アリゲーターガー、電動工具で解剖 うろこが硬く
名古屋城外堀で捕獲された外来肉食魚のアリゲーターガーを22日、名城大の谷口義則准教授(魚類生態学)が解剖した。何を食べているのかなど、生態系への影響を調べることが目的だったが、胃の中には何も入っていなかった。
【写真】名古屋城外堀で捕獲されたアリゲーターガーの全長を計測する谷口准教授と学生=22日、名古屋市天白区の名城大
名古屋市から譲渡されたもの。同市天白区のなごや生物多様性センターで冷凍保存された個体を受け取り、名城大の研究室で解剖した。
胃からはえさを捕食した形跡が見られず、少なくとも捕まるまでの24時間は何も食べていなかったとみられるという。精巣が見つかり、オスと判明。精巣の大きさなどから推定5~10歳。ガーは50年ほど生きるため、若い個体という。うろこが硬く、解剖には電動工具を使った。
ガーは再び冷凍し、月内にも愛知県内の水族館に引き渡して標本にする予定。谷口准教授は「原産地から持ち出されると、目の大きさなど形態が変わることがある。有効な対策を立てるためにも、解剖で得た詳細なデータは貴重な基礎資料になる」と話した。(佐藤英彬)
増えている可能性は