What A Wonderful World

毎日の暮らしの中で、心惹かれたことを語ります。

万城目 学 『八月の御所グラウンド』(文藝春秋)

2024年06月27日 14時37分50秒 | 

去年の年末に子どもから貸して貰っていたものの、ずっと読めなかった万城目学さんの『八月の御所グラウンド』をようやく読み終えました。

(いや、読め始めれば一時間もかからず読めるのに、なんだってこんなに手にとるまで時間がかかるようになったのか、いまだによくわからないです。震災以来なのでそれのせいなんでしょうけれども、人生の半分以上を読書好きとして生きてきたのに、まったく読めなくなったのは我がことながら未解決事件のようなもやもやがあります。)

「十二月の都大路を上下(カケ)ル」「八月の御所グラウンド」の二作品の短編が収められています。駅伝と野球という、どちらも大好きなスポーツが題材でたまらんかったです。

私は『ホルモー六景』などの、万城目さんの描かれる女性の心情やまなざしが好きなんですが、今作もとても良かった。

なによりも「生きて、野球がしたかった」彼らの想いが、ちゃんと伝わっていくさまに泣けてしょうがなかったです(五十半ばのおばさんがグズグズ鼻をかみながら読みました)

京都の暑さと青年期の熱情と人の切ない願いの熱。万城目さんの軽やかなのに一文字一文字かみしめるような意味が込められた文章がいいです。

今作の直木賞受賞が発表されてから、読書感想が多数ネットにアップされていて読んだんですが、なかに映画「フィールド・オブ・ドリームス」を思わせると書かれていた方がいて、嬉しかったです。公開当時映画館で観た時からずっと大好きな作品で、あの夢のような?ラストの顛末が、私も重なりました。

読み終わって、とても幸せな気持ちになりました。万城目さん、良いお話をありがとうございました。

 

ところで、もう万城目さんの新作『六月のぶりぶりぎっちょう』が今週発売になりました。紹介文に’シリーズ第二作’と書かれているんで、これ12ヵ月を全部あてはめたお話が書かれるのかもしれませんね、すっごい楽しみです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「時ひらく」(文春文庫) 三越をめぐるデパートアンソロジー

2024年03月07日 18時37分06秒 | 

 '350年の時を刻む老舗デパート'三越を題材にした短編集なのですが、私的に執筆陣がどストライクな作家さんばかりで、たまらず買いました。

特に伊坂幸太郎さんの「Have a nice day!」が、生まれ育った街にある仙台三越が舞台のお話で、一番町の臨場感がたっぷりでした。お話の前半と後半が如何にもな伊坂ワールドの振り幅で面白かった!今度三越に行ったら、ライオン像を撫でてしまいそうです。

登場する三つの神社のうち、三越と藤崎のは学生時代にお参りしたはずですが、フォーラスのは行った事が無いんです。ちょうどフォーラス改装にあたって、神社はどうなるのか?と言う記事が地元紙に載ったばかりでした。これを機会に良い方向へいけば良いんですけど。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オーソン・スコット・カード「無伴奏ソナタ」(早川書房)

2024年02月28日 09時28分27秒 | 

 夕べ、なにげなくXの話題のキーワードを見ていたら「無伴奏ソナタがミュージカル化」という文字が目に入り、まさかあの「SF小説の無伴奏ソナタ」じゃないよな~と思ったら、そのまさかでした。

★「ステージナタリー / 平間壮一主演でキャラメルボックス「無伴奏ソナタ」ミュージカル化」

( https://natalie.mu/stage/news/562750 )より引用

平間壮一が主演を務める「無伴奏ソナタ -The Musical-」が、7月26日から8月4日まで東京・サンシャイン劇場、10・11日に大阪・森ノ宮ピロティホールで上演される。

これは、演劇集団キャラメルボックスの代表作「無伴奏ソナタ」を初めてミュージカル化するもの。アメリカのSF作家オースン・スコット・カードの短編小説を原作とする本作では、すべての人間の職業が幼児期のテストで決定される時代に、音楽の天才として見出された男クリスチャン・ハロルドセンの壮絶な人生が描かれる。

・・・・・・・・

↓ 本棚から引っ張り出してきました。収められている短編がどれも好きで、繰り返し読んでいるせいで、たいぶくたびれています。発行は昭和六十年ですよ、びっくり~!

