池上優游涵泳

「料理と散歩と仕事で海外」「ベトナム生活あらかると」改め、「池上優游涵泳」として日々を綴っています。

「食の国際化について〜世界の国々の食文化への理解と食の安全について」① おおた区民大学「健康維持に役立つ食の知識」第3回

2019-07-01 19:13:10 | 地域情報

先週の金曜日に、梅雨が明けていたりして、と語り入れたところでしたが、

今週ずっと雨のようです。

今日はファーストデイで映画がお安いので、何か観に行きたいところですが、雨模様の中、品川か川崎まで足を運ぶのは、健脚とは関係なく躊躇します。

 

ベランダ菜園でが、気を揉んでいた鷹の爪が実をつけていました。

獅子唐も伏見甘長も、実はぶら下がっているのですが、鷹の爪は上に向いているんですね。

確かに、枝ごと乾燥させて売っているのは、そんな感じですね。

パクチーも、最初の一本は、だいたい枯れて実も茎も茶色くなっているので

タネを収穫した時点で、残りのパクチーの育ち具合を見るとしてですが(諦めるか、伸ばすか)、

近々、本格的なヤムウンセンを作れそうな期待が高まります。

 

さて、先週末の土曜日、雨の中、蒲田駅前の佐伯栄養専門学校へ

おおた区民大学健康維持に役立つ食の知識」の第3回(最終回)[食の国際化について〜世界の国々の食文化への理解と食の安全について」を受講してきました。

講師は、佐伯栄養専門学校専任講師の伊東秀子さん。

概要は「食の国際化時代を迎えて、食文化の多様化、相対性を踏まえ、かつ安全な食卓をどのように作り上げていくかを考える」です。

もうひとつ受講している、東京衛生学園専門学校での「地域でいきいきと暮らしていくための知恵」も含めてですが、

一番、メッセージ性の強い講義でした。

ただ、そのシンプルなメッセージのための、これほどの説明が要るのか?と、講義の構成としては、ちょっと疑問を感じましたけど、、、

今回、2時間でメモった量は、過去最大です。

大量のショートトピックと余談の繰り返しなのと、

根底のテーマは合っていると思うのですが、それぞれのトピック間ではそうでもなく、えっ?それ何のつながり?という感じを受け、

各トピックは、それはそれで面白いのですが、詳述すると、話の流れは見えなくなるかも。

しかし、逆に、結論だけ話せば、結構短くまとめられちゃうと。。。(笑)

 

当人も、導入部分のためだけに、1時間も話したのかと、休憩に入る前に自ら言っていましたけどね(苦)。

 

このブログは、自らの講座の振り返り、メモの清書を兼ねていますので、一応、大量のショートトピックも簡潔に紹介したいとは思います。

ただ、量が量なので、いつものように、個々に調べ直したり、リンクを貼ったりはちょっと辛いかな。。。

 

しかしまあ、この方は、よう喋りました。

開始時間の前から話し始めて、休憩時間もしゃべりっぱなしでした。

早口なので、板書する生徒は大変でしょうね。(私の大変でした。お隣の方は、最初メモっていましたが、早々に諦めた風でしたね)

今回もハンドアウトが配られましたが、パワポではなく数ページの文書で、それに沿って話をする訳ではなく、サマリーとも言えないな〜。

本業の授業でもパワポのコピーは、配らないのかもしれません。

授業で、スクリーンやホワイトボードを携帯で撮らさない、と言っていましたし。

資料を作った人の努力を、とか言われていましたが、授業で学生が学ぶためのものですから、先生がそれ言っては。。。

 

さてさて、講義の内容に入ります。

今回、3回に分けます。(これまでのように、ハンドアウトからの転記が多くて長くなるものではなく、メモからだけなのですが、メモの量も多いので)

私の第1回は、講義の時間前から喋っていた内容(自己紹介、学校紹介)、日本の食文化の背景、水の種類あたりを。

第2回はヨーロッパのワイン文化、第3回、最後は日本の食の国際化、そして我々はどうする?

 

ただ、話はあっちこっち飛んだり、繰り返したりしていたので、厳密にこういう章立てではありませんでしたが、

だいたい、そんな感じで構成しようと思います。

 

注:細かいトピックの内容が唐突で、よくわからない場合、すっ飛ばして、私のまとめだけ読んでもらっても大丈夫です(苦)

 

講義の時間前30分から、早く受付した人相手に、会場を歩きながら話し始めました、、、

  • 今日は来ていない山崎校長から、佐伯栄養専門学校の宣伝をしろと言われたので。

と、私にとっては3度目の、佐伯矩氏が95年前に創立した話を。ただ、次の情報は初めてでした。

  • 佐伯栄養専門学校の卒業生を”栄養士”と呼ぶようになった。佐伯がオリジナルで、他の栄養専門学校のお手本。
  • 佐伯の卒業生は、試験なしで栄養士の資格が取れる。卒業生の求人率は300%。栄養士のコースは2年間(調理師は1年間)。
  • 再チャレンジの時代なので、社会人の方が学生より多い。社会経験ありなしでクラスを分けており、高校を出たばかりの子供と一緒という事はない(ので安心して)。現在の最高齢は60歳。去年、70歳で卒業して、すぐ就職した。
  • 刑務所など色々な施設で栄養士の配置が必須になっており、被災地の炊き出しには栄養士の資格が必要なので、自衛官が入学してくる。

ちょっと驚きでした。栄養士の需要って高いんですね。それと栄養士=佐伯だったので、現在も試験免除なんて、信用があるんだなあ。被災地の炊き出しも言われてみれば、そうですね。石原軍団にも栄養士がいる(同行している)のかな?

