仕事が休みの日にあべのハルカスで開催している北斎展を観に行った。
カッパさんと二人で。
最近のカッパさんは美術にも造詣を深め、
「行く?」と私が誘ったら「行く」と返事した。
平日なので美術展はガラガラだろうと予想していたが、
見事に裏切られた。
入場までの長蛇の列!!
お年寄りが多い!!
あーー前売り券を買っておいてよかった。
当日券を買うのも長蛇の列だったからだ。
20分ほど並んで美術展に入ったけど、ここも満員。
音声ガイドを利用している人が多くて、
そういう客はなかなか絵の前から離れようとしない。
係員も立ち止まらないように注意しているが、
なかなか前に進まないのだ。
でも、大体わかったきた。
じっくり鑑賞する二人組か三人組が何組かいて、
そこで渋滞が起こるのだ。
なのでそのグループを避けて先に進むと、案外早く回れる。
じっくり鑑賞組はそこら中に点在しているので、
すぐに避けるべし!
あとで空いているときに戻って鑑賞すればいいのだ
美術展マニアの友人は
「興味ある絵しか鑑賞しない」のだそうだ。
確かに全部の絵画を眺めて回ると疲れる。
そして、ほとんど記憶に残らない。
まず最初に絶対観たい絵を決めておけば、
記憶に十分に刻むことができる。
絶対に観たい絵が何なのかわからない場合は
とりあえず人の少ない絵を鑑賞して行けばいいのだ。
北斎展を観て気づいたこと。
70代以降の絵に評価が集まっていること。
90歳まで生きたようだが、
晩年になるほど絵に迫力が増している。
最期に「本当の絵師になりたい」と北斎は言ったそうだが、
もし100歳まで生きたらどんな絵が完成したのだろうか?
あと・・・
江戸時代と言えば歌麿のようなデフォルメされた人物画を想像するが、
北斎のタッチは現代とほぼ変わりない。
対象物を忠実に描いている。
あと・・・すごく細かい。
一枚の絵を北斎一人が描いたわけでなく、
北斎の描いた下絵を元に数名のアシスタントが仕上げるシステム。
いわば北斎プロダクションと言うヤツで今の漫画家の仕事場と同じだ。
北斎の娘であるお栄もそのプロダクションで才能を発揮したらしい。
美術展は人が多かったけどたっぷり鑑賞できて満足。
カッパさんは人の多さに圧倒され、不満ぶーぶーだった。
そう、美術展は閉館間際が空いているようだ。
これから閉館1時間前に行こうね、と必死で慰めた。
カッパさんの機嫌を取るべくカフェに向かった。
17Fのカフェ“チャオプレッソ”で美味しいカプチーノを飲んだ。
「展望台まで行かなくてもここの眺めで十分だよね」と
カッパさんは機嫌を直してくれた。
バカでよかった。
カプチーノに北斎の文字と「富嶽三十六景神奈川沖浪裏」が描かれてます♬
本当は私は展望台まで上りたかったんだけど、
「そうだね」と微笑むだけに留めた。
いつか私一人で上ってみよう。