は~るを愛する人は~♪ 日本昔語り

2008-03-17 16:04:46 | こんなンで委員会



場所的に、まともに杉林に囲まれているような地域に住んでいますから、花粉はもうしょうがないのですけれど、ベランダにも、ウッドデッキにも、勝手口の外側ドアにも、車にも、黄色い花粉がとってもたくさん堆積しています。

家の中さえ、花粉でざらざらと。以前は、外で叩いたり、箒で掃いたりしたことがありました。これは失敗しました。自分の全身が、舞い上がった花粉に覆われて、逆にひどい目にあっただけでした。

なので、今度は掃除機に吸わせることにしました。掃除機さんには、ホント、ご迷惑な話ですが。

今日の午前には、黙々とそんな掃除をしながら、気力向上に努めたりしていました。

ええ、実は、昨夜にまた”弱り目に祟り目”、”泣きっ面に蜂”的な問題が発生しまして、前以上に挫けている、空見ろトーコです。やたら情けないですねぇ。あはっ!

その件は、今夜遅くに、多少とも話の通じる人と連絡がとれる状態になりましたので、それなりにナントカナルと思うのですけれど、、、。

それもまぁ、考えようによっては、現在生きているからこそ?の、証しでもあるだろう、と思うようにしています。…申し訳ありません。意味不明なことを言っていますね。とりあえず、残り少ない”気合い”をかき集めますデス。

気分転換に昨日はお散歩に。今は亡き愛犬と(死ぬほど)歩いた、田んぼのあぜ道を、コースに選びました。とても懐かしいような、再び哀しいような気持ちが。

あの15年間は、すごくしんどかったのに、まさか、何か楽しかったような気さえしてきます。不思議なものです。

ツヨシ(愛犬)が、はなはだ気持ち良さげに、風と一体となって、全速力で野原を駆け回っている光景が、目に浮かびました。

死んでしまった(物言わぬ)者は、良い思い出だけで、コーティングされているようです。もう、これだけで泣いている、なみだもろいこの私。えへっ!

その畦道で、見~つけたっ。写真掲載のフキノトウです。オオイヌノフグリもホトケノザも、ましてやツクシなどは、まだまだ先のようでした。影も形もありません。



話変わって、子供のころ。絵本などの無い貧しい家ですから、私は寝る時には、母親に昔話を聞かせてもらっていました。

普通の「桃太郎」や「一寸法師」などもありましたが、私が一番好きだったのは、母の創作なのか、実話なのかよく分からない、「お猿の親子」のオハナシでした。

何度もねだって、聞かせてもらったものでした。

あるところに猟師が居て、ある時猟師は、山で猿を撃って、家に持ち帰っていました。

夜中に、「キィ、キィ、キィ」と、微かな声が聞こえた気がして、不思議に思って起きた猟師が、障子の破れ目からそーっとのぞいてみると、、、。

子猿が3頭、動かないお猿さんのところに集まって、小さな手でその体を撫でさすったり、揺さぶっているのでした。

…猟師が撃ったのは、母猿だったのです。

子猿たちは、もう火の消えた炉辺へ行って手をかざしては、ほんの少しのヌクモリを持って、急いで母猿の側に行き、冷たい体に手を押し当てていました。それを延々と、続けているのです。時々不思議そうに、小首をかしげていたかも知れません。

冷たい体を温めれば、お母さんが動き出すかもしれない、と思ったのでしょう。

この場面を想像すると、毎回、私は泣きました。せつなくてネ。今も、書きながら泣いていますけれど。。。

子どもだった私は、母猿が生き返るのではないかと思いました。きっと、子猿たちが頑張れば、なんとかなるのではないかと。

「おかあちゃん、お猿さんは元に戻れるよね。起き上がって、元気になって、子猿たちと一緒にお手てをつないで、またお山に戻れるんだよね!」

母は、静かに首を横に振りました。もう、死んでしまったんだもの、あきらめるしかないのさ、哀しいことだけどねぇ、と。

夜が白々と明けはじめた頃、子猿たちは、名残惜しそうにしながらも、母猿に最後の別れを告げ、何度も何度も振り返りながら、お山に帰っていったという。

この一部始終を見ていた猟師は、小さな子どもを持つ動物の母親を、もう決して撃たない、と心に誓ったそうな。

せつない、という感情を、私が初めて知ったときの、お話でした。ご静聴、ありがとうございました(合掌)



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24 コメント

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フキノトウ (山小屋)
2008-03-17 18:08:25
フキノトウが顔を出しましたか?
これからたくさん顔を出すことでしょう。

先日、秩父の山に行ってきました。
道の駅で¥180(20個入って)で売っていました。
買ってきて、フキ味噌にして食べました。
ほろ苦く、春の味がしました。

かわいそうな昔話ですね。
今度孫がきたら、聞かせてあげましょう。

上高地にも、野生のサルが増えました。
道路の近くまで降りてきて、人間を怖がりません。
サルをみたら、追っかけてはいけないそうです。
昔から「サルものは追わず・・・」といいますね。
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財産持ってますね~ (シナモン)
2008-03-17 18:15:43
トーコさん いっぱい財産持ってますね
幸せ者だね~

思い出って 財産だと思うの
お母様とのお話も すごい財産だね
ワンコちゃんとの お散歩の思い出ももちろんだよ

私はいつも母のそばにいたけれど
お話をしてもらった思い出はないな~
山ほど 藁半紙を与えられて おとなしく絵ばかり
書いてました
上に兄や姉がいたので 本はあったので
1人で 本を自分で読んでました

こう書いてると とっても良い子だったわね 私
その反動が 未だに続いてるのね 長!

これからも この先の自分のために
どんどん 財産を増やしていきましょうね
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花粉・・・。 (いしとも)
2008-03-17 18:44:48
トーコさん。すっごいところにお住まいなんですねぇ。
花粉がいっぱい????

ああ~、聞いただけでむずむずしてきた~。
そういう花粉が山になるような地域の方は
不思議とアレルギーの方は少ないようですね。

あ、花粉と自動車の排気ガスが合体すると
いかんらしいとも聞きました。

うちじゃん…。|||(-_-;)||||||
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Unknown (kaorin)
2008-03-17 20:39:52
こんばんは^^
昨日はお邪魔できませんでした_(._.)_
放置したままの花と歴史のブログ、
「風と戯れて…」を工事中ですが、あと少しです。
ブログをちょっとのんびりすることに決めたことで、
気にかけていたブログもどうにか出来そうです。
トーコさん、完成したら見てね~*^-^)
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山小屋さんへ (トーコ)
2008-03-17 23:04:16
山小屋さん、ありがとう~

フキノトウ、もう売っていましたか!
むふふ、私はね、穴場を知っているのですよ。

でも、そこは今度、道路拡張工事に関連して、潰されるみたいです~、残念!
毎年、好きなだけ採って食べれたのに~

猿はね、観光地の奴らは、ズーズーしいんですよ

山の奥地の猿たちは、カワイイですよ。とってもナイーブだし。人間を見たらすぐ、逃げてしまいます。表情も、ホント可愛らしくて。車で通ったとき、出会いましたとさ

今日もコメントとクリック、ありがとうございました
感謝感謝
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シナモンさんへ (トーコ)
2008-03-17 23:14:06
シナモンさん、ありがとう~

そうだね。当時は絵本が無くて、うちはショボイと思っていたけれど、今にしてみると、母の愛を独り占めしていたんだね、私は。

私も、絵ばかり描いていた時があったけど。。。シナモンさん、ずっと良い子だったんだ!!エライ!!

”財産”なんて言っていただいて、嬉しいです。養老孟司という先生が、「死ぬ時に持って行ける物が、本当の財産だよ」とおっしゃっていました。

コメントと応援クリック、ありがとうございました白の刺繍入り半襟、素敵でした
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いしともさんへ (トーコ)
2008-03-17 23:22:08
いしともさん、ようこそ~、こんばんは~

ホント、すっごい、ところなんですぅ。ダハハ

地元のオジサンに聞いたら、最近になって、花粉症を発症したと言っていました。慣れていても、関係ないらしいデス

花粉と排ガス?Wの悲劇?いしとも家は、皆さんお強いのね~|||(-_-;)||||||

コメント&クリックも、ありがとうございます~
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kaorinさんへ (トーコ)
2008-03-17 23:28:18
kaorinさん、こんばんは~

あらら。次々と頑張っていらっしゃいますね~

「絵手紙工房」は、全部みせていただきましたヨ。
素晴らしかったです。画伯、だと思いました~

「風と戯れて…」。完成が楽しみですね。もちろん、拝見させていただきます

コメントとクリック、ありがとうございました
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認めるのは辛いです (nunkiki)
2008-03-18 01:31:56
母猿の話・・・悲しいです。
お母さんも何度も辛抱強く話してくれましたね。
私だったら、途中で号泣!何の話か分からなくるでしょう。
一晩居なくなった、先代猫のキキを見つけた時、冷たく堅くなった体を泣きながら、さすり続けました。
そうしていたら、だんだんと体が温かくなって、柔らかくなって、「にゃーーー」と鳴いて、生き返るんじゃないかと本気で思ったから・・・です。
やっぱり、居なくなるのを認めるのは辛いですね。
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トーコさん、おはようさん (一味)
2008-03-18 08:47:56
お猿の話し、心臓に刺さりました。

今の幼稚園児に、親・先生たちが、

この昔話しを、教えてあげれば、

子供達の教育には、すごく良いと思うけどナ。

私は、トーコさんの次に涙もろい生き物です。(笑)

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