あけましておめでとうございます。
昨年の大惨事は日本を想像を絶する事態に引きずり込み、社会の閉塞感を一層深める結果を招きました。収束にはほど遠い大厄災がもたらしたものは、次世代に続く未来への果てしない不安と焦燥感ばかりです。
大惨事は、しかし、これまで見えていなかったことを可視化し、隠されていたことを明るみに出しました。日本はいま、人間としての原点に立ち戻ってすべてを問い直すよい機会に恵まれていると言えるのかもしれません。
絶望と孤独の淵から立ち上がれと世界が励ましてくれています。
希望が創造の原動力となりうるとすれば、新たな文明の胎動に耳を傾けてみたい。前を見つめて一歩ずつ、少しずつ前進すれば、いつかは広大な目標に到達することを信じたい。そんな気持ちで新たな年を迎えました。
日本ジョルジュ・サンド学会は、5年前に企画を始動させた共著を今年こそ上梓すべく、目下、鋭意努力中です。
本年も変わらぬご厚誼を賜りますよう、何とぞ、宜しくお願い申し上げます。