028:
浮遊物を避けつつ、サイド4のテキサスに入港。
このコロニーは、私に取って苦い記憶の残る所だ。かつてテキサスを
訪れた時、私の横には…ララァがいた。そして、私は妹のアルテイシア
と会い、木馬を降りるよう説得したのだが、結局、その願いは果たせな
かった…。
あれから10年余りが経過するが、テキサスはあの時と全く変わらぬ
荒廃したコロニーだ。否、当時より状況は悪い。
連邦政府が何ら手を加えぬままグリプス、アクシズ戦で難民となった
スペースノイドを大量に収容しているのだ。当然、生活状態は悪く、ス
ラム化が進行していた。
入港して間もなく、査察官が乗り込んで来る。型通りの入港審査が始
まった。
※サイドは旧称のままのようです。
多くのMSを駐機していた場所だったこともありましたね。
079:
私は査察官に軍の委託を受けたMS運搬業者だと告げた。エグムの人
間が軍の許可証まで偽造してくれていたのだ。
「一応、封印はしておきますよ。連邦法の規定ですので…」
テキサスの査察官は、貨物室に積んだMSを見回し、そう言った。
「判っています。コロニー内では作業用以外は如何なるMSも運用して
はいけないということですよね」
「そうです。補給は構いませんが、ここにはろくな物資がありませんよ」
査察官は、そこでふと声を低くした。
「折り入ってお願いしたいことがあるんです」
「何か?」
「実は…難民を60人程グラナダまで送り届けて欲しいのです。引き受
けて頂けませんか?」
・引き受ける:131
・断る:370
131:
「引き受けるのは構いませんが…60人となると、貨物室では入り切れ
ないですよ。MSを総て降ろすって言うんなら話は別ですけど…」
シャトルの若いパイロットが、横から口を挟んで来た。
・それでも引き受ける:055
・やっぱり引き受けるのは止める:370
055:
「しかし…人道的な問題だ。急ぐ仕事ではないし、ここに置いて後で回
収しに来ればいい」
何か言いたそうなパイロットに素早く目配せを送り、私は査察官に歩
み寄った。
「判りました。引き受けましょう。その代わり、ここでMSを3機程お
預かり願いたい」
(シャトルのリックディアス、ギャプラン、リゲルグを失う)
168:
「ありがとうございます」
査察官は握手を求めて来た。
「こんなことを民間船の方にお願いするのは筋違いかと思いますが、連
邦政府に要請しても『善処する』という返事ばかりで何もしてくれない
のです。それどころか、壊れたコロニーの修復すらしてくれない。見て
ください、このテキサスの環境の酷さを。これ以上、難民を受け入れる
のは不可能です。ですから、グラナダへ移住希望の難民を集め、ここか
ら送り出そうとしていたのです。私も政府の役人ですが、連邦の態度は
スペースノイドの一員として我慢できませんよ」
「…お気持ちは判ります。難民は責任を持ってグラナダまで送り届けま
す」
3機のMSを降ろして60人余りの難民を乗せ、シャトルはグラナダ
へ向けて飛び立った。
300:
シャトルはグラナダに到着した。
・難民を乗せている:281
・乗せていない:186
281:
シャトルはテキサスの難民を降ろした。難民の子供がひとり、私の方
に向かって来る。
「おじさーん」
「何かね?坊や」
「良いものあげる」
子供は私に何かを握らせると、ハッチに向かって走り去った。
見ると、1枚の磁気カードだ。
「何かのまじないにでもなるか」
私はカードをポケットに落とすと、シャトルを降りた。
186:
グラナダに降り立つと、私は直ちにかつての部下、キグナンと接触し
た。サイド3へ向かう手筈を整えて貰うためだ。一年戦争直後も、散々
世話になった…。
結局、小型機を借り、マスドライバーから宇宙に出ることになった。
「大佐、ご無事で。宇宙の民は貴方に期待しているのですから」
キグナンに見送られ、私はサイド3へと向かった。
ちうことで、次週はサイド3から始まります。
浮遊物を避けつつ、サイド4のテキサスに入港。
