日々の出来事を写真と共に

身近に起こる出来事、感想を写真と共に綴ります・・・

進化の形

2016-07-28 | イベント
<日産リーフ>試乗記2

・キャンペーン実施中の日産リーフ(マイナーチェンジ版・30KWhタイプ)をモニターさせて頂けることになり、
7/20(wed)~7/27(wed)の8日間、様々なケースで試してみました。

・ちなみに現行モデルの前の24KWhタイプには2014年11月に試乗したことがあります。

・今回のマイナーチェンジのポイントは駆動用バッテリが24 ⇒ 30KWhになったことにより、
航続距離が公称値228km ⇒ 280km (JC08モード) に延びたことです。
このことが実走行でどれだけの余裕感につながるのか検証したいと思いました。

【2016.07.20(wed)】
近距離にてカーブとアップダウンの道を


・モニター開始時のインパネ表示。オドメーターの表示は2,644km。殆ど新車です。
お気遣い頂き充電量は100%、30分の充電を2回されたとのこと。この段階で航続可能距離は225kmと表示されています。
直前の運転パターンから推定された数値ですから、まずはこの値を実質的な航続距離と考えスタートです。


・外観上の変化はありません。
初日はお昼からの借用だったので近場の<浦富海岸>に向かう。


・往復50km程度で戻れる海岸沿いの県道155号線を走ってみる。
カーブとアップダウンがあるが、2年前にお借りした当時の感覚は残っていて取り回しは楽でした。
アクティブな運転をしても、心なしか残量表示の減り方は穏やかな感じです。

・鳥取に帰り<イオン鳥取店>で今回初の充電。
珍しく先客がおられ急速充電器が使えなかったので隣の普通充電器を初めて使用。
イオンさんではWAONカードでの認証が必要で、急速充電器は30分300円(WAON引き去り)、普通充電器は1h無料です。

①【充電前:74%/残154km】40分【充電後:79%/残166km】

・長く充電した割りに充電量は僅かです。出先では実用的でないのが分かりました。
今日の実走行距離は50kmでしたが、航続可能距離は71km減りました。
坂道が多かったこと、炎天下エアコンonでの駐車等がこたえたのでしょう。

【2016.07.21(thu)】
条件の良い道で長距離を走ってみる。

・島根県雲南市にある<龍頭八重滝>まで走ってみる。
片道約200kmの距離、一部自動車道のR9とR54でEVには負担のない走行と思われます。


・前日の充電は殆ど効果が無かったので出発後すぐに<道の駅 神話の里白うさぎ>にて充電。24h利用可能で無料は有難い。

・他ではあまり見かけないロックシステム。大きなレバーが使い易い。

②【充電前:70%/残152km】30分【充電後:94%/残201km】

・米子~松江~宍道を順調に走り雲南市掛合町に入ったので、滝に向かう前に一度充電しておく。
<道の駅 掛谷の里>です。初めて課金(510円)されるEVスタンドを経験しました。

③【充電前:17%/残34km】60分【充電後:95%/残193km】

・実走行距離は156kmに対して、航続可能距離は167km減りました。
自動車道での高速運転、炎天下エアコンフル運転等の要因があってのこの値はまずまず。
真夏の時期、一般的な走行で安心して走れるのは充電後160km位かなーと頭にインプットしておきました。

・八重滝を後にする。


・鳥取まで走れるかちょっと心配だったのでR9安来市の<道の駅 あらエッサ>を利用する。24h利用可/無料

④【充電前:49%/残116km】30分【充電後:99%/残233km(エアコンoffで240km】

・この充電スタンドは出力が44kWと高い為か短時間で効率の良い充電をするようです。
無事鳥取に帰った時点で、バッテリー残量は55%、残130kmもあったのでそのまま家に帰る。

【2016.07.22(fri)】
自動車道を中心に走ってみる。

・鳥取自動車道を利用して<南光ひまわり祭り>開催中の佐用町を訪ねる。


・佐用に向かう途中<道の駅 清流茶屋かわはら>で充電。
24h利用可能で無料だから早朝に利用したい時に大変助かる。然し仮に充電器に不具合が生じたらどうなるのだろう。

⑤【充電前:47%/残104km】95%設定で26分【充電後:96%/残212km】

・道の駅の店舗も空いていない早朝の時間帯、充電中はいささか手持無沙汰。
EVの充電時間中の有意義な過ごし方は? 課題の一つです。

・取説を読んでみる。

・センターコンソールは前モデルと同様

・モーターユニット

・Boseのスピーカーシステムが載った。

・佐用町のひまわり畑に向かう為、平福ICで自動車道を降る。
自動車道のみの実走行49kmで残150kmの表示。
高速走行ではpower表示が1~2目盛り上りますので-63kmは想定されることでした。


