・・。
そして今日は文庫黒帯6人衆が同じ時間に示し合わせて激励に来て下さいました。サプライズのプレゼントを持って・・・。いつも秘密裏に動いて下さっているのですが、なぜか私は知ることとなり黙っているのですが、センセーは毎回全く気づいていないようで本当に嬉しそうです。
人間にとって大切なスキルの中に「共感性スキル」という能力があるそうです。周りの人の感情を理解し、他人の立場に立って物事を見ること、そして人それぞれの感性の違いを尊重して、まわりの人を思いやる能力です。
空手の全日本に出るということがどんなことなのか・・・一緒に生活している私にだって本当のところは理解できていません。でも真剣に空手に打ち込んできた方にはそれが簡単なことでないことは理解できるのだと思います。
十何年ぶりに全日本に出場させていたただくことになったとき、私は到底そのことを受け止めきれずに、いてもたってもいられず、とにかく自分の一番苦手なことをやろうと決めて一日もかかさず5時起きで走ることにしました。(ちょうど全日本後に緑帯の昇級審査があったのでかえって自分のためになったのですが・・・笑)私がその時願掛けにしていたことも今日の今日までセンセーは気づかなかったと思います。
大会の前々日だったと思います。昼間本部に仕事で行くと、木元師範が事務所にお一人でいらっしゃいました。二人きりになることなどほとんどなく、緊張でどきどきしながら用事をすませ、「押忍、失礼します。」と私がご挨拶するとそれまで何もお話にならなかった師範がひと言だけ「大丈夫だよ。」と満面の笑みで声をかけてくださいました。
エレベーターのドアが閉まってなんともいえない安堵感で涙がこぼれました。そしてそこで腹をくくった気がします。私にとって本当に大きな言葉でした。
木元師範をはじめ、空手で出逢った方には、この「共感性スキル」の高い方が多いように思います。文庫のみんなもそうです。
そしてこうして応援していただけるのは、センセーの日々の空手に対する姿勢や普段不器用なセンセーの思いがみんなに通じているからだと思います。
ありがとうございます。押忍