昨夜、部活から帰って来た次男に、『精霊の守り人』が実写化されるよ~、バルサ役が綾瀬 はるかさんだよ~と教えたんですね。そうしたら、「イメージが違う」と断言。「もっとおばさんじゃないとあわない(バルサ、ごめんよ)」とケンモホロロでした。
確かにそうなんだけど・・・と、そのあとお風呂に入ったり、布団を敷いたりしながら、誰がバルサのイメージに合うかなぁと考えていて、ひらめきました!「私的には、女子テニス選手のクルム伊達さん」だと昨夜は書いたんですが、更に説得力のある女性が居ましたよ。
女子レスリング選手の
吉田 沙保里さん!ぴったりでしょう。身体がぶつかりあう激しい戦いを何千回と繰り返し、世界を歴戦し、何年も最強の強さを誇る吉田さん。その激しい人生が作ったお顔。素晴らしい身体。さぁ、脳内イメージして下さい。眼光鋭い吉田さんが、護衛する商人と荷物を守って短槍を片手に立っている姿を!ほらもう完璧にバルサ!
ただ残念な事に、当然ながら吉田 沙保里さんは女優ではないんですよねぇ。
以下、とりとめのないお話。
「俳優」って難しい職業だと思うんです。
たぶん、綾瀬 はるかさんも女優さんであるからには、ちゃんと作り上げて「バルサになる」と思うんですけど、どんな役を演じられても、その役じゃなくて俳優の〇〇ってイメージの人が居るじゃないですか。
ファンの人には申し訳ないんですが、私的にはSMAPの木村さんと香取さんは、どんな役を演じられても、木村さんと香取さんのままにしか観えないんですね。それが、朝のNHK連続ドラマ「花子とアン」の、蘭子の夫・一代で財を成した福岡の石炭王である嘉納伝助役を演じている俳優の吉田 鋼太郎さんは、伝助にしか見えない。というかもう伝助でしょ(笑)
「この役者さんが観たいから、その作品を観る」という楽しみかたもあるんですけど、「その役を観たいんであって、役者を観たいんじゃない」という気持ち、ありませんか?役者さんとしては、どちらが好いんでしょうね。
大昔、NHK大河の時代劇で、石坂 浩二さんが柳沢 吉保役を演じられていたのを観て、子ども心になんて憎らしい嫌な奴なんだ!と思い、一緒にドラマを観ていた母にそう話したことがあったんですね。そうしたら母が「そう観ている人に思うわせるくらい、演じている石坂さんの演技力が凄いんだね」と言ったんですよ。目から鱗でした。母にそう言われるまで、完全に脳内で石坂さんと柳沢吉保が一体化していたんです。あ、そうか、そういう見かたもあるんだと、初めて実感した瞬間でした。
多くの人が持つイメージそのままに完璧に演じる。まったくイメージが違うと批判される。従来のイメージを払拭した新しい人物像を創りあげる。俳優さん単独で映画やドラマや劇を作るわけじゃないですから、結局は監督だったりプロデューサーの最終決定のイメージになっちゃうんだろうな、だからぶつかるんだろうなと想像するんですが、きっとそういう創りあげること全てがたまらなく好きという人が「俳優」なんでしょうね。
映画「ハリー・ポッター」のハリー役のダニエル・ラドクリフさんとか、TVドラマ「X-ファイル」のモルダー役のデイヴィッド・ドゥカヴニーさんとか、あまりにも主演が長くて、はまり役すぎて、他の作品に出演しても、そのイメージが払拭できなくてもがいている役者さんをみると、気の毒な感じもするし、役者冥利に尽きる感じもあるし、難しいなァと私は思うんです。