モテる男の憂い顔。。。セカンド・ラブ

2008-01-31 20:31:27 | Weblog
その、キリッとした顔立ちの女性は、1ヶ月に1度くらい、ひょっこりと現れた。

「ちょっと近くまで来たから…」、あるいは「仕事がこの近場であって、早く終わったから…」と。

そんな言い訳なんかしなくてもいいのに。あなたの顔を見たくなって来たのよ!と言えばいいのに。

先輩に会いに来るこの女性は、歌手であるお姉さんのマネージメントをしている。海千山千の芸能界で、立派に仕事をしている女性である。有能で、弁も立つし、なかなか勝気そうな美人。

先輩は一見茫洋としているが、どんな女性にもやさしい人で、気配り目配りができる人である。

しかも、なかなかの二枚目。初めて顔を合わせる人は、ちらっと顔を見て、おおっ!と、二度見する程度には、”いい男”の部類。

彼女は、軽く近況や世間話をして、帰って行くことが多い。しかし、たまに、帰り際にほんの少し、妙にグズグズする時がある。

先輩は、その様子にすぐ気がついて、「そうだ。もし、今夜ヒマなら軽く飲まないか?」と言う。

彼女は、パッと表情を明るくして、いそいそと色めきたつのだ。彼女の方から、言い出すことは、たぶん、とてもできないのだった。

先輩は私のほうを見て、「その辺も、一緒に行くか?」なんて、誘うのである。その辺ってネ~、今は私しかいないじゃないですか~(笑)

むろん、先輩のおごりですから、行くに決まっているのですよ。あはっ!

彼女は、少し戸惑っているのだが、そこは大人の女性です、優しく静かに微笑んでいる。

先輩は、めったに、女性と二人だけで、飲みには行かない人だ。モテるので、女性には親切だが、深入りしないように?細心の注意を払っているかのようだ。

女性に関するトラブルには、ボ~ッとしながらも、上手に回避している。今まで、いろいろとあった人なのかもしれない(知らないけどネ)。

まず相手のプライベートには、立ち入らないし、自分の方にも立ち入らせないようにしている、そんな感じだった。まったく、謎めいている。

飲みに行けば、彼女と二人、親密に楽しそうに話している。こちらはこちらで、勝手に見知らぬ隣の人と、意気投合したりしているわけだ。

いつも、雰囲気を楽しむために飲みに行くので、お酒はたいして飲んではいない。皆、帰りは電車だからほろ酔い程度である。

会計は、すべて先輩か、意気投合した人がおごってくれた、、、ような気がする(そのへん、よく覚えていないの)あはは。

しかし、あるとき、どういうわけか先輩は飲みすぎていた。帰るときになって、うまく歩けない。他の同僚と、これは無理だから、タクシーで送って行こうということになった。

が、頑として一人で帰る、と言い張り、歩き出した。私たちは、しかたなく、心配なのでその後を付いて行った。

彼は、ふらふらしながらも、かろうじて前には進んでいるようだ。トンネルの近くまで来た時、トンネルの向こう側に出ようとしていた彼は、急にくるりと私たちに振り向いて、「キミたちはもう帰りなさい!ついて来なくてもいいから!僕は大丈夫!じゃ、バイバイ!」などと叫んで、手をひらひらさせて追い払おうとしている。

私たちは足を止め、顔を見合わせ、あきらめて尾行?をやめることにした。

ふ~ん。よっぽど棲家を知られたくないらしいわね(笑)何やらワケアリの女性が待っているんじゃないのかしら~、なんて憎まれ口を利いたものでした。

先輩は、次の日には、また茫洋としながらも、涼しい顔で仕事をしているのである。そして時々、モテる男の、ミステリアスな「窓辺の憂い顔」を見せたりして。。。

う~ん、やっぱり、この人のことはさっぱり分かりません、未だに。

下記の歌は、マネージャー業の彼女の恋心を想像して、選曲しました。私のことではありませんので、くれぐれも、ヨロシクお願いいたしますネ。あはっ!


恋も二度目なら 少しは上手に 愛のメッセージ 伝えたい

あなたのセーター 袖口つまんで うつむくだけなんて

帰りたくない そばにいたいの そのひとことが 言えない


恋も二度目なら 少しは器用に 甘いささやきに 応えたい

前髪を少し 直すふりをして うつむくだけなんて

舗道に伸びた あなたの影を 動かぬように 止めたい


抱きあげて つれてって 時間ごと どこかへ 運んでほしい

せつなさは モノローグ 胸の中 とまどうばかりの私


(中森明菜「セカンド・ラブ」より) ←音量は調節してくださいネ♪♪♪



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14 コメント

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人生経験豊かなトーコさん (かずこ)
2008-01-31 22:03:00
トーコさんいろんな人との出会いがありますね。
それが今日のトーコさんの原動力になって
いるんですね。
うらやましい・・・
私など刺激を受けるような人とは余り出会わない!

