SF小説好きの長男に、ゆうきまさみさんが面白いってつぶやいてた作品知ってる?と聞いたら、もう読んでるよ~面白いよ~と返事がきて、じゃあ読み終わったら貸してねと言ったのは、まだ一作目の上巻が発売された頃でした。
その後、長男が仕事が多忙なのとコロナ禍で帰省できずにいて機会がなかったんですが、とうとうお菓子と一緒にシリーズ四冊を送ってくれました。
マーサ・ウェルズの『マーダーボット・ダイアリー』シリーズ めっちゃ面白いです。
ずっと小説を読めなくなっていたんですが、二日で読んでしまいました、ちっとも苦じゃなかった。久しぶりに物語の面白さに惹きこまれて時間が飛ぶ、読書の楽しさを体感しました。
主人公のマーダーボットこと”弊機”のキャラクターが、とにかく好ましい、魅力的。人間との係わり方を悩むシーンを読んでいて、うっすらと「スタートレック」のスポックを思い出しました。
『ネットワーク・エフェクト』のラスト近く、異星遺物汚染の元凶と対峙するはめになった場面、ずっと見たかったけど見たくなかった的な怖さが良かったです。弊機を助けようとする人間たち&”友だち”と、その行動を知った弊機のシーンには、『マーダーボット・ダイアリー』からの長く積み重ねてきたエピソードのぶんだけ満足感がありました。
『逃亡テレメトリー』は短編が三つ収められているのですが、表題作は殺人犯を探すミステリー?で、大昔に読んだシャーロックホームズのSF版を思い出させました。あとがきによると、作者さんはこのシリーズをさらに三冊執筆する契約をかわしたそうで、すっごく楽しみです。