このコロニーは、私に取って苦い記憶の残る所だ。かつてテキサスを
訪れた時、私の横には…ララァがいた。そして、私は妹のアルテイシア
と会い、木馬を降りるよう説得したのだが、結局、その願いは果たせな
かった…。
あれから10年余りが経過するが、テキサスはあの時と全く変わらぬ
荒廃したコロニーだ。否、当時より状況は悪い。
連邦政府が何ら手を加えぬままグリプス、アクシズ戦で難民となった
スペースノイドを大量に収容しているのだ。当然、生活状態は悪く、ス
ラム化が進行していた。
入港して間もなく、査察官が乗り込んで来る。型通りの入港審査が始
まった。
※サイドは旧称のままのようです。
多くのMSを駐機していた場所だったこともありましたね。
079:
私は査察官に軍の委託を受けたMS運搬業者だと告げた。エグムの人
間が軍の許可証まで偽造してくれていたのだ。
「一応、封印はしておきますよ。連邦法の規定ですので…」
テキサスの査察官は、貨物室に積んだMSを見回し、そう言った。
「判っています。コロニー内では作業用以外は如何なるMSも運用して
はいけないということですよね」
「そうです。補給は構いませんが、ここにはろくな物資がありませんよ」
査察官は、そこでふと声を低くした。
「折り入ってお願いしたいことがあるんです」
「何か?」
「実は…難民を60人程グラナダまで送り届けて欲しいのです。引き受
けて頂けませんか?」
・引き受ける:131
・断る:370
131:
「引き受けるのは構いませんが…60人となると、貨物室では入り切れ
ないですよ。MSを総て降ろすって言うんなら話は別ですけど…」
シャトルの若いパイロットが、横から口を挟んで来た。
・それでも引き受ける:055
・やっぱり引き受けるのは止める:370
055:
「しかし…人道的な問題だ。急ぐ仕事ではないし、ここに置いて後で回
収しに来ればいい」
何か言いたそうなパイロットに素早く目配せを送り、私は査察官に歩
み寄った。
「判りました。引き受けましょう。その代わり、ここでMSを3機程お
預かり願いたい」
(シャトルのリックディアス、ギャプラン、リゲルグを失う)
168:
「ありがとうございます」
査察官は握手を求めて来た。
「こんなことを民間船の方にお願いするのは筋違いかと思いますが、連
邦政府に要請しても『善処する』という返事ばかりで何もしてくれない
のです。それどころか、壊れたコロニーの修復すらしてくれない。見て
ください、このテキサスの環境の酷さを。これ以上、難民を受け入れる
のは不可能です。ですから、グラナダへ移住希望の難民を集め、ここか
ら送り出そうとしていたのです。私も政府の役人ですが、連邦の態度は
スペースノイドの一員として我慢できませんよ」
「…お気持ちは判ります。難民は責任を持ってグラナダまで送り届けま
す」
3機のMSを降ろして60人余りの難民を乗せ、シャトルはグラナダ
へ向けて飛び立った。
300:
シャトルはグラナダに到着した。
・難民を乗せている:281
・乗せていない:186
281:
シャトルはテキサスの難民を降ろした。難民の子供がひとり、私の方
に向かって来る。
「おじさーん」
「何かね?坊や」
「良いものあげる」
子供は私に何かを握らせると、ハッチに向かって走り去った。
見ると、1枚の磁気カードだ。
「何かのまじないにでもなるか」
私はカードをポケットに落とすと、シャトルを降りた。
186:
グラナダに降り立つと、私は直ちにかつての部下、キグナンと接触し
た。サイド3へ向かう手筈を整えて貰うためだ。一年戦争直後も、散々
世話になった…。
結局、小型機を借り、マスドライバーから宇宙に出ることになった。
「大佐、ご無事で。宇宙の民は貴方に期待しているのですから」
キグナンに見送られ、私はサイド3へと向かった。
ちうことで、次週はサイド3から始まります。
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