オーソン・スコット・カードというと、一般的には「エンダーのゲーム」シリーズの作者という事で有名だと思うんですが、私はこの本を買うまでそれを知らず、あとからここに収録されている「エンダーのゲーム」が元になっていると知りました。

 

↓ あとがきの最後に、短編が雑誌掲載された年が載っているのですが、「無伴奏ソナタ」は1979年、いまから45年前の作品でした。

私が当時、この本を書店で手に取って買おうと思ったのは、裏表紙のあらすじに惹かれたからです。↑ 引用記事でも書かれていますが、禁じられた音楽を聴いてしまってからの悲劇が辛いんですが、お話の最後の救済が素晴らしくて、繰り返し読んでいます。

初めて読んだ時から、「王の食肉」(グロ注意)を映像化したら凄いだろうなと思っているんですが、今となってはこのレベルの映像は普通にあるのかな。当時は王の為の行動+その後の描写がショックでしたが、繰り返し読むとじわじわと染みてくるような怖さがある短編です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

作家 原 寮さん死去

2023年05月11日 09時38分49秒 | 

 今朝の新聞で、原 寮さんが亡くなられた事を知りました。

大好きな作家さんでした。特に上記の二作品が好きで、初めて読んだ時の衝撃は忘れられないです。主人公・沢崎のキャラクターが素晴らしくて、会話や立ち振舞いが一貫してカッコイイとしか言いようがありません。ストーリーも救いようない事実を決して誤魔化さず、でも奥底にある優しさが添えられて胸がいっぱいになって、また読み返す、そんなお話でした。

今度はいつ次のお話が読めるかなぁ〜♪と楽しみに待てる作家さんでした。

心からご冥福をお祈りします。素晴らしい作品をありがとうございました。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ムツゴロウ」畑正憲さん死去

2023年04月06日 13時01分46秒 | 

 私は動物が好きなので、エッセイや写真&お話の「絵本」は、発売されるとほぼ買っていたように思います。テレビ番組も大好きでずっと観ていました。多感な十代の頃に出会えて良かったと思います。畑さんが投げかけてくる動物と人のと関わりへの問題提起の言葉に、自分なりに様々に考えたものです。

でもエッセイを読んでいて、なにより畑さんの愉快?個性的?な感覚が面白かったのですよね。

万年筆にこだわりがあるけれども奥様しか解読できない悪筆だったとか、島に住んでいた頃の贅沢は対岸の日本料理店へ出かけて美味しいものを食べることだった話とか(クジラの尾の身が最高に美味しいとこれで知りました)いろんな種類の馬を飼っていたけれども、馬喰さんたちから繁殖させるだけでなく売り買いしなければ馬と共に生きていることにならないと叱られた話とか、ゾウ使いになるべく修行に行って猛烈に辛いカレーを食べた話とか、「どんめい」と名付けたヒグマと暮らした話とか、こうやって書いていても、あとからあとからお話が思い出されます。

さまざまな動物を飼育する毎日の苦労や喜び、一緒に暮らす仲間?スタッフ?との人間模様など、本当に読み応えのある畑さんのエッセイでした。

いまの世代が読まれるとなんだこりゃと思うような昭和の価値観で書かれているので、安直にはお勧めできませんが、それでも畑さんの動物への惜しみない揺るがない愛情を感じられるエッセイを読んで欲しいなと思います。

そのエネルギッシュな存在はひとつのアイコンでした。どうぞ安らかにお休み下さい。

☆「ムツゴロウ」畑正憲さん死去北海道に「動物王国」より引用
gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/kyodo_nor/entertainment/kyodo_nor-2023040601000565

