De cela

あれからいろいろ、昔のアルバムから新しい発見まで

フロントランナー

2011-06-13 10:23:33 | 話題・問題・ひとこと
朝日新聞6月11日Beフロントランナー
に前高知県梼原町長・中越武義さんの紹介。


人口4000人足らずの名前の知られていない小さな自治体が、一人の町長の知恵と努力で模範的な街づくりを進めた。
風力発電風車2基で300戸分の電力を四国電力に売り、それから得られる基金をもとに森林づくり基本条例を作って「森との共生」に乗り出し、森がよみがえり雇用が生まれた。
間伐木材は木質ペレットにしてバイオ燃料とし活用。森林整備で『森林セラピーコース』を作り東京から観光客が来た。四万十川の源流を使って小水力発電所を作りその電力で町立中学に、夜は町の街路灯電力に。

次々と関連事業をリンクさせ積み重ね、町財政は健全化した。
国が地方を切り捨てる時代を逆手にとって、自主独立の街を作り上げた。
そこには町民主体の自治がなされ、皆が町のために働く。
それが自分たちの生活を明るくする。
コミュニティが確立し、何かあった時はみんなが支え合い、助け合うことができるだろう。

市町村合併で、小さな自治体が自治を投げ出して大きな自治体に依存する。
それによってその地域の主体性は無くなり、何かを起こそうとしても遠くの本庁舎にお伺いを立てなければならないし、そこにはたいてい行政の壁が立ちふさがる。

わが街も、そうやって自治の権利を投げ出した町村を抱えて巨大な面積の『都市』となった。
小さな自治体だからこそできる創意と工夫も生まれてこない。都市には都市としての力があるが、現実は進んだ都市形態を持った地域と、広大な自然の広がった地域を共存させることは、口ではにぎやかだが決してやさしいものではない。

わが街の隣には、吸収合併をまぬがれた町がある。おそらくこれからは苦しい財政のもとでやっていかなければならないだろうが、住民と一体となって創意と工夫で町を発展させていくことができる大きなチャンスを握っている。
ここもフロントランナーになってほしい。
自信を持って進んでもらいたい。