カッパの女房

縁あってASDのカッパさんの嫁になりました。
カッパさんの飼い主・・・いや嫁として日々修行中です。

バースデープレゼント

2021-06-16 09:24:30 | 日常のあれこれ


先日、カッパさんの誕生日だった。

特になんのお祝いもしなかった。

ただ百貨店で蕎麦を食べた後、

カッパさんが文具コーナーでグリーティングカードを

興味深そうに手に取って眺めていた。

最近のカードは凝っていてライトも光るし、

メロディも流れる。

種類は沢山あるのだが、1種類だけ売り切れていた。

それは妖怪のカードだった。

一つ目小僧や化け猫、唐傘おばけ、そして河童が

楽しそうに縁側で踊っているものだった。

「やっぱりな。これが一番クオリティが高そうやもんな」

とカッパさんは手に取って眺められないことが悔しそうだった。

あんな寂しそうなカッパさんの顔を見ると、

プレゼントしてあげたくなるのが人情だ。

なってたってカードに河童もいるのだ。

と、思いながらも私はそんなことをすっかり忘れて1週間が経った。

ふと思い出してネットで調べてみた。

手掛かりはグリーティングカード、光る、メロディ、妖怪・・・

そんな感じ。

便利だね。

色んなサイトで探しまくって、ようやくメーカーが判明した。

サンリオ。

なんと大手文具メーカー。ファンシーグッズの金字塔だ。

そう言えば妖怪キャラクターのフォルムが丸かったな・・・。

メーカーがわかればすぐアマゾンでヒットした。

残りあと1点。

すぐクリックした。

2日後、玄関を開けたら置き配してあった。

私は出かける寸前だったので、段ボールを靴箱に隠した。


さて私が帰宅すると、カッパさんが

「この段ボール箱、何頼んだん?」と手に持ってきた。

あーー内緒にしておこうと思って隠していたのに・・・。

めざいとい奴め!何で靴箱開けたかなぁ。

勝手に箱を開けるカッパ。

すると「またーこんなもん買ってーーほんまにー」と怒り出した。

「1760円(税込み)もするやんかー」と言いながら

勝手にビニールも破いている。

それが、人にあげるものだったらどうする?

カッパさんは怒っている態度とは裏腹に、

さっさとリチウム電池をカードにセットして、

メロディボタンを押した。

B6サイズほどのカードだが日本の技術はすごいな。

あたりが一変して、幻想的なムードが漂う。

カッパさんは気に入ったようで、

何度も何度もその世界感に浸っていた。

メロディが終わるとライトも消えて、

カッパさんが必ず「よう出来てる!」と絶賛するのだ。

やっぱりカッパさんは喜ぶと思った。

1760円は高くなかった。

カッパさんは勝手に妖怪コーナーを棚の上にこしらえて、

そこにカードも飾って悦に入っている。

そして妖怪のメロディをずっと鼻歌で歌っている。




カッパさんは50代も後半戦に入った。

でもカッパさんを見ていると、

精神年齢は年をとらないんだとつくづく思い知らされた。

コメント
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