世界2位の酸性度 エメラルドのカルデラ湖から蒸気沸き立つポアス山
先月下旬、過去最大規模の爆発的噴火が起こった中米コスタリカのポアス火山について、同国立火山観測所(OVISICORI-UNA)は19日(現地時間)、マグマ成分によって、鮮やかなエメラルドグリーンに染まった山頂火口湖の写真を公開した。
コスタリカの首都サン・ホセに近いポアス山は先月中旬ごろから水蒸気爆発が相次ぎ、22日には過去最強クラスの噴火が発生。
噴火の瞬間、山頂火口のカルデラ湖では、高温の熱水が一瞬にして吹っ飛び、火口周辺の溶岩ドームもこなごなに崩壊。火口から飛来した噴石が当たって、ふもとの太陽光パネルに穴が開いたり、観測機器を搭載したやぐらが倒れるなど、ものすごい威力だったという。
19日に公開された火口付近を写した写真を見ると、カルデラ湖からはさかんに水蒸気が立ち上り、上空1キロ以上の高さに上昇。白い水蒸気ガスの煙幕の間からも湖面のエメラルドグリーンや黄色い硫黄の色が見えていて、湖水の酸性度が高いことがわかる。
国立火山観測所は「この24時間も火山性地震が絶え間なく発生している。引き続き、いつ噴火してもおかしくない状態だ」として警戒を呼びかけている。