ヤマジノギク?…まさか…他人の空似のノコンギク↑ノコンギクには変異種も多いらしい 野菊という名の菊はないのだが 素人に緻密な判断などできない
鎌倉道彦氏の新刊句集をいただいた 長年陸奥で高校の数学教師をされながら生徒たちに俳句指導し 俳句甲子園に帯同されていたという 東日本大震災に見舞われているが 飾らないまっすぐな詠みぶりが好もしく感じられた
卒業す教室の泥掻き出して
春愁やだらりと垂れし靴の紐
苛立ちて黒板叩くぼたんゆき
虎落笛愚直愚直といくたびも
流氷はまず眼裏に寄せて来る
震度五に家族集まるおぼろ月
水槽が並ぶ生物室緑夜
夕立の止みて戦火が匂いくる
蝦夷(えみし)の子蛍のごとき息をして
少年はいつも直線藤の蔓
賢治の手ごつごつとある冷夏かな
大福の餡のはみでる秋日和
地吹雪に抗う馬の濡れ睫毛
十月や阿弖流為の碑をまた撫でる
なんと早熟の子よ山繭の艶
秋風や髪をチョークの指ですく
眼球にこつんと目薬おちて冬
五月闇錠剤がまだ喉にある
夏の夜や誤嚥にむせる音のあり
みちのくのものみな眩し雪解水
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