車で20分ほど走ったところに美味しいピザの店がある。
特にマルゲリータが最高に美味しかった。
カッパさんとその道を通るときに、
「ランチをあのピザ屋で食べよう」と提案した。
ところが、店の前の駐車スペースは満杯。
っつーか2台しか置けないんだよね。
念のため、店のスタッフに尋ねると有料のコインパーキングを案内された。
カッパさんは首を振った。
無料で停められなければ、その店はパス。
そんな強いポリシーを持っている。
ケチとも言う。
店の席は予約できるが、駐車スペースの予約はできないらしい。
うーーーん残念だ。
と言うことは開店と同時に店に行かなきゃダメなのだ。
その日はしぶしぶあきらめた。
先日、ピザ屋の前を通ったとき、
駐車スペースが1台分空いていた。
ラッキー♪
と思い、カッパさんとスキップしながら店に入った。
今日こそマルゲリータピッツァを食べてやる!!
しかし、スタッフが険しい顔で出てきた。
どうやら13時から8名の予約が入っているらしい。
予約客が揃い次第、そちらを優先して料理を出して行くとのこと。
「注文いただいてもパーティの後にしか出せない可能席があります」
と告げられた。
私たちの前には3組の客。
そのうち2組が料理を待っている様子だ。
奇しくも現在12:30。
ピザは1枚ずつ巨釜で焼くので時間がかかる。
それは知っている。
これは賭けだ。
パーティの予約客の中に遅刻魔がいてくれればいいのだが・・・。
次はいつ来れるかわからないので、せっかくのチャンスだ。
意を決して店に入ることにした。
スタッフはともかく、マスターは物わかりのよさそうな人だった。
きっと私たちを優先してピザを焼いてくれるに違いない。
そう信じた。
なのでメニューを迷っている暇はない。
目についたオススメピザを頼んだ。
もちろんマルゲリータもね。
カッパさんは大食いなのでピザを2枚頼んだ。
13時に近づくにつれて、パーティの予約客がちらほらと、
店に現れはじめた。
ちくしょー、几帳面な奴らめ。
もっとのんびり来たっていいのにさ。
そして13:10分頃には全員が着席しやがった。
でも、パーティコースなので最初はオードブルのはず。
まだ猶予はあるよね・・・と不安に思っていたら、
ちゃんと私らのピザ3枚間に合った。
よかった・・・。
カッパさんは機嫌がいいのか悪いのかわからないが、
ずっと黙々とピザを頬張っていた。
会計は4000円を超えた。
どうやら値段を見ずに高いピザを注文したようだ。
ショック!
マルゲリータも以前のリーズナブルなものでなく、
ワンランク上の高級なチーズが載ったものを食べたようだ。
安い方が美味しかったよーーー、とほほ・・・。
さて、ここで一つ疑問に思う。
果たして店のスタッフの対応は正しかったのだろうか?
私個人の意見としては、私たちの入店は断ってほしかった。
もし店に入ってピザが出てくるのに1時間半も待たされたら、
怒り狂うと思う。
でも店側からしたら「ちゃんと説明したでしょ?」となるもんね。
今回はたまたま運が良かっただけだ。
でもね、ピザが出てくるまでドキドキしっぱなしだった。
出てきてホッとしたものの、ゆっくり味わう余裕はなかった。
おまけにメニューを吟味する楽しさも味わえず、
意に反して4000円も散財してしまった。
そこで店への要望。
席と駐車スペースも予約できるようにする。
パーティの予約が入っている場合は、入店を断る。
・・・だって、ピザ職人1人だよ?
まわらんよね。
万一、後回しにされたら店の評判が悪くなるよ。
できるだけ客を入れたい気持ちもわかるが、
ここは心を鬼にして断った方がいいよ。
予約優先は当然だもの。
私らは車を無料で置ける店が好きなんだ。
ただそれだけの、ケチなしみったれた夫婦なのさ。