区役所の方のイントロから、本チャンの講義が始まり、

  • 自分(講師)の名前は、ハトヤの伊東、ハムの伊藤ではない(ややウケ)。生徒はキャサリンと呼ぶ。ベネチアで運河に落ちて、新聞に載ったことがある。映画「旅情」でキャサリン・ヘップバーンも運河に落ちたから(スベったような。1955年の映画なんて、親すら生まれていない学生からそう呼ぶかな?)
  • 今日は、世界の食文化を見て、日本ではどうするか?日本の食料はどうなのか?を話していく。

 

  • 日本の食文化は和洋折衷。(取り入れたがり、取り入れ上手ってことかな?)
  • 江戸時代、たんぱく質と言えば、大豆と魚。
  • 玉川上水から綺麗な水が引かれていた。
  • 肉は食べない。ヨーロッパは狩猟民族で日本は農耕民族。狭い棚田を耕作するのに、農作家畜を入れられないので、全て人力で行っていた。(家畜がいなかった、だから食べなかったということか?)
  • 大豆を工夫して食べる、食術(しょくじゅつ)が発達した。
  • 海外からの取り入れすぎ、考えなく取り入れることは良くない。肉を生で食べるのは食中毒のもと。日本の風土に合わない。イギリスでお寿司が流行。寄生虫のトラブル。
  • 身土不二(しんどふじ、地のものを食べる。
  • 国際化の根底にあるのは、日本の自給率が38%、大半を海外から輸入。
  • 1945年、ひとつのおにぎりが原因で歌舞伎役者が殺される事件があった。食料配給の頃、買い出しに来た女性が多数殺害される事件があり、犯人の女性への誘いは「さつまいもが帰る農家を紹介する」だった。そんな「飢餓」の時代が日本にもあった。そして「飽食」の時代。風土にあった食文化の見直しを。

つまり、日本は綺麗な水の土壌で、農耕を営み、たんぱく質は主に大豆から摂っていたため、大豆の食術が発達した。しかし、食料自給率が低い現代、海外からの食料輸入と同時に、食文化(肉食)も入ってきている。しかし、よく考えずに取り入れると、それは日本の風土に合わず危険である。

  • 食文化の基本は「水」。硬水と軟水の2種類。
  • ヨーロッパは、高い山脈と、たくさんの長い川。アルプスに降った雨が浸透して、川に流れて、カルシウム、マグネシウムの多い硬水になる。
  • 地表も影響し、窪んだ地形のところはボルビック、軟水だったりするが、隣接地域はエビアン。
  • フランス、スイス、スペインなど、硬水はそのまま飲めないので、ワインを飲むようになった。(極論のような気もしますがね〜)
  • ワインは植物の実を発酵さる、発酵酒。赤は皮つきのまま、タネごと。皮の薄いところにポリフェノールを含む。お酒が飲めない人にはチョコレート。カカオにポリフェノールが含まれる。飲んで食べてばっかの印象のあるフランスは心臓病が少ない。フレンチパラドックスと呼ぶ。
  • カルシウム、マグネシウムをたくさん含む水を硬水と呼ぶ。コントレックスは1500mg/L以上!飲んだらオエってなるでしょ。ドイツは軟水、硬水入り混じっている。エビアンは中硬水。エビアンを長年飲み続けると、足の血管に石灰が溜まってくる。
  • 硬水を煮沸すると沈殿する。硬水で選択するとYシャツの襟が黒っぽくなるので、スペインでは雨の日に洗濯をする。雨は軟水なので。洗濯機も高い温度で洗えるモデルが多い(高温水で洗う理由は、何でだろう?)。塩を入れると、カルシウム、マグネシウムが塩に付着する(からいいのかな?)。
  • 日本は、100mg/L以下の軟水。軟水は出汁が取れる。
  • フランスで日本食が流行。パリの日本通りにレストラン多数。硬水では出汁が取れないので、カルシウム、マグネシウムを除去する装置を入れなければならない。ウォシュレットも硬水だと詰まってしまうので、ヨーロッパ仕様。
  • 硬水が悪いということではない。スープストック、エスプレッソに適している。肉を煮ると灰汁がカルシウム、マグネシウムに付着するので、肉が柔らかくなる。カレーにエビアンを使うと肉が柔らかくなる。
  • 各国、硬水を上手く使っている。その国、その国に食文化がある。
  • カエサルのクレメンティア(寛容性)は、食文化にも通ずる。

つまり、地形上ヨーロッパの自然水は硬水が多く、適した使い方はあるが、飲料水としては不適当であったことが、ワイン文化のひとつの背景である。

子供の頃、中東では、原油が一番安く、次にコーラ、一番高いのが水という話がまことしやかに話されていましたが、これだけだと、それに近い話ですね。

古代や中世の話とは言え、ワイン作るより、蒸留する方が簡単でしょうから。

まあ、硬水だから、だけではないという話は次回。

ではでは



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