なぜ永谷園が飲料? しかもビアードパパ味! 実は…グループ会社でした 買収・コラボの狙いを聞きました
シュークリームで知られる「ビアードパパの作りたて工房」とのコラボ飲料が、本日21日に発売されます。シュークリーム味というのも驚きですが、発売元が「お茶づけ海苔」で知られる永谷園という点も意外です。実は、ビアードパパの運営会社は、永谷園のグループ会社なのです。どういった経緯で買収し、今回の新商品につながったのか? 永谷園に聞きました。(若松真平)
【画像】永谷園の缶みそ汁「1本でしじみ70個分のちから」はこちら。このみそ汁とコラボしたラーメンも
JR東日本ウォータービジネスが運営するエキナカ自販機acureの一部で21日から発売される缶飲料「ビアードパパの飲むシュークリーム」。
ビアードパパのシュークリームで使われている人気のクリームを忠実に再現し、手軽におやつ感覚で楽しめる点が売りで、4月下旬からは販路を拡大する予定です。
永谷園はこれまでにも「1本でしじみ70個分のちから 缶みそ汁」「『冷え知らず』さんの生姜チャイ」といった缶飲料を販売していますが、いずれもホット用。今回が初めてのコールド飲料です。
なぜ初のコールド飲料にグループ会社のシュークリームを選んだのか? そもそもなぜ缶飲料に取り組んでいるのか? 永谷園の広報担当者に話を聞きました。
――ビアードパパの「麦の穂ホールディングス」を2013年に買収した狙いは
「食に対する姿勢や企業風土など、親和性が高いと感じていました。商品開発力やブランド力といった強みがあり、同じ食品事業ではありますが主力商品が異なっています。チルドデザート市場は大きな伸びが見込まれており、当社がさらなる成長路線を描いていくための可能性を感じたからです」
――買収した狙いとして海外展開があるといわれています
「麦の穂HDは海外にも展開しています。永谷園として海外事業を推進していくため、麦の穂の販売チャネルを活用した販路の拡大や、『クール・ジャパン』という日本食に対する海外の好反応を受け、海外事業においても非常に大きな可能性を持っていると判断しました」
――永谷園が缶飲料に取り組む狙いは
「メニューもシーンもますます多様化する現代において、『調理が必要』『食卓で』という枠にとらわれない食シーンの提案をする上で、缶飲料も発売しています」
――今回のビアードパパとのコラボの経緯は
「新しい缶飲料を検討する中でコラボが決まりました。まずは『コールド飲料を開発しよう』というところから始まり、スイーツ系飲料が男性に意外と人気があるというデータを得たため、それであれば弊社グループで人気のスイーツブランドで、ということになりました」
――グループ会社とのコラボ商品は過去にもありますか
「2011年から藤原製麺(北海道旭川)で当社とのコラボ商品をいくつか販売しています。最近では『1杯でしじみ70個分のちから』シリーズとコラボした『1杯でしじみ70個分のちからラーメン』が大変好評です」
――注目してほしい点は
「今回の缶飲料は、メニューのユニークさから注目をいただいているので期待しています。『シュークリームがドリンクに!』という、おいしくたのしい感覚を味わっていただければと思います。ぜひ楽しんでください」
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単なるウケ狙いというわけではなく、永谷園の将来を見据えたコラボ商品のようです。
シュークリームはおいしいけどどうなんでしょ話題性で買ってみたい