1/9(土)木更津市の中島海岸で開催された、約300年も続く梵天立てをツレと撮影して来ました。今年はコロナ禍での開催なので、感染予防が徹底され梵天を海に立てる若者もマスクを付けています。
神事の開始は午前7時、漸く辺りが明るくなってきました。会場の左手にはアクアラインと富士山がクッキリと見えていました。対岸のビルに朝日があたり不思議な光景です。
梵天は中島地区の6つの町内の若衆が約5mの竹に御幣を付けた「梵天」呼ばれる物を海中に立てる儀式です。参加する男子は今年成人になった若者が原則ですが、少子高齢化のため成人男子が少なく、毎年参加する若者を集めるのに苦労しているようです。
6町内の若者は襷や鉢巻の色が異なり、海中に立てる梵天も徐々に沖に立てなくてはならず後になるほど大変です。
この日は風も強く気温も1.4℃、とにかく寒い日でした。そんな中厳寒の海に元気よく入る姿に感心しました。海から上がってくる顔は爽やかで、笑みを浮かべている若者もいました。
梵天立て会場の横に在る水神宮では、沢山の行人が法螺貝を吹きながら般若心経を唱え五穀豊穣・大漁を祈願しています。そして最後の町内は鯨区。梵天を持つ3人を見て驚きました。
防寒着を着てその上に行人用の白い服を着ていたのです。鯨区では参加する若者がいなくて世話人たちが参加との由。海には入らず梵天は手すりに括り付けるだけでした。残念でしょうね。国指定無形民俗文化財の「梵天立て」も後継者がいなくて大変です。