10年ぶりに南極に出現!ウロコみたいな海氷「ドラゴンスキン」
「ドラゴンスキン」と言っても、ゲーム(モンスターハンターシリーズ)の話ではない。南極で10年ぶりに出現した龍のウロコのような形をした海氷現象だ。
オーストラリア・タスマニア大学の南極研究チーム(IMAS)は今年4月上旬、太平洋に面したロス海への航海探査中に、この不思議な形の海氷が海一面に広がる光景に出くわした。
ドラゴンスキンを生んだ犯人は、上空から猛烈な速さで下降する「カタバティック風」。ギリシャ語で「滑降」を意味する言葉が起源だが、日本では「筑波おろし」や「赤城おろし」など、山の名前についた「〜おろし」と似た現象。
冷たい上空の乾燥した空気が、ハリケーン並みの速さで吹き下すことで生まれるこの現象は、海水中の塩分濃度とも関係しており、南極に出現したのは10年ぶりだという。