・帰路、R373沿いにある<道の駅 宿場町ひらふく>に寄ってみる。
状況によっては充電する予定でしたが充分帰れそうだったのでEVスタンドの様子をみるだけにする。


・こちらは今主流になっている有料・無人のEVスタンドです。
既にEVを保有している方の多くは会員登録をされていてカード認証によって充電しクレジット決済をすることに。
ETCカードの決済システムに近いと思います。

・私のような一見さんが使う場合は少々面倒。
スマホでEVスタンドの固有のQRコードを読みURLを取得。⇒ 決済する自分のクレジットNoを入力する。⇒ 充電条件(時間 or %)を入力する。⇒ ワンタイムのパスワードを発行してもらう。⇒ パスワードをEVスタンドのパネルキーにて入力、充電開始可能となる。私は実際の操作をしていないので多少の食い違いはあるかもしれませんが大凡はこんな手順。余分な手間がかかるのは間違いないところです。

・<道の駅 清流茶屋かわはら>で再度の充電をする。

⑥【充電前:28%/残72km】90%設定で37分【充電後:91%/残220km】

・午後買い物に出て<イオン鳥取北店>にて再度普通充電器の効力を再確認してみる。

⑦【充電前:75%/残160km】60分【充電後:85%/残181km】

・時間を掛けた割りに全く実用的でない結果。これは自宅等で一晩かけて充電する目的にて設置するものと思います。

【2016.07.23(sat)】
最も多いSituation:松江までの往復。

・松江に向かう前に<道の駅 神話の里白うさぎ>で充電。

⑧【充電前:70%/残145km】20分【充電後:86%/残181km】

・連日の暑さ、エアコンフル稼働でリーフには一番過酷な条件だったと思います。
ビールでも飲ませてやりたいくらい。

・松江での用事を済ませた帰り道、2日前に利用した<道の駅 あらエッサ>で充電。

⑨【充電前:17%/残40km】95%設定で30分【充電後:96%/残216km】

・鳥取帰着時には充電量の余力あり、そのまま家に帰る。
R9上に24h対応で無料の2つのEVスタンドがあるおかげで松江往復には不安がありません。

【2016.07.24(sun)】
冬場に良く利用するハチ北への道。

・兵庫県香美町村岡区にある<但馬高原植物園>へ…
R9上に蒲生峠、春来峠、笠波峠のアップダウンがあり、更にはハチ北高原のゲレンデPに至る登坂路での走行感覚と充電量の変化を試してみる。

・先回のモニターでも最初に利用させて頂いた<岩美町役場>で今日初めての充電。


・R9からは少し外れるが、新設の浦富ICで降りれば苦にならない場所。 又この近辺には24h対応で無料のEVスタンドは見当たらない。

⑩【充電前:34%/残76km】30分デフォルト【充電後:97%/残216km(エアコンoffで226km】

・但馬高原植物園への道すがら、登りでは俊敏な加速を楽しみ、長い下り坂ではエネルギーを回生し航続可能距離が延びるのを確認する。


・復路でも同じ<岩美町役場>を利用させて頂く。

⑪【充電前:51%/残124km】20分を手動設定【充電後:93%/残222km】

・岩美町役場を基点とした往復実走行距離が102kmだったのに対して、航続可能距離の減は92km。
一般国道を50~60km/hでおとなしく走ると電力の消費が少なく、峠道も上りがあれば下りあり充電前に穏やかな下りがあると、こういう結果になるようです。

【2016.07.25(mon)】
一級国道より少し条件の悪いR178を走る。

・天気具合が今一つなので、何処へ行くかは未定のまま豊岡方面に走る。
前日と同じ<岩美町役場>へ。鳥取から東方向に走る時、強い味方のEVスタンドです。

⑫【充電前:75%/残161km】10分を手動設定【充電後:94%/残202km】

・岩美町役場~自宅~岩美町役場を走って消費した分を補充する目的で10分間の充電をする。


・午後から鳥取で用事があり豊岡では雨にたたられたので<玄武洞>を見た後は<余部鉄橋 空の駅>を経由して引き返す。
帰りも岩美町役場で今回4回目の充電をし浦富ICから自動車道に入る。

⑬【充電前:33%/残76km】30分デフォルト【充電後:96%/残216km】

・スタート時の電流値は120Aにもなるので充電効率が良い。終了直前には50A以下になります。
岩美町役場を基点とした往復実走行距離が131kmだったのに対して、航続可能距離の減は126km。
今日は高速も坂道も無く、曇り時々雨で外気温と車内設定温度の差があまりなくエアコンも休み休みでした。
ですから納得の結果です。

【2016.07.26(tue)】
夜間走行を含む長距離ドライブへ。

・ガソリン車なら300km超から長距離ドライブだなぁと思いますが、EVでは200km位で充分長距離と感じます。
お昼過ぎに鳥取を出発し寄り道をしながら岡山・倉敷方面へ。鳥取自動車道を智頭ICで降りR53を走る。

・県境の黒尾は峠の前後、智頭町~日本原まで長い坂道が続いているのが近辺では珍しいと思います。
上り切った黒尾トンネルで航続可能距離は一旦80kmに。但し長~い下りにて120km迄戻る。
エネルギー回生 + 走行パターン予測によるものでしょう。こんなに残量が戻ったのは初めてと感じました。

・リーフの純正ナビにはEVスタンド位置登録がされていますが先回のモニター時よりグンと増えました。
残量50%を切ったところで沿道に予定外のEVスタンドを見つけて駐車したのですが何と火曜は定休日。
設置されているお店の定休日に合わせて休業なんですね。事前に調査したもの以外はあてに出来ないと思いました。

・当初予定していた<道の駅 くめなん>に立ち寄る。ここでまさかの土砂降りに遭遇。


・これまで大雨の中での充電作業は経験がなく、初めて感じたことですがスタンドの屋根は機器のみの雨よけであり作業する人のことまでは考慮されていないようです。接続に要するのは短時間ながらずぶ濡れになります。これは改善要望したい。

・充電開始の前には自動的に500Vをかけて絶縁試験を行います。
プラグが濡れていたので絶縁不良になるかと心配でしたが無事通過しました。

⑭【充電前:26%/残58km】30分デフォルト【充電後:96%/残204km】

・雨が断続的に降るので、予定していた寄り道は取りやめて倉敷方面に直行する。
途中玉野市にある<道の駅 みやま公園>で本日2回目の充電。道の駅が休みの日もEVスタンドは無休で24h無料。

⑮【充電前:65%/残136km】80%デフォルト【充電後:80%/残168km】

・夕暮れが近くもう少し充電量を稼ぎたかったが、この充電器は80%が上限設定してありどうしようもありません。

・最終目的にしていた<水島コンビナートの夜景>を撮っているとまたしても俄か雨に会い、それを潮に帰路につく。
先刻の充電量が不十分だったので、<ローソン 岡山厚生町一丁目店>に立ち寄り充電。初めて利用するコンビニでのEVスタンドでした。


・充電を開始した後、進捗を示す%表示が中々上がっていかないのに気がつく。
初めての経験でしたが、こちらの充電器は低速の10kW以下の能力しかないモデルでした。
なんと20分充電して60%、更に20分追加しても69%という結果。
恐らくはこれ以上追加で充電しても効率は悪くなる一方だと予想され中止することにしました。

⑯【充電前:53%/残119km】20分デフォルト+20分追加【充電後:69%/残154km】

・急速充電器のCHAdeMO規格でもこんなに能力の低いモデルがあるとは… 知りませんでした。
ここで充電して<河原の道の駅>まで帰る予定でしたが誤算。
ナビに設定してみると河原まで152km。「到着出来ない可能性があります。」とアナウンスされる。

・事前に調べておいたEVスタンドが津山市内にあったので岡山自動車道と中国道を経由し津山ICで降りることに。
まあ津山までなら余裕だろうと思っていたのに自動車道が曲者でした。
岡山自動車道は中国道北房JCTに向けて緩やかな上り坂がかなりの割合で続くのです。

・高速走行、上り坂、エアコン、ライト、ワイパーのフル使用にてEVにとって過酷な条件が重なりバッテリー残量は急速に下がる。
高速を降りる前に残30kmを切って今回のモニターで初めて早期充電を促すフラッシングがスタート。

・肝を冷やしました。
エアコンを切れば航続可能距離は延ばせますが、先進の車なのにエアコンを切って汗だくで走るなど笑えない話です。
皆様こんなことはされないよう余裕をもって計画を立てて下さい。

・津山ICを降りて<岡山日産自動車 津山店>のEVスタンドを利用させて頂く。
深夜の時間帯、勿論閉店されていますがスタンドは24h使用可です。
又ネット情報では有料と記載されていますが、電話での確認で無料なのは分かっていました。
充電器規格はCHAdeMOの出力44kWのもので効率が良く有難い。

・無料のEVスタンドは探せばかなり見つかりますが、24h対応となるとその数は激減します。

⑰【充電前:フラッシングで%表示なし/残18km】40分を設定【充電後:91%/残203km】

・岡山日産さんの前はローソンだったので一息つけましたが、これがもし無かったら真っ暗な中、待ち時間をどうして過ごすのか?
まあスマホでゲームをしたりとか?。私は近辺をウォーキングしました。
このスタンドでやっとまともな充電ができたので、安心して鳥取に帰ることができました。