夫と中学の時知り合い、それから長い~付き合い。
今日に至っている。
良かったのか悪かったのか未だに迷っている。
苦労もしたしね。

子供が良い子に育ってくれたから、それだけが
救い!親孝行もしてくれるし。。。

トーコさんもっともっと、おもしろいお話書いてね。
楽しみにしています。
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かずこさんへ (トーコ)
2008-01-31 23:51:47
かずこさん!ありがとうございます

まぁ~~!、ご主人様とは、中学からのお付き合いなのですか?すごいですね。よく、持ちましたね!なんて…失礼しました(笑)

きっと、”縁”があったのですよ。がんばりましょう

「刺激を受ける人」。。。そうですね。そういえば、そんな面白い人には、よく会いますね。不思議です。

いつも、キョロキョロしているからかも知れません。常に面白いものを見ていないと、生きている気がしませんから。あはは

また、ブログの方にお邪魔しますよ。お元気で!!

暖かいコメント、ありがとうございました
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懐かしい話 (山小屋)
2008-02-01 09:49:44
まるで自分のことのように懐かしく思いました。
少し身に覚えがあります。
男は最初の一軒は好きな人と二人では飲まないものです。
そこではさりげなく振舞って二件目でゆっくり飲みます。
他の女性にも気分よく働いて貰わなければなりませんから・・・ね。男は結構気を使うものですよ。

セカンド・ラブなどといわず、いつもラブを持って生きていきたいですね。花や蝶や鳥達とも・・・
ラブに終わりはありません。
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後が気になる (のっち)
2008-02-01 11:41:07
その先輩はどういう女性と結婚したんでしょうね。

1、これといって特徴のない平凡なタイプの人かしら?

2、または運命に抗えずにトラブルメーカータイプ?

3、誰とも結婚しなかった?

先輩にふさわしい、美人で聡明な人と結婚したと
思わないわたしって、問題かしら。。。
返信する
山小屋さんへ (トーコ)
2008-02-01 12:08:30
山小屋さん!ありがとうございます

へぇ~、山小屋さんにも、山以外に好きなものがあったなんて。。。うふふ。ふむふむ

先輩は、女性とトラブルになりたくないから、必ず女性を先に帰しましたよ。二軒目でゆっくり、なんて、まずありえません。

え?そんなこと、オマエに分かるものか!って?

ふふふ。先輩は、周囲に気は遣うけれど、自分がその気?の時は、誰にも遠慮はしなかったです。堂々と、二人で出て行きましたとも(あ、相手は私じゃないですから。念のために!)

そう、幾つになっても、ラブは終わらせたくはないですね~(笑)

山男のコメント、ありがとうございました
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のっちさんへ (トーコ)
2008-02-01 12:19:57
のっちさん!ありがとうございます

うふふ。今回は、のっちさんがどのような反応示すのか、一番楽しみにしていました事を、ここに告白いたしますデス。

モテる男を、タダで済まさせたくはないでしょう?

彼を不思議だと思うのは、嫌いになった女性でも、決して邪険にしたり、冷たくしたりはしないということ。

彼女が自ら気がつくまで、優しい目でず~っと待っているの。好き嫌いで、相手に対する態度を変えるという事は、無かった気がします。

なので、おのずと答えは、2か3ではないかと。。。”優しすぎる”ということは、究極の”優柔不断”でしょうね。あはは

待っていたコメント、ありがとうございました
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Unknown (いしとも)
2008-02-01 16:15:36
フェミニストで、プライベートは謎の男…。
勝手に想像しました。
そうね、配役としては玉木宏かな。ははは。
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いしともさんへ (トーコ)
2008-02-01 17:00:53
いしともさん!ありがとうございます

あはは。玉木宏…あれほどの美形ではなかったような

ノダメの先輩は、すぐキレルし、超神経質。

こっちの先輩は、いつも穏やかで、声を荒げる事もなし、見た目はボ~ッとしている。”怒り”の配線がキレているのかも?それもナゾだわ~

フェミニンなコメント、ありがとうございました
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ミステリアスな憂い顔 (ひよどり)
2008-02-01 19:55:24
ブログ作成者に承認されなかった?
まあいいや、また投稿します。
ミステリアスな憂い顔は私も演じて見たい。
しかし、素材が粗末では出来ませんね。
ひたすらヤッカミです。
憂い顔氏はいい役どころを演じていますが、きっと、ナンバーワンがいたのではないでしょうか。
でなければ、美人二人を追い返したりはしない。
それとも二人だったからか?
下賤な私には、やはり無理な役どころですね。
なにしろ品がなさ過ぎ、淑女対応ができません。
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ひよどりさんへ (トーコ)
2008-02-01 21:36:58
ひよどりさん!ありがとうございます

え?一度投稿していただいたのですか?入っていませんでしたけれど…はてさて??

ヤッカミですか~~(笑)でも、彼はモテ男だったけれど、そんなに幸せそうではなかったですヨ。

たくさんの女性にモテる、ということは、逆に、まったく誰にもモテていない、ということでもあるのです。

結局、結婚ができるのは、一人のひととだけですからね(大部分はね)

ちなみに、その時一緒のもう一人の同僚とは、男性でした。先輩は、帰るときはいつも、必ずトボトボと一人で帰って行きました。後姿が、孤独で淋しそうな。。。よほど、帰りづらい家だったのでしょうか?ミステリーですよ。あはは

とっても淑女対応のコメント、ありがとうございました
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