お笑い芸人で作家の又吉直樹さん(36)の芥川賞受賞後第1作となる新作小説「劇場」を掲載した文芸誌「新潮」4月号が、1万部増刷される。出版元の新潮社が8日、発表した。7日に発売された同誌は文芸誌としては異例の初版4万部が発行されたが、売り切れ店が続出したためという。

 又吉さんは2015年、初の本格小説「火花」を発表し、同年の芥川賞を受賞した。2作目となる「劇場」は東京・下北沢が舞台。大阪から上京し、無名の劇団を主宰する主人公のうだつのあがらない日常や彼女に寄生するふがいなさなどを活写した青春恋愛小説だ。5月に単行本を刊行するという。