 動物との交流を描くテレビ番組などに出演し、「ムツゴロウ」の愛称で親しまれた作家の畑正憲さんが5日午後5時53分、心筋梗塞のため北海道中標津町の病院で死去した。87歳。福岡市生まれ。葬儀は親族で行う。喪主は妻純子さん。

東京大理学部卒業後、学習研究社(現学研ホールディングス)に入社して動物記録映画を製作。1968年に退社して著作活動に入り、同年「われら動物みな兄弟」で日本エッセイスト・クラブ賞。「ムツゴロウの博物志」や「ムツゴロウの青春記」「ムツゴロウの動物交際術」などの著書多数。

北海道に「動物王国」をつくりイヌやクマなどさまざまな動物と共に暮らした。動物王国を舞台に80年に放送が始まったフジテレビの「ムツゴロウとゆかいな仲間たち」シリーズは20年以上続く人気番組に。世界を旅して動物に親愛の情を示す姿も共感を集めた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第168回 芥川賞 は、井戸川射子さん『この世の喜びよ』&佐藤厚志さん『荒地の家族』の二作!

2023年01月20日 09時13分11秒 | 

 井戸川さんは高校の国語の教師、佐藤さんは仙台丸善の書店員という、お二人共二足の草鞋で創作活動をなさっているのが凄いです。

(すみません、井戸川 射子(イドガワ イコ)さんのお名前を、最初は読めませんでした。作家であり詩人でいらっしゃるんですね)

☆「2作は対照的な世界、最後に小さな光芥川賞・堀江敏幸さん講評」より引用

gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/entertainment/mainichi-20230120k0000m200001000c

 第168回芥川賞(日本文学振興会主催)は19日、井戸川射子さん(35)の「この世の喜びよ」(群像7月号)、佐藤厚志さん(40)の「荒地の家族」(新潮12月号)のダブル受賞となった。

佐藤厚志さんの「荒地の家族」は、東日本大震災という「災厄」後の宮城県亘理町で造園業を営む男性が主人公。癒えることのない傷痕を前にした日常の中で、人の生と死を見つめる作品だが、震災後10年の世界をリアリズムの手法で正面から、てらいなく描いた点が評価された。時を重ねて生まれる「きしみ」をまっすぐに受け止め、常に主人公が自分の肉体を通じて言葉を発している。震災にここまでまっすぐに向き合い、直球で書き切った小説は今までなかったのではないか。そこも評価のポイントだった。それは10年という時間がなせること。時を経て熟成されたということではなく、言葉がそういう表現を必要としていた。そして、そういう表現を必要としている人が正しく語られた、と理解している。

・・・・・・・・・・

 地元の作家さんなのに、私は佐藤さんのお話は読めないので、皆さんぜひ買って読んで下さい。(ハードカバーの売上が有ると書店員さんは嬉しいそうです)震災から12年もたったのに、まだそんな事言っているのと思われるかもしれませんが、私は震災を書いたお話も映画もドラマも、読みたくないし観たくないんです。

一晩中真夜中の雲が火災で赤かった門脇の跡地にできた、復興祈念公園にも行きたくないです。一度だけ、車で近くを通りましたが、様々な事が思い出されて辛くて見れませんでした。あの日の午前中まであった世界が二度と戻らない辛さ、泥まみれで余震に怯えて暮らした毎日、そうものは薄れましたが消えません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

佐々木 鏡石『じょっぱれアオモリの星』(スニーカー文庫)

2023年01月06日 13時52分24秒 | 

 ツ〇ヤに3冊しかなくて焦りました、買えてよかった~。しかしこの本をライトノベルコーナーで探している間、どの本も表紙絵のキラキラ具合が半端なくて、目がちかちかしました。 

面白かったし感動しました。作者さん巧いよね、よくもこう短い文章にまとめるなぁという印象です。

誉め言葉なんですが、これは二次創作ですわ。読む人の脳内に、登場するキャラたちや土地の外観や説明がもうあるんですもの、一時創作で延々とページを連ねる必要がないから、さくさくとお話が進みます。私はライトノベルをほとんど読んだことがないので、余計にそう感じるのかもしれません。

