ちょっと空いてしまいましたが。
書こうと思っていたのに、野暮用なんかがあって、過ぎてしまいました。すみません。
試合結果は、ご存じの通り0-4負けと、完敗でした。
内容的には、フランス戦よりも良かったと思いますね。ただ、数字は厳しいものでしたが。
前半の立ち上がりは、フランス戦に比べて格段に良くなっていましたね。
本田が入ったことで、ボールの収まりが向上し、パスも回るようになりました。
逆に言うと、良くなっていたこと、「手ごたえあり」という感触を得られたことが、ブラジルの早い先制点を呼び込んだとも言えるかもしれません。それは、心のどこかに僅かな隙のようなものが生じた、ということです。
1点目は、見事なミドルでした。
が、あれは十分考えられたものでした。フランスの決定力のなさと比べると、やはり「王国」たるブラジルの所以でしょうか。
トゥ気味(ブラジル選手のシュートの多くは恐らくインサイドで蹴ってるでしょう。決定力のあるチームでは確実性の高いキックを選択していることが多いかなと)の回転の少ないボールを蹴って軌道を落ちるようにしていたことと、芝の濡れを考えて、グラウンダーとなるようにした、ということです。キーパーにとっては、エラー率が高まり、押さえるのが難しい球筋となりますから。コースがかなり厳しく、触れなかったですが、もうちょっと内側に来ていても、バウンドした球をはじくのはかなり難しかったでしょう。回転(バウンド)が難しかったから。
本田のシュートも正面に行ったヤツは、同じくグラウンダーとなっていたので選択は合っていましたね。得点確率を上げるには、そうした工夫が必要です。長谷部のいいシュートが防がれたのは、バウンドしてない軌道だったからかもね、というようなことかな。
で、試合展開に戻りますが、心の中では「行けるぞ」という感触があって、先制されても「まだまだ」と思っていたと思います。
最初から最後まで、ずっとそうだったかなと思いますが、真正面からぶつかって、がっぷり四つで、と思ったら、やっぱり相手は横綱であっさりとひねられた、ということですかね。
勝ちを意識するなら、守りを固める戦術を選択することになりますが、それだとロースコアで終われたかもしれません(同じ負けるにせよ)。
それ以上に、今の自分がどの程度通用するのか、ということを各自でチャレンジしたかったものと思います。スコア以上に、「勝負」を求めた、ということですね。そうすると、攻撃面ではそれなりの手応えは得られていたかもしれない、が、返し技はハンパではなかった、ということでしょう。
特に、ボールをカットされた後からのブラジルの攻撃は非常に早く、個人技のレベルが圧倒的で一人ではどうしようもできず、ドリブルや切り返しなんかのスピードと変化にはほとんどついてゆくことができなかった。
でも、こんなチャンスは滅多にないので、スコア云々よりも、勝負したかったんだろうと思いますね。圧倒的な相手には、研究し戦術を工夫しないと勝つのは難しいわけですが、それを敢えて選択しなかった、今の力一杯というのを試したかった、ということです。
お手本としては、例えば3点目の失点ですが、ああいう「滞空時間の長いボールをワザと蹴る、というのは、非常に参考になります。それは、相手の守備隊形を見て、味方の「誰に」ボールを出すのか、ということをかなり明確に意識している、ということです。
接近戦でのボール捌きで負けないぞ、ということだと、ああいうボールを選択するのは意表をついているので、意味があるということです。ゴルフのショットみたいなもので、高く上げれば、割と垂直に近く落ちてくるから、競り合いで勝てると判断した、ということでしょうね。
そう、ブラジルのような強いチームに必ずあるのが、「緩急」。
リズムに変化がある。ドリブルもそう。
一本調子のパスとか攻めとかでもなく、強弱をつけたり緩急をつけたり、というのがある。
日本のチャンスに結びついたりしたのは、例えば、遠藤のチョップキックのような場面。
ああいう変化が、守備側には難しく、シュートまで行かれる、ということになるわけだ。いかにそういう場面を作れるか、ということが課題かな。
あと、裏を取れるタイプのアタッカーがいないと、やはり厳しいかも。
ひと泡吹かせてやるぞ、と思っていたけど、先制点を取られてしまって、難しくした。日本が先に点を取っていたら、少し焦ってくれるとかもあるかもしれないが、そういう余地はなくなってしまったから。
タラレバではないけれど、本田だったかシュートしたら、キーパーがこぼしたシーンがあったよね。あそこで、ほんのもう数歩くらい香川が前にいたら、ゴールできていたかもしれない。ああいうのも、シュート来るとちょっと思ってなくて、虚を突かれてしまうと、優秀なキーパーだってああなる、ということだよね。しかも、バウンドのちょっと変化するグラウンダーだったから。ああいうのも運もあるし、シュートを誰かが打ったら、必ず詰めるとか、しなけりゃならない。
そういや、CKなんかのセットプレーの後で、攻撃陣がチンタラ戻ると、ほぼ何人もオフサイドポジションになってしまっていて、次のプレーでは攻撃できない(オフサイド取られる)、みたいな醜態もなくさないといけない。相手DFが素早くラインを上げている時、それに伴って動きを早くしないと、邪魔してるだけ。そういう気遣いというか配慮みたいなものが、全然できてない。彼らは既に「ワンプレー終わった」つもりでいるかもしれないが、まだプレー続行中なんだから、さっさと戻れよ、ということだわな。味方がボールつないでいる時、タラタラ戻るんじゃねーみたいな。
強引にまとめると、何というか、横綱に自ら敢えて「横綱相撲」を挑んだら、やっぱり横綱は強くて豪快に上手投げなんかを食らってしまった、というようなことですね。横綱じゃないのに横綱のマネはまだ無理、ということかな。
書こうと思っていたのに、野暮用なんかがあって、過ぎてしまいました。すみません。
試合結果は、ご存じの通り0-4負けと、完敗でした。
内容的には、フランス戦よりも良かったと思いますね。ただ、数字は厳しいものでしたが。
前半の立ち上がりは、フランス戦に比べて格段に良くなっていましたね。
本田が入ったことで、ボールの収まりが向上し、パスも回るようになりました。
逆に言うと、良くなっていたこと、「手ごたえあり」という感触を得られたことが、ブラジルの早い先制点を呼び込んだとも言えるかもしれません。それは、心のどこかに僅かな隙のようなものが生じた、ということです。
1点目は、見事なミドルでした。
が、あれは十分考えられたものでした。フランスの決定力のなさと比べると、やはり「王国」たるブラジルの所以でしょうか。
トゥ気味(ブラジル選手のシュートの多くは恐らくインサイドで蹴ってるでしょう。決定力のあるチームでは確実性の高いキックを選択していることが多いかなと)の回転の少ないボールを蹴って軌道を落ちるようにしていたことと、芝の濡れを考えて、グラウンダーとなるようにした、ということです。キーパーにとっては、エラー率が高まり、押さえるのが難しい球筋となりますから。コースがかなり厳しく、触れなかったですが、もうちょっと内側に来ていても、バウンドした球をはじくのはかなり難しかったでしょう。回転(バウンド)が難しかったから。
本田のシュートも正面に行ったヤツは、同じくグラウンダーとなっていたので選択は合っていましたね。得点確率を上げるには、そうした工夫が必要です。長谷部のいいシュートが防がれたのは、バウンドしてない軌道だったからかもね、というようなことかな。
で、試合展開に戻りますが、心の中では「行けるぞ」という感触があって、先制されても「まだまだ」と思っていたと思います。
最初から最後まで、ずっとそうだったかなと思いますが、真正面からぶつかって、がっぷり四つで、と思ったら、やっぱり相手は横綱であっさりとひねられた、ということですかね。
勝ちを意識するなら、守りを固める戦術を選択することになりますが、それだとロースコアで終われたかもしれません(同じ負けるにせよ)。
それ以上に、今の自分がどの程度通用するのか、ということを各自でチャレンジしたかったものと思います。スコア以上に、「勝負」を求めた、ということですね。そうすると、攻撃面ではそれなりの手応えは得られていたかもしれない、が、返し技はハンパではなかった、ということでしょう。
特に、ボールをカットされた後からのブラジルの攻撃は非常に早く、個人技のレベルが圧倒的で一人ではどうしようもできず、ドリブルや切り返しなんかのスピードと変化にはほとんどついてゆくことができなかった。
でも、こんなチャンスは滅多にないので、スコア云々よりも、勝負したかったんだろうと思いますね。圧倒的な相手には、研究し戦術を工夫しないと勝つのは難しいわけですが、それを敢えて選択しなかった、今の力一杯というのを試したかった、ということです。
お手本としては、例えば3点目の失点ですが、ああいう「滞空時間の長いボールをワザと蹴る、というのは、非常に参考になります。それは、相手の守備隊形を見て、味方の「誰に」ボールを出すのか、ということをかなり明確に意識している、ということです。
接近戦でのボール捌きで負けないぞ、ということだと、ああいうボールを選択するのは意表をついているので、意味があるということです。ゴルフのショットみたいなもので、高く上げれば、割と垂直に近く落ちてくるから、競り合いで勝てると判断した、ということでしょうね。
そう、ブラジルのような強いチームに必ずあるのが、「緩急」。
リズムに変化がある。ドリブルもそう。
一本調子のパスとか攻めとかでもなく、強弱をつけたり緩急をつけたり、というのがある。
日本のチャンスに結びついたりしたのは、例えば、遠藤のチョップキックのような場面。
ああいう変化が、守備側には難しく、シュートまで行かれる、ということになるわけだ。いかにそういう場面を作れるか、ということが課題かな。
あと、裏を取れるタイプのアタッカーがいないと、やはり厳しいかも。
ひと泡吹かせてやるぞ、と思っていたけど、先制点を取られてしまって、難しくした。日本が先に点を取っていたら、少し焦ってくれるとかもあるかもしれないが、そういう余地はなくなってしまったから。
タラレバではないけれど、本田だったかシュートしたら、キーパーがこぼしたシーンがあったよね。あそこで、ほんのもう数歩くらい香川が前にいたら、ゴールできていたかもしれない。ああいうのも、シュート来るとちょっと思ってなくて、虚を突かれてしまうと、優秀なキーパーだってああなる、ということだよね。しかも、バウンドのちょっと変化するグラウンダーだったから。ああいうのも運もあるし、シュートを誰かが打ったら、必ず詰めるとか、しなけりゃならない。
そういや、CKなんかのセットプレーの後で、攻撃陣がチンタラ戻ると、ほぼ何人もオフサイドポジションになってしまっていて、次のプレーでは攻撃できない(オフサイド取られる)、みたいな醜態もなくさないといけない。相手DFが素早くラインを上げている時、それに伴って動きを早くしないと、邪魔してるだけ。そういう気遣いというか配慮みたいなものが、全然できてない。彼らは既に「ワンプレー終わった」つもりでいるかもしれないが、まだプレー続行中なんだから、さっさと戻れよ、ということだわな。味方がボールつないでいる時、タラタラ戻るんじゃねーみたいな。
強引にまとめると、何というか、横綱に自ら敢えて「横綱相撲」を挑んだら、やっぱり横綱は強くて豪快に上手投げなんかを食らってしまった、というようなことですね。横綱じゃないのに横綱のマネはまだ無理、ということかな。