【2016.07.27(wed)】
近くの山道を走ってみる。

・モニターも最終日を迎え、充電をかねて県中部の<鉢伏山>まで走る。
鳥取市と湯梨浜町の境にある低山。
片道40kmで青谷から県道51号線を走り川上峠から分かれて頂上まで車で行けます。


・帰り道の青谷町にて<青谷上寺地遺跡展示館>に立ち寄り、充電の為3回目の<道の駅 神話の里白うさぎ>へ。
モニター期間中の無事に感謝して白兎神社へお礼参り。

⑱【充電前:21%/残49km】35分を設定【充電後:53%/残119km】

・洗車と室内の掃除をした後<イオン鳥取店>で買い物時間中だけの普通充電。モニター期間中最後の充電になりました。

⑲【充電前:43%/残92km】30分【充電後:49%/残105km】

・殆ど気休めにしかなりません。


・モニター車返却時のインパネ表示。オドメーターの表示は4,347km。8日間の走行距離は1,703kmに。

・この間の充電回数は19回でした。3回の普通充電は殆ど意味がなかったのでこれを省けば平均100kmに一度急速充電をしたことになります。EVスタンドの設置場所の関係で充電間隔は大凡こんなものでしょう。

・90%充電であればどんな過酷な条件でも160kmは走れるという確信は持ちました。前モデルの3割増しは充分達成していると感じます。

・片道80km以上の長い距離を走ることは無く、日々街乗りだけという方でしたら自宅に普通充電設備を備えて夜間充電を常時日課とすれば、出先でEVスタンドを探す必要もなく充分実用的でしょう。

・一方で私のように長距離ドライブこそが車を保有する最大の目的とする人間にとって、今回モデルの航続距離は充分とは思えませんでした。

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・ざっと感想をまとめてみました。

(positiveな要素)
①静かな走行音。
・ガソリン車とは全く違う。アクセルを強く踏んでもキーンと言うような音が高くなるだけ。

②爽快な加速感。
・高速道路での合流、追い越しなど不安が無い。
一般的な大衆車レベルのガソリン車では太刀打ち出来ないと思います。
・EVはどんな速度域からでも瞬時に100%出力を出せるらしい。
モーターならではの力強いトルクは、シートに背中が押しつけられる感覚を味わえる。

③ランニングコストが低い。
・自宅で普通充電設備を持ち、長距離ドライブでは無料のEVスタンドを計画的に利用することで実現できる。

(negativeな要素)
①航続可能距離は充分とは言えず改善の余地あり。
今回もそれを痛切に感じました。
深夜、高速、登坂、郡部の走行、エアコン・電装品のフル稼働、不測の停滞等にて不安が大きい。

②充電時間のロス
・丸一日をかける旅だと3~4回の充電をすることになり、約2hのロスタイムを生じる。
これは観光スポットを一つ回れる位の時間ではなかろうか。
・8日間のモニター期間中の充電時間のトータルは10時間にもなる。
同条件を私のガソリン車に当てはめると給油3回で30分位でしょう。この差をどう受け取るか?

③不測のトラブルに対応が難しい。
・絶縁不良が発生すると充電がスタートしない。
その他にも充電設備に不具合が生じた場合、近くに代替の設備がないと対応が非常に困難。

④EVスタンドの有料化
・先回のモニター時EVスタンドは全て無料だったが、現在は有料/無料が混在している。
(有料の場合300~500円が一般的)
ネットで調べて無料とされていても、実際には有料の場合あり。
最終的には現地に電話確認する必要がありこれが結構な手間になる。観光スポットを事前調査するのと同じ手間を食ったりします。
・又、取り敢えずちょっとだけの充電が定額有料ならもったいないのでしにくい。
・受益者負担の観点からすれば有料化されるのが当たり前なのかもしれない。但しこの状況はHV/PHVとの差別化が図りにくい。

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・モニター車返却時、営業のご担当者に上記の感想をお話ししましたが、特に反論はされませんでした。
多くのモニター体験者から同様の反応を聞かれているのでしょう。

・技術的には航続可能距離の延長は可能らしい。
テスラモーターズ(USA)のモデルS/85kWモデル/航続距離500kmを例に挙げて、この車のようにバッテリーを床全体に敷き詰めれば、日産でも可能だが1000万円程度と高くなり庶民が手を出しにくい価格になってしまうとの事。

・最後に今秋に販売予定の<新型ノート>の紹介あり。
駆動はあくまでモーターで加速性能を生かしつつ、バッテリー充電の為だけにガソリンエンジンを搭載するのだとか。
電欠が無くなり不安を解消。期待して待ちたいと思います。

See you.

I.O

コメント
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