大ブレイクのハンドスピナー 遊びに夢中で飲みこんだ少女 米テキサス州
いま、欧米で大人気のハンドスピナーをご存知だろうか?日本にも紹介され、大ブレイクの兆し高まるこのおもちゃは、内部に組み込まれたベアリングによって高速で回転するハイテク・コマといったもの。
この説明だけでは「ただ回すだけで何が面白いの?」と疑問しか浮かばないのだが、そもそもは1990年代に筋無力症や自閉症の子供のために開発されたオモチャとあって、ストレスの解消や集中力が高まるなどの効果が期待されるとして、幅広い年齢層に受け入れられている。
一足先に大流行中の米国では「Fidget Spinners」と呼ばれて、多くのメーカーから2枚羽や3枚羽、円盤型などさまざまな形や素材のスピナーが発売されているのだが、最近、恐れていたことがついに起こった。10歳の女の子が、誤って部品の一部を飲み込んでしまったのだ。
テキサス州のケリー・ローズ・ジョニイクさんは5月13日、水泳教室から娘を連れて帰る車内で、彼女が窒息状態に陥っていることに気づいた。そのまま急いで救急病院へと飛ばしたが、手の施しようがなく、救急車でヒューストンの小児専門病院に搬送。
レントゲン撮影の結果、食道に車のタイヤのような形の金属がはまっていることがわかった。内視鏡を使った緊急手術の結果、取り出された部品がハンドスピナーの金属ディスクだと判明した。娘に問いただしたところ、汚れを落とすために近づいてよく見ていたところ、部品の一部が勢いよくはずれて、口の中に飛び込み、そのはずみで飲み込んでしまったという。
これだけ流行すると、安価な粗悪品も多数出回っていることからその危険性はかねてより懸念されていたが、改造したスピナーで授業中や公共の場所で遊ぶ子供も少なくないとか…。障害のある子供が楽しめるよう開発されたオモチャだからこそ、規制の対象になるような使い方は慎みたいものだ。