さすがに津軽弁はさくさくとは聞き取れない&読めないのですが、宮城県民なので、ゆっくりだとニュアンスがわかりました。

 

↓ 書籍化されたお話の続きもあるので、興味のある方はどうぞ♪

★「小説を読もう!佐々木 鏡石『じょっぱれアオモリの星』」( https://ncode.syosetu.com/n0719hb/ )

↓ 愉快なPV いつかアニメ化して欲しい気持ちが爆発します♪

★「【スニーカー文庫公式サイト】特設ページ」( https://sneakerbunko.jp/series/aomori/ )より引用

【スニーカー文庫】「わんつか、なにへってるが、ほでねども」【『じょっぱれアオモリの星』PV】

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

石ノ森萬画館にて「十二国記」山田章博 原画展が開催!

2022年12月15日 09時03分15秒 | 

 びっくりしすぎて、記事を読んだ当初は「なんで”あの十二国記の原画展”を、こんな辺鄙な場所で開催するの?」という考えしか浮かびませんでした。企画された石ノ森萬画館&新潮社の皆様方すみません。「東北初」なんですって・・・なんか嬉しすぎて、展示会場で挙動不審になりそう、まずは落ち着いてゆっくり歩くことからしなきゃ。

★「石ノ森萬画館 / 【第88回企画展】「十二国記」山田章博 原画展(2023.1/21~4/9)」

( https://www.mangattan.jp/manga/exhibition/21088/ )より引用

会 期:2023年1月21日(土)~4月9日(日)
時 間:9:00~17:00 ※入場は閉館時刻の30分前まで
会 場:石ノ森萬画館 2階企画展示室
休館日:毎週火曜日 (ただし3月21日、3月28日、4月4日は開館、3月22日(水)は休館)
観覧料:大人900円/中高生600円/小学生250円/未就学児無料(常設展観覧料含む)

1991年刊行の『魔性の子』からはじまった、小野不由美氏による異世界ファンタジー小説「十二国記」。その壮大な世界観を30年以上にわたって美麗なイラストで彩ってきた、山田章博氏の原画展を開催します。

東北初となる本展覧会では、150点以上の直筆原画が集結。2022年9月刊行の『「十二国記」画集《第二集》青陽の曲』に収録されている「新潮文庫」《完全版》の装画・挿絵作品を中心に、「講談社X文庫ホワイトハート」版の装画・挿絵、グッズ・イベント用の描きおろし作品に加えて、初公開となるラフ画も特別展示し、「十二国記」シリーズの30年史を辿ります。

美麗で繊細かつ圧倒的な迫力と躍動感で描かれた壮大な山田章博氏の作品世界の軌跡をぜひご体感ください。

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

作家・津原泰水さん死去

2022年10月05日 13時37分04秒 | 
 闘病中でいらっしゃったんですね、残念です。私にとっては”『異形コレクション』の作家さん”というイメージが強いです。どの作品を読んでも、赤黒い血がびちゃびちゃと漏れ落ちてくるような文章ばかりでした。心からご冥福をお祈りいたします。
 
☆「ブラバン」「11 eleven」「ヒッキーヒッキーシェイク」などの作品で知られる作家の津原泰水(つはら・やすみ)さんが病気のため2日、亡くなった。58歳。
 
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

どの作品を参考にしたのかな~?

2022年09月09日 13時35分54秒 | 

 

★「朝日新聞 / 三谷幸喜のありふれた生活:(1101)「鎌倉」へ、長い旅でした」

( https://www.asahi.com/articles/DA3S15410716.html?iref=pc_rensai_top_chumoku )

より一部引用

台本は書き終わりましたが、オンエアは十二月まで続きます。最終回はかなりの衝撃。今までこんな終わり方の大河ドラマはなかったはず。参考になったのは、アガサ・クリスティーのある作品。どうぞお楽しみに。

・・・・・・・・・・・・・・・

 私は即座に『カーテン』だ!と思ったんです。強大な敵を欺くのに、綿密に仕掛けをほどこしたポアロの最期が重なるかなと。

ですが、コメント欄を読むと『そして誰もいなくなった』を挙げている方がおられますね。作中の狂言回しのアイテムがタイトルの「13人」で使われていますものね。

”最終回はかなりの衝撃。今までこんな終わり方の大河ドラマはなかったはず。”というヒントと、北条義時の最期が急死だった(毒殺などの所説がある)を膨らませて、『アクロイド殺人事件』かもしれないです。

そもそもが、義時の死でドラマが終わるとも書いてありませんし(承久の乱がクライマックス?からの最終回?)どちらにせよ三谷さんですから、そう簡単な終わりにはならないでしょうえね~、楽しみです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『地球の歩き方 / 日本 2023-2024版』(株式会社学研プラス)

2022年09月06日 13時58分52秒 | 

 「地球の歩き方 ムー」は、辛うじて買うのをこらえたんですが、これは見た瞬間に欲しくてたまらなくて、貯めていたT-ポイントを全部使って&現金で買いました。

★『地球の歩き方 / 日本 2023-2024版』(株式会社学研プラス)

 

 

カバーを外したら、裏表紙に”知らなかった日本を読み もっと日本を好きになり また日本を旅したくなる。日本の魅力がこの一冊に。”と書いてあって、あ~まったくそのとおり!ほんとこのシリーズの存在意義って、これに尽きるよなぁと思いました。

昔はイギリスとかフランスとか興味のある国の「歩き方」を、図書館で何度も借りて読みました。観光地もですが、小説や映画の舞台になった土地の話とか、地元のイベントや風習などの細かい話が書いてあったりして、読むところがたくさんあって大好きでした。

お恥ずかしい話なんですが、わたし、四十七都道府県及び東京二十三区の名前や場所が、正しく言えません。(漠然とは分かっているんですが)

なので、日本の事がここまでこと細かく丁寧にかいてある本を手にできてとても嬉しいんです。まだ自分の住まう東北地方を読み始めたばかりですが、じっくり全国を読んでみようと思います。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マーサ・ウェルズ 『マーダーボット・ダイアリー』シリーズ

2022年08月25日 09時47分42秒 | 

 SF小説好きの長男に、ゆうきまさみさんが面白いってつぶやいてた作品知ってる?と聞いたら、もう読んでるよ~面白いよ~と返事がきて、じゃあ読み終わったら貸してねと言ったのは、まだ一作目の上巻が発売された頃でした。

その後、長男が仕事が多忙なのとコロナ禍で帰省できずにいて機会がなかったんですが、とうとうお菓子と一緒にシリーズ四冊を送ってくれました。

マーサ・ウェルズの『マーダーボット・ダイアリー』シリーズ めっちゃ面白いです。

ずっと小説を読めなくなっていたんですが、二日で読んでしまいました、ちっとも苦じゃなかった。久しぶりに物語の面白さに惹きこまれて時間が飛ぶ、読書の楽しさを体感しました。

主人公のマーダーボットこと”弊機”のキャラクターが、とにかく好ましい、魅力的。人間との係わり方を悩むシーンを読んでいて、うっすらと「スタートレック」のスポックを思い出しました。

『ネットワーク・エフェクト』のラスト近く、異星遺物汚染の元凶と対峙するはめになった場面、ずっと見たかったけど見たくなかった的な怖さが良かったです。弊機を助けようとする人間たち&”友だち”と、その行動を知った弊機のシーンには、『マーダーボット・ダイアリー』からの長く積み重ねてきたエピソードのぶんだけ満足感がありました。

『逃亡テレメトリー』は短編が三つ収められているのですが、表題作は殺人犯を探すミステリー?で、大昔に読んだシャーロックホームズのSF版を思い出させました。あとがきによると、作者さんはこのシリーズをさらに三冊執筆する契約をかわしたそうで、すっごく楽しみです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

佐々木 鏡石『じょっぱれアオモリの星』 書籍化企画進行中

2022年03月31日 16時06分28秒 | 

 ツイッターまとめサイトで小説のあらすじを読んで、ゲラゲラ笑ってしまった作品が「書籍化企画進行中」と発表されて、とても嬉しいです。

どうぞ無事に刊行されますように。そしてベニーランドに嵐を起こして欲しいです。

 

★「小説家になろう / 『じょっぱれアオモリの星』、書籍化企画進行中」

( https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/1032581/blogkey/2956401/ )より引用

2022年 03月14日 (月) 06:08

えー、作品中・Twitterの方ではご報告いたしました通り、
拙作『じょっぱれアオモリの星』につきまして、
書籍化企画進行中でございます。

一旦不人気で打ち切りにした作品が、
Twitter経由でバズりにバズり、
有名漫画家さんや声優さんまでもが「面白かった」と言ってくれ、
新聞取材が二回来て、
一か八か連載を再開したところ
書籍化企画が始動するまでに至ったのは
おそらく『小説家になろう』史上では初のこと、
全てのコンテンツにおいても類例のあまりない事態ではないでしょうか。
本当に皆様、ありがとうございます。

とりあえず、今後の続報をお待ちくださいませ。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
★「Toggetrまとめ / 津軽弁のせいで異世界ギルドを追放される『じょっぱれアオモリの星』、作者様までバズりが届いて困惑している様子。「なんで!?続編書けってこと!?」
( https://togetter.com/li/1837258 )
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第166回 直木賞は今村さん&米澤さんのW受賞!

2022年01月19日 20時57分29秒 | 

 とうとう米澤さんが直木賞を獲られましたー!

『ボトルネック』『折れた竜骨』等々、数々の素晴らしい作品を書かれておいでの作家さんが、ようやく受賞されたという感があります。長男が『氷菓』以来、ずっと作品を読んでいる好きな作家さんなので、おめでとう!とラインを送ったら、「仕事が忙しくて(受賞作品は)読めていなかったので、読んでみようかなー」と返事がきました。

受賞作の『黒牢城』は、漫画家のゆうきまさみさんが激推しされていた作品なのですよね~。あ~推しが推す作品が評価されてめっちゃ嬉しいです。

★「ゆうきまさみのはてしない物語 番外編 / l#黒牢城感想戦」( https://kadobun.jp/feature/readings/5n6ebius05c0.html )

 

そしてW受賞のもう一方、今村さんの受賞作は、ネッ友さんが推しておられたんですよ!さすがの目利き。

 

「直木賞」のニュース

 第166回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が19日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、芥川賞は砂川文次さん(31)の「ブラックボックス」(群像8月号)に、直木賞は今村翔吾さん(37)の「塞王(さいおう)の楯(たて)」(集英社)と、米澤穂信さん(43)の「黒牢城(こくろうじょう)」(KADOKAWA)に決まった。副賞100万円。贈呈式は2月下旬に行われる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

*今村さんのお名前を書き間違ていたので直しました。大変、失礼しました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

作家・僧侶の瀬戸内寂聴さん死去

2021年11月11日 14時59分51秒 | 

 私はいくつか瀬戸内さんの作品を読んだ後に得度されているので、やはり小説家さんという感が先にあります。僧侶となられてからの活動のなかで、震災の被災者を励まそうとされたお話が、私的にはどうにも納得のできないもので、それ以来作品や発言からは距離を置くことにしたのが、最後の思い出になってしまいました。(多くの人たちに広く慕われている方を相手にちっさいです)

ご冥福をお祈りいたします。

☆『作家・僧侶の瀬戸内寂聴さん死去、99歳…「源氏物語」「夏の終り」』より引用
gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20211111-567-OYT1T50102

 女性の情念を描いた数々の小説や「源氏物語」の現代語訳などで知られる作家で文化勲章受章者、天台宗僧侶の瀬戸内寂聴(せとうち・じゃくちょう)さんが9日午前6時3分、心不全のため京都市内の病院で亡くなった。